「性格悪い」と言われた…
コミュニケーションが苦手で、誤解を与えやすい
ASD(自閉症スペクトラム)は、発達障害の一種です。
かつては「アスペルガー(症候群)」「自閉症」など呼ばれていた障害も、今では「ASD」の名称で診断されています。
特性として、主にコミュニケーションにおいて困難を感じやすいです。発言や行動が周囲に誤解されやすい問題を抱えていることもあるのではないでしょうか。
人によっては「性格悪い」と解釈させてしまうこともある
周囲に性格や特性が正しく伝わっていない場合、「性格が悪い」と誤解させてしまうことがあります。「どうして嫌われるのかが分からない…」など、困ってはいませんか?
職場で長く働き続けるためには、良好な対人関係は必須です。それでは、「どうして『性格が悪い』と思われるのか」をご紹介したのち、改善のヒントをお伝えします。
【アスペルガー、ASD】「性格悪い」と思われやすい原因
どんな事情があっても、意見や考え方を曲げない
アスペルガーやASD(以下、ASD)を持つ方はこだわりが強い特性があります。またルールに忠実過ぎてしまうことで、周囲から「融通が利かない」「頑固」などと呼ばれやすいです。
きつい・偉そうにしていると受け取られる
ASDを持つ方は曖昧な表現を好まない傾向にあります。さらには感情を伴う表現も苦手なため、つい「オブラートがない」はっきりとした物言いになりやすいです。
よって自分では嘘偽りなく話しているつもりが、相手にはきつい言葉として受け取られやすいです。
また理想が高く、さらには周囲との関係性をつかむのが苦手なため、つい自分の立場を超えた発言をしてしまいがちです。
これにより、「偉そうだ」「上から物を言っている」などと思われてしまいます。
誰とも関わらない、または特定の人としか関わらない
ASDを持つ方は、コミュニケーションが苦手なことが多いです。そのため、人とのかかわりを極力避ける傾向にあります。よって性格や人間性が、見た目や相手の想像によって作られやすいです。したがって本来の自分ではない「人物像」が浮かんでしまうリスクが高くなります。
また、規則やパターンにこだわり特定の人しか関わらないことなどが「えこひいき」と見られてしまうかもしれません。
これらの問題を解消するために、改善のヒントにはどのようなものがあるのでしょうか。
「性格悪い」誤解を解く改善のヒント
不満を持つ相手の要望を確認する
誤解を解くには、「相手がどう誤解しているか」を確認することが一番の方法です。ただし相手が苦手なタイプであるときや、相手の不満が高まっていて関われない時などもあるでしょう。
その時は双方の状況を知る上司などに相談してみましょう。相談の仕方が分からなかったらこちらをチェックしてみてください。
自分の発言と立場にギャップがなかったか見直してみる
「偉そう」と思われる原因のほとんどは、本来の立場と発言での立場がかけ離れているケースです。
対処として
○自分が今どういうことを言ってよい立場かを見直してみる。
○自分がしてきた発言が、本来ならどういった方が言える言葉かを確認してみる。
ことを心がけてみてください。
自分で分からない場合は、職場の上司や専門機関(就労移行支援事業所、就労支援センターなど)に相談してみましょう。
周囲とのかかわり方に関して相談してみる
どんな人でも、「すべての人に好かれる」ということは至難の業です。もしそれができていたら、あなたの個性そのものが失われている可能性があるほどです。
しかし周囲の評価があまりにも著しい場合、周囲とのかかわり方に問題があるかもしれません。
職場の上司に相談して、周囲の方との関わり方について相談してみましょう。「性格悪い」と言う相手が本当に関わりたくない相手の場合は、必要最低限の関わりにとどめるのも、方法のひとつです。
参考:発達障害の僕が発見した「仕事で失敗しても助けてもらえる人」と「友達が離れていく人」の分かれ道 | 発達障害サバイバルガイド | ダイヤモンド・オンライン
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まとめ
【周囲とすれ違いが多いなら、環境に原因があるかも】
いかがでしたか。
ここまで「あなたと周囲との解釈のズレ」を整えて、「性格が悪いわけではない」と伝える方法についてお伝えしてきました。
しかしどう頑張ってもすれ違いばかりの環境であれば、それは環境とあなたがマッチしていないのかもしれません。
そのようなときはあなたの個性を活かし、自然体に近い形で働ける「カスタマイズ就業」を県としてみることも検討してみましょう。
詳しくは、Salad編集部までご相談ください。
【筆者紹介】
Salad編集部員。30代男性。広汎性発達障害、ASD(自閉症スペクトラム)の診断を受けている。HSP気質もあり子供のころ「悪人」呼ばわりされていたために、今でも人の目を気にしてしまう。