適応障害の対策は?【ASD(自閉症スペクトラム、アスペルガー)】

ASD(自閉症スペクトラム、アスペルガー)を気にしすぎて、適応障害になってしまう

ASD(自閉症スペクトラム、アスペルガー)を気にしすぎて、適応障害になってしまう

特性の対処に追われると、適応障害になることがある

ASD(自閉症スペクトラム)は発達障害の一つです。特性として、「周囲の空気を察することができない」「感情表現が苦手」など、他者との関わりに困難を感じやすいことがあります。

これらの障害を当事者本人が理解し、対処をすることは生活していくうえで大切なことです。しかし、限度を超えて意識してしまうと、過剰適応となるケースがあります。これにより適応障害を発症し、体調にも支障をきたしてしまいます。

今回は主にASD(自閉症スペクトラム、アスペルガー)の特性を持つ方が、
〇職場で適応障害になりやすいケース
〇適応障害にならないための対策

をご紹介します。なお、ASDを持っていない場合でも該当する場合がありますので、心当たりのある方はそのままお読みください。

参考:ASD(自閉スペクトラム症、アスペルガー症候群)について| e-ヘルスネット(厚生労働省)

【ASD】職場で適応障害になりやすいケース

【ASD】職場で適応障害になりやすいケース

空気を読もうと観察・注意しすぎる

ASDには、「空気が読めない」「相手の表情から意図を察することができない」という特徴があります。

主に「言葉を用いないやり取り」が苦手なわけですが、この特性を何とかカバーしようと労力を使い過ぎることがあります。周囲の動きを事細かく観察したり、相手の表情に関して想像しすぎてしまったりなどから、ストレスがたまることがあります。

周囲と器用にやり取りしようとする

ASDを持つ方は、コミュニケーションが苦手とされています。そのため「人と関わらなければならない」「相手の話にうまく返答したい」ということを意識しすぎてしまうことがあります。そうして知らず知らずのうちにストレスをためてしまいます。

また、臨機応変な対応や感情表現が苦手なことが多いため、相手に誤解されやすいことがあります。そのため無理に「大げさな感情表現」をし続けて、不調につながることがあります。

関連記事:アスペルガーの人は嘘がつけない?理由と注意点、メリットもある!
関連記事:アスペルガーは『ロボットみたい』!?相手に伝わる感情表現とは?

話し方を気にしすぎてしまう

ASDの特徴として、「会話の際に、相手との解釈がずれやすい」というものがあります。これは主に障害を持たない方同士でやり取りされる、「暗黙の了解」への推測や判断が苦手なためです。

このようなケースの原因を、ASDを持つ方は「自分の話し方が悪いのではないか」と考えてしまうことがあります。

この意識が強くなりすぎると、自分の発した言葉の一言一句に神経質になります。常にピリピリしている状態のため、体調を崩しやすくなります。

障害からなる困難を我慢してしまう

これらの障害の特性から苦しい思いをしているにもかかわらず、「自分の努力不足」とだけ考えて我慢してしまうケースがあります。ずっとストレスを抑え続けることで、体調を崩してしまうことがあります。

関連記事:発達障害はストレスに弱い!? 職場で起きるストレス改善法とは?

このような事態を防ぎつつ障害からなる困難を解消するには、どのような対策が必要なのでしょうか。

参考:『軽度発達障害が背景にある適応障害への対応』|神奈川産業保健総合支援センター

【ASD】適応障害を防ぎつつ、困難を解消する対策

【ASD】適応障害を防ぎつつ、困難を解消する対策

察して把握することにこだわらない

【空気を読もうと無理をし過ぎないために】

空気を読めない場合は、無理に読もうとする必要はありません。事前に苦手な旨を伝えて、分からないことや確認したいことは直接聞くようにすれば、問題はありません。

会話の中では、「主語・述語」を確認するなどして、解釈のズレを減らしていけば大きなミスをすることも少なくなります。詳しくはこちらの記事「 ASDを持つ方が「空気読めない」と言われるのはなぜ?改善法は?」をチェックしてみてください。

「うまい」伝え方ではなく、「正確な」伝え方に注意する

【器用なやり取りやうまい話し方を気にし過ぎないために】

会話は、本来は結果が大切で、相手に正しく伝わればそれでOKなのです。しかしASDを持つ方の場合「どう話すか」「いかにきれいに話すか」など、結果ではなく会話のプロセスに意識が向きがちです。

この意識が進むと、話す前に考え込んでしまうことが多くなります。話し終えてからも、自分の話し方が気になってしまいます。これではゴールが見えづらいので、ストレスになってしまいます。

不器用な話し方でも構いません。文法や言い回しが不格好でも、相手が分かればよいのです。大切なのは、「相手に正確に伝えること」だということを覚えておきましょう。

詳しくはこちらの記事「発達障害を持つ方の会話のコツ4つ~話が通じないときは要確認!」をチェックしてみてください。

職場の上司や支援機関と相談する

【困難やストレスを抱え込まないために】

職場での困難は、ひとりでは解決できません。実はこれは障害を持たない方でも同様なのです。ですからあなただけが甘えているわけではありません。

今抱えている問題を解消するためには、客観的な視点から意見を聞くことも大切です。あなたの困難について、職場の上司や就労移行支援事業所などの支援機関に相談してみましょう。

参考:適応障害|病気解説|医療法人 池澤クリニック|心療内科・精神科・内科

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まとめ

いかがでしたでしょうか。

大切なことは、「活きること」です。特性をなくすことから困難解消にはつながりません。むしろ大きなダメージを負ってしまいます。

健康をキープしかつ職場に長く定着するために、あなたが普段困難に感じていることについて上司などに相談する機会をお願いしてみましょう。

相談相手に迷った場合は、Salad編集部にお声かけください。

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