【ASD・アスペルガー】悩み事を相談できない…きっかけの作り方4つ

話しかけられず、悩み事を相談できない

対話経験が少ないために、職場で困ることがある

アスペルガーと呼ばれる障害は、現在ではASD(自閉症スペクトラム)という名称で診断されています。

アスペルガー、ASD(以下、ASD)の特性は、コミュニケーションにおいて困難を感じやすいことがあります。苦手な対話を避けて育ってきている場合、話しかけるタイミングや「間」などに困っている方もいるのではないでしょうか。

辛くても相談できない…

ASDを持つ方がストレスをためてしまう理由の一つに「相談することができない」という問題があります。

そのため、自分の中でストレスをため込んでしまい、うつ病などの二次障害適応障害になってしまうおそれがあります。

それでは、ASDを持つ方がどうして相談ができなくなってしまうのか、詳しい原因を見ていきましょう。

悩み事を相談できない原因

自分の感情をうまく言葉にできない

相談が苦手な理由の多くに「感情表現が苦手」という原因があります。

これには曖昧な物事が苦手という特性が関係しています。自分の心情は何となく感じているけれど、漠然としていて曖昧なことが多いため「形」として表現する方法が分からないためです。

こんなことくらいで相談してはいけない、と思い込んでしまう

特性として真面目であり、かつ悲観的であることが多いです。そのため、自分自身を過小評価していることがあります。客観的に見ると謙虚を超えた「へりくだり過ぎる」ように見えていることが多いです。

そのため、自分が真剣に考えていることでも「他の人からすれば大したことはない」「話したら笑われるだけ」と考えて遠慮してしまいます。

相談した後の相手の返答が予想できない

「報告・連絡・相談」の報連相のうち、もっとも難しいのが「相談」ではないでしょうか。

報告と連絡は、事前に内容を整理していれば相手の返答を予測でき、準備することができます。しかし、相談は話す前段階で相手の返答が見えにくいです。曖昧な物事が苦手なため、相談するよりも自分で解決させようと考えがちです。

そうして答えが見つからず、さらに悩んでしまうのです。

相談を持ちかけるタイミングが分からない

「困ったときはいつでも話してね」という言葉に迷ったことはありませんか?

「『いつでも』っていつならいいのだろう?」とタイミングが分からず悩みやすいです。実際に話しかけたら「?」と驚かれたりしていれば尚更「間」が分からなくなります。

これは適切な「空気を読む」「間をつかむ」のが苦手なことから来ています。

これらの原因から、相談できず悩んでいることはありませんか?ストレスや悩みをため込まないよう、話すきっかけを作るにはどんな方法があるのでしょうか。

相談するきっかけをつかむ方法

1)内容を書き出すなどして、事前に整理してみる

相談前に、何を話せばよいのか見えてこないと不安が解消されません。ですから対処として事前に自分の心情や相談内容を整理しておく方法があります。

人に見てもらう工夫をする必要はありません。あなたの心情を書き出して、「曖昧なもの」を「明確な形」に変えていくことが大切です。

もし、書き出したものが他の方にも見やすいものであれば、そのままその文面を見せて相談を持ち掛ける方法もあります。

2)困っていれば、相談するに値する

相談することが苦手な場合、「相談するべき基準」をいつまでも探してしまいます。しかし、「基準」がどこにもないためにためらってしまうのです。

反対に言えば、あなたが困っていれば充分に「相談するに値する」ことなのです。

自分から気持ちを発することは「わがまま」とは違います。むしろ困っていそうなのに相談してこないことで周囲が心配している可能性もあります。

ですからあなたが悩んでいるのであれば、遠慮せず相談してもよいのです。

3)相談に踏み出しやすい方法をとる

「緊張して話しかけられない」「上司が忙しそうで申し訳ない…」など直接持ちかけることに抵抗がある場合は、メールやメモなどの方法をとることも手段のひとつです。

もちろん、相談に依頼は直接話しかけることが一番です。しかしいつまでもタイミングを待つよりは、ずっと良い選択です。

4)普段から定期的に相談する機会を設ける

「自分の判断で」相談することが苦手な場合は、上司に定期的に相談する機会をお願いしておくことが大切です。

「(相談する)決まりだから」という名目ができるため、話しやすくなります。

就労移行支援事業所に相談してみよう

「職場で相談できる雰囲気がない…」「上司との関係で悩んでいて、誰に相談したらよいか分からない…」という場合は、就労移行支援事業所に相談する方法があります。

就労移行支援事業所は対人関係など、障害を持つ方の特性に応じた働き方や考え方について相談することができます。

事業所は全国各地にさまざまなスタイルのものがあります。どんな事業所に相談すればよいのか分からない場合はSalad編集部までご相談ください。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

自他含め、人の心情はASDを持つ方にとって最も苦手な「曖昧なもの」の一つではないでしょうか。他人の気持ちはもちろん、自分の気持ちにすら耐えられなくなることもあるのではないでしょうか。

相談できるのは双方の「信頼」があってこそです。反対に言えば、相談されないことで相手は「信頼してくれていないのかな…」と心配しているかもしれません。

もし、これからも職場の方を信じていきたいのであれば、一歩踏み出して相談してみてくださいね。