テレワークには、主体的に取り組むスタンスが必要となる
1)テレワークとは
「テレワーク」とは、ICT(情報通信技術)を用いて、離れた場所で業務を行う働き方です。
主な種類として、
〇在宅勤務(自宅で働く)
〇モバイルワーク(場所にとらわれず働く)
〇サテライトオフィス勤務(通いやすい別オフィスで働く)
などがあります。
現代の様々な生活環境に対応するため、このようなテレワークを導入する企業が増加しています。企業での導入率は、在宅勤務がおよそ3割、テレワーク全体だと1割強になります。緩やかではありますが、年々増加傾向にあります。
関連記事:サテライトオフィスはテレワーク?障害者雇用でのメリットを解説
2)障害を持つ方にとって、テレワークは社会で活躍できるチャンス
テレワークは企業に通勤するスタイルではなく、自宅などで業務を行えます。そのため、
〇身体障害や知的障害、精神障害などを持っていて通勤することができない。
〇発達障害を持っていて、オフィスの環境に適応できない。
このような悩みを持つ方でも、あなたが適応しやすい環境で社会貢献できるチャンスです。
参考:精神障害(精神疾患)の特性(代表例)|厚生労働省
参考:発達障害|病名から知る|こころの病気を知る|メンタルヘルス|厚生労働省
関連記事:うつ病になってしまったら、通勤をやめて在宅勤務を試してみよう。
関連記事:テレワークで活きる発達障害の特徴【強みを活かす仕事をしよう!】
3)テレワークで活躍するために、仕事のスタンスが必要となる
テレワークを行うために必要なものは、スキルや経験ではありません。仕事のスタンス(心構え)として、成果で示すことが何より大事になってきます。そのため、主体的に時間管理を行い、「何時間頑張ったから仕事をした」ではなく、「成果としてこれだけ出せたから頑張った」という仕事のスタンスに変える必要があります。
この仕事のスタンスが、何よりもテレワークに必要なものです。まずは仕事を進めていくうえで問題になりやすい「テレワークのデメリット」について見ていきましょう。
【要注意】テレワークのデメリット
しかしながらテレワークは、離れた場所で業務を行うために「デメリット」もあります。あなたがテレワークを行う上での「リスク」の、要点をまとめました。
【テレワークを行う上でのデメリット】
○コミュニケーション不足に陥りやすい
○オンオフの切り替えが難しく、自己管理が難しい
○評価を示しにくい
○セキュリティに気をつけないといけない
このようなデメリットがあります。
詳しくは、公開中の記事「テレワークのデメリットとは?【円滑なコミュニケーションのコツ4つ】」でご紹介しておりますので、併せてチェックしてみてくださいね。
さて、あなたがテレワークを続けるには、このようなリスクをクリアしなければなりません。今回は、あなたに準備しておいてほしい、テレワークに「必要なもの」をご紹介します。
【必須条件】テレワークをするために必要なもの
1)主体性
≪コミュニケーション不足を補う、自分から発信する力≫
テレワークはお互いに離れている場所で行います。従来のオフィスワークなら、指示を待つスタイルでも上司があなた「見て」指示を出せます。しかしテレワークは、双方が今どのように仕事をしているか。業務状況が見えません。
見えない分、コミュニケーションや指示が不足し、業務が滞るリスクがあります。言われたことだけやるのではなく、あなたから提案するなど、相手に状況を「見せる」主体性が必要です。
【主体性とは具体的に・・】
○指示を受けるだけでなく、相手が指示をしやすいように提案する。
○質問の際は曖昧な表現は避ける。選択肢を出すなど具体的にする。
○業務開始や終了などの報告はもちろん、随時現状を伝える。
○その他、視覚から得られないもので必要な情報は伝えていく、行動の「見える化」を意識する。
2)自律できる基礎力
≪自己管理の難しさを補う力≫
テレワークは、自分のペースで業務を行うことができます。服装、場所、段取りも自由に決めることができます。少し疲れた時は、あなたのタイミングで休憩もできます。
しかし、その自由はあくまでも「企業や相手の要望に応じられる」ことが条件です。そのため成果を出すための自己管理を行える、「自律できる基礎力」が必須条件です。
【自律を求められる基礎力とは具体的に・・】
○生活リズムが安定している。
○健康管理を徹底している。仕事を行うための体調キープができる。
○一人でも安定してモチベーションを保てる(一人でも適度な緊張感を持てる)。
○時間の管理ができる(だらだらせず、メリハリを持って取り組める)。
〇パフォーマンスにムラがなく、安定した成果を出せるように工夫できる。
3)成果の基準をすり合わせる段取り力
≪評価の示しにくさを補う、自分で気づき、解釈する力≫
先ほどテレワークは 「企業や相手の要望に応じられる」 ことが条件、とお伝えしました。あなたがどんなに条件をクリアしていると感じていても、企業が成果として認めなければ、テレワークは成立しません。この相手の期待値(要望、相手が解決してほしい課題)に対しての解釈が、あなたと企業でずれていたら元も子もありません。
「成果=評価基準」です。そのため企業はあなたにどんな成果を求めているのかを確認し、明確にして業務に臨みましょう。
【成果の基準をすり合わせる段取り力を具体的に・・】
○納期や相手の提示した条件を守る。
○具体的に、企業の期待値や相手の条件をクリアする基準を知る。(件数、所要時間など)
〇業務の品質について、現状の課題やそれをクリアする対策を提案する。
〇企業のコンセプトなどを確認し、業務に反映させる。
その他必要なスキル
その他業務内容によって必要なスキルが出てきます。会社とよく話し合って明確にしておきましょう。
【例えば・・】
○出勤したときの交通費、通信費などの経費処理について
○情報セキリュティツール・ウィルス対策の知識など
〇その他主に業務をする相手との決まり事など
下記の関連記事も併せてご覧いただくと分かりやすいです。
関連記事:「テレワークは不公平?同僚にずるいと思われないためにできること4つ」
障害を持つ方へ。Saladが「強み」を活かす就職のサポートをします!
まとめ
いかがでしたでしょうか。
テレワークは周囲の環境に左右されず、あなたのペースで行うことができます。しかし企業のニーズを理解していないと、成果はなくテレワークは成立しません。周りに誰もいないためあなたに問題があっても、指摘してくれる人はいません。
そのため、自分で「気付き、発信し、解釈し、管理する」力が大切になります。自ら企業のニーズをキャッチして主体的に取り組むことで、成果につながります。テレワークであなたの個性を活かすチャンスををつかむために、心掛けていきましょう。