アスペルガーは『ロボットみたい』!?相手に伝わる感情表現とは?

感情表現が伝わらず、ロボットみたいと言われてしまう

感情表現が苦手な方がいる

「アスペルガー(症候群)」は、現在では「ASD(自閉症スペクトラム)」という発達障害という名称に統合されています。このASDを持つ方の特性に、「相手に伝わる感情表現が苦手」なことがあります。

無理に感情を表現すると、不自然になってしまう

「周りはどうしてあんなにオーバーリアクションなんだろう?」と感じたことがありますか?筆者もASDを持っていますが、過去に職場で「反応が悪くて、面白くない」と言われたことがあります。違う職場では、「人間は(あなたのような)ロボットではない」とも言われました。

しかし、周囲と同じような感情表現をすると、「不自然」「格好つけている」と言われてしまいます。自分らしく表現しても、周囲に合わせても正しく伝わらないならどうすればよいの?と深く悩みました。

今回はそのような筆者の体験も踏まえつつ、

〇ロボットみたいと言われやすい場面
〇ロボットみたいと言われないための感情表現の工夫

をご紹介します。

「ロボットみたい」と言われやすい場面

1)話し方に抑揚がない

話すリズムや抑揚がなく、ずっと同じ調子で話す場合があります。コミュニケーションに自信がなく、言葉を確認しながら話すゆえになりやすいです。または相手や会話の対象に関心がない場合も無機質な対応になることから、「ロボットみたい」と言われやすいです。

2)言葉遣いが表面的

文章や会話の中でもどこか言葉が表面的で、精神的に「近寄りがたい」雰囲気を感じる場合です。例えば仕事と私生活で割り切って話し方を変えている方がいます。しかし、割り切り方が極端であるために相手に隙のない、冷たい印象を与えてしまう場合があります。

3)緊張感が強すぎる

緊張が強すぎて、話し方がぎこちなくなってしまう場合です。他者から見てもぎこちなさが伝われば問題はありません。しかし、表情に出すことが苦手なため、外からは緊張しているように見えない場合があります。この場合、相手に「ロボットみたい」と感じさせる可能性があります。

4)杓子定規な考え方

ASDを持つ方は、自分なりのルールやパターンにこだわりを持っていることが多いです。または、自分のルールでなくても職場や団体のルールに忠実過ぎる場合も含まれます。状況に関係なく「ルールだから、いけない。」の一辺倒の回答をされてしまうと、「感情がないロボット」と言われてしまうことがあります。

ASDには、感情がないわけではない

ここまでASDを持つ方は、『相手に伝わる』感情表現が苦手であることを説明してきました。周囲から「ロボットみたい」と言われて、「自分には感情がないのだろうか」と悩んだ方もいるのではないでしょうか。

しかし、ASDには感情がないわけではありません。もっと言えば、感情表現ができないわけでもありません。多くの方と感情の表し方が違うために、相手に伝わりづらい感情表現をしてしまうことが多いのです。

それでは、あなたの感情を相手に不快なく伝える工夫はあるのでしょうか。

【ASD】相手に伝わりやすい感情表現の工夫

1)句読点で1拍置いて話してみる

話し方に対して無理に強弱をつけようとすると、不自然になりますしあなたへの負担がかかってしまいます。そのため無機質(=ロボット)に聞こえにくいコツとして、「文章の句読点(=「、」「。」)で1拍置いて話してみることをおすすめします。

【例.「、」と「。」で会話を区切るとこんなに違う】

(区切らない場合)
『今日は本当に天気がいいですねでも午後には雨が降るみたいですよ』

(区切る場合)※実際の文章表現ではなく、会話のリズムとして句読点を付けています
『今日は本当に、天気がいいですね。でも、午後には雨が降るみたいですよ。』

句読点を付けないと、相手にはすべて「カタカナ」に聞こえるくらいに感じさせてしまうこともあります。あくまでも一例ですが、このように間を意識して話すだけでも、無機質さを感じにくくできます。

2)語気を弱めてみる

表面的な言葉遣いを感じる場合は、語気を弱めてみることで相手に穏やかな雰囲気を与えることができる場合もあります。語気が強いと相手が圧力を感じてしまうケースがあります。圧力が強いと「ロボット」と感じやすくなってしまいます。

ですから、ガラスを持っているような感覚で優しく話すようにしてみましょう。

3)メールなど、対面しない会話を活用する

対面での会話に緊張してしまう場合は、できる限り避ける方法もあります。最低限の報連相なども紙やメールで伝えるように工夫すれば、相手にあなたの雰囲気を読まれることも少なくなります。

対面でないコミュニケーションで慣れてから、対面の会話に移ることでうまく表現できる場合があります。

4)相手の希望や話の回答を考えながら聞いてみる

相手が仮にルールとは違うことをしていても、それが間違いかどうかは分かりません。あくまでも基準であって、そこから応用させていく方法を取る方もいます。

ですから、話を聞くときは「相手が何を望んでいるのかな」「今の話にはどのような答えを返せばいいのかな」と考えながら聞いてみましょう。それだけでも受け答えが変わってきます。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

筆者も「ロボットみたい」と言われたときはとても悩みました。「ロボットみたい」と言われてしまう時は、相手はあなたのことを知らないことが多いです。あなたを理解すればこれまでと同じ態度をしても「ロボット」と呼ばれなくなります。それがあなただと理解しているからです。

ですから相手に誤解を与えないためにも、自己理解を深めて相手に伝えていきましょう。

【筆者紹介】
Salad編集部員。30代男性。広汎性発達障害、ASD(自閉症スペクトラム)の診断を受けている。職場で理想を求めすぎてストイックになりすぎることがある。他者には押し付けないものの、それが他者にも厳しい態度として映り「ロボットのよう」と言われてしまったことがある。