発達障害の二次障害ってどんなものがあるの?事前にできる予防法は?

二次障害の予防には、あなたの「精神面、健康面、仕事面」での障害理解が大切

1)二次障害とは?

二次障害とは、発達障害などが原因で二次的に発生する症状です。

代表的なものとして、不眠やうつ病、不安障害(パニック障害など)があります。発達障害と同じく「障害」とつきますが、症状は全く異なります。

【発達障害と二次障害の違い】

〇発達障害
原則として、先天的な脳機能の障害。生活に支障がなければ気付かない人もいる。
参考:広汎性発達障害 – 厚生労働省

〇二次障害
後天的に発症する障害。心身に悪影響を与える症状。治療が必要なケースが多い。

2)発達障害は、二次障害の治療から見つかるケースが多い。

発達障害の治療は、主にこの二次障害を生じているケースが多いです。 分かりやすく説明すると「二次障害をきっかけに医療機関に通院し、発達障害に気付く方が多い」ということです。

理由として、
○コミュニケーションが苦手。
○ストレスの対処が苦手。
であることが多いため、ストレスをひとりで抱え込んでしまう可能性が高いからです。

参考:発達障害情報・支援センター – 医療機関 – 気づきのポイント

それでは、あなたの生活に悪影響を与えてしまう「二次障害」にはどんな症状があるのでしょうか?

二次障害の主な症状

1)睡眠障害

〇不眠、中途覚醒など
夜に眠れなくなることや、眠っても何度も起きてしまい、ぐっすり眠れなくなるなどの症状です。日中は眠く、夜は眠れない、という「昼夜逆転」の場合も注意が必要です。

2)不安障害

〇パニック障害
突然の動悸や発汗、めまいに襲われます。突然強い不安を感じることもあります。
〇社交不安障害
人に対して緊張したり、不安を感じたり症状です。
〇強迫性障害
特定のことに気になりすぎてしまうことや、気にしなくてもよいと頭では分かっているのに、何度も同じ作業を繰り返してしまう症状です。

>例.
出かけた後家の鍵を閉めたかを、何回も確認してしまう。手の汚れが気になって、何度も洗ってしまう…など、が挙げられます。発達障害を持つ方は、こだわりが強いことが多いです。そのため、無意識に気になってしまい発症するケースがあります。

関連記事:【パニック障害への認知行動療法】自分で対処する方法と注意点3つ

3)うつ病、噪うつ病(双極性障害)

〇うつ病
めまいや倦怠感、なんとなく体がだるい・・など、気分が低下します。
〇噪うつ病
機嫌が良かったのに、急にイライラする、泣くほど悲しくなるなど感情が急変します。

関連記事:うつ克服法3つ 〜ASD男性、9年間で二度のうつから脱出した体験談〜

その他

摂食障害、ギャンブルなどの依存症、幻覚、幻聴など

以上が主な二次障害の症状です。発達障害の個々の特性によって、発症しやすい症状は異なります。発達障害の特性を理解してないと、周囲との意思の疎通ができずストレスが溜まります。そのため、発達障害を持つ方は二次障害を発症する前に、ストレスを抱えないための予防が必要です。

それでは、どのように予防すれば良いのでしょうか?ポイントをご紹介します。

発達障害を持つ方が、事前にできる二次障害の予防法

1)あなたの悩み、苦手なことを整理する。

まずはあなたが職場や家庭で悩んでいることを思い出してみましょう。二次障害を防ぐためには、ストレスがたまるリスクをなくす必要があります。そのため、
〇あなたが今悩んでいること
〇あなたが悩みやすいケース(仕事でミスをしたときに、うまく切り替えられないなど)
〇あなたが苦手なこと(細かい作業が苦手、他人の言葉の裏が読めないなど)
これらを整理してあなたがどんなときにストレスがたまるのか、事前にチェックしておきましょう。

2)医療機関、支援機関に相談する。

あなたの障害をよく知る医療機関や支援機関に相談しましょう。

【相談内容は主に・・】
〇医療機関(病院など)・・あなたの障害にかかわる、「健康面」について
〇支援機関(各地域の就労支援センター、就労移行支援事業所など)・・あなたの障害にかかわる、「仕事面」について
を目安に相談すると整理しやすくなります。

3)定期的に上司と相談する。

職場でのあなたを客観的に見られる、上司などに相談してみましょう。

「あれ、どうしたの?今日は顔色が良くないよ」など、あなたが気付いていない特徴にも気づいてくれるかもしれません。可能であれば定期的にメモのやり取りなどを行って、後でもあなたが見直せる形式をとると、分かりやすくなります。

二次障害の対策は長期的に!

二次障害の予防策に取り組むことは大切です。しかし短期的に集中して行うことで、あなたの心身に負担がかかります。あなたの状況に合わせて、長期的にゆとりを持って対処していきましょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

二次障害の治療には、長期の休養が必要です。筆者もうつ、不眠を体験しています。うまく日常生活ができずに最長1年、辛い思いをしました。発達障害を持つ方は、得意・苦手にムラがあります。

そのため苦手なことに直面してしまうと、大きく体調を崩すリスクが高いです。二次障害を未然に防ぐために、今一度あなたの特性を振り返ってみましょう。

(筆者紹介)


30代男性。大人になってから発達障害、ASD(自閉症スペクトラム)と診断されている。公務員として10年間勤務、うつ病を経験し民間企業の障害者枠の事務職として4年間勤務。2つの職場でうつ症状に遭い、めまいや不眠、倦怠感などに襲われた。

しかし2回目の職場ではセルフケアを行い、一日で回復し職場復帰した経験を持つ。特徴として、「聴覚が過敏」「周囲からの感情の影響を受けやすい」「細かい作業が得意」などがある。就労移行支援に週5日、一年間通所してトレーニングを続けた。就活の結果、職種を変え、強みを生かせる就職が実現した。