サテライトオフィスはテレワーク?障害者雇用でのメリットを解説

働き方改革の一環として、障害者雇用においても注目されている「サテライトオフィス」勤務。実際に働く場合にどのようなメリットがあるのか、この記事では障害をお持ちの方の視点で解説します。

サテライトオフィスとは?

「サテライトオフィス」は、企業の本社から離れた場所に設置されているオフィスを指します。「支社」と比べ設備の規模が小さく、営業拠点としてビジネスを拡大させるための設備も充実している支社に対し、サテライトオフィスでは必要な通信機器などは整えられているものの、あくまで本社業務を遂行するための遠隔拠点という位置づけです。

本社を中心として、その周辺地域を衛生(サテライト)のように囲んでいるようすから、サテライトオフィスと呼ばれています。

テレワーク、在宅勤務との違い

本来の職場から離れた(=tele)場所で働く(=work)ことを「テレワーク」と呼ぶため、サテライトオフィス勤務はテレワークの一種といえます。また「在宅勤務」もテレワークの一種ですが、自宅で業務をおこなう在宅勤務に対し、サテライトオフィスには職場が存在します。

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障害をお持ちの方がサテライトオフィス勤務を選ぶメリット

障害者雇用枠で働くことを検討されている方が、サテライトオフィス勤務を選択することでどのようなメリットがあるでしょうか?以下で3つご紹介します。

メリット①:地方や郊外で働くことができる

電車通勤で都心のオフィスに勤務することに困難を抱えている方は少なくないと思われます。満員電車に乗ることのストレスや、通勤時間がかかることによる生活リズムの乱れなどに不安を感じる当事者の方もいらっしゃいます。

そのような場合、都市部に本社を構えている企業であっても、サテライトオフィスを地方や郊外に設置していれば、都心のオフィスに通うという不安を払拭したうえで勤務することが可能となります。

サテライトオフィスの普及は、障害者雇用における地域間格差(地方では求人が少なく働く機会が限られる)をなくしていくことにも繋がると期待できます。

メリット②:特性に配慮された環境で働くことができる

障害をお持ちの方の職場として設けられたサテライトオフィスの場合、そこで働く従業員の特性に配慮された環境が整備されていることが期待できます。

一般的な職場では、大きな音が鳴ったり段差が邪魔になったりと、障害をお持ちの方にとってさまざまな障壁が働きやすさの阻害要因となります。

その点、サテライトオフィスでは防音設備が用意されていたり、バリアフリーが整備されていたりするなど、障害特性に配慮された職場環境がつくりやすく、過度なストレスのない働き方を実現できる点がメリットです。

メリット③:コミュニティで仕事に取り組める

都心部のオフィスに通うことが難しく在宅勤務を選ぶ方の場合、基本的にはひとりで業務に取り組むため、コミュニケーション不足による孤独感に苛まれることもしばしばあります。都心部に勤務することは避けたいけれど、仲間と一緒に仕事に取り組みたいという方にとっては、サテライトオフィスという選択肢は有力となります。

障害をお持ちの方が多く働くサテライトオフィスであれば、仕事内容に関するコミュニケーションだけでなく、お互いの特性に関する情報交換や他愛のない雑談など、多様なコミュニケーションを図ることができ、孤独感は解消されるでしょう。

障害者雇用でのサテライトオフィス活用事例

現在、障害者雇用においてもサテライトオフィスを活用する事例が増えてきています。どのような職場スタイルがあるのか、以下でご紹介します。

事例①:契約先企業のマネジメントの下で働くスタイル

障害者雇用において現在一般的となっているサテライトオフィスの勤務形態では、人材系企業との連携がおこなわれています。

障害をお持ちの方にとって雇用主となる企業と人材系企業が契約を結び、雇用主の事業から業務を切り出し、サテライトオフィスにて契約先企業のマネジメントの下で働くことが多いです。

障害者雇用に精通した企業のサポートが受けられる点がメリットとなる一方、雇用主と顔を合わせる機会が減り、関係が希薄になってしまうというデメリットもあります。

事例②:農園スタイル

サテライトオフィスとして、農園を運営している企業もあります。従業員にとって「職場」は農園となり、業務内容も農作業や作物加工となります。

これまで農業という業種に関わりのなかった方にとっても、一人ひとりの特性に基づいて細分化された業務に取り組むことで、新しい働き方の選択肢となりうるかもしれません。

農業は心身によい影響があるともいわれており、適性に合う方にとっては長期的に安定した就労が見込めることも大きなメリットです。

サテライトオフィスで働くうえで、注意しなければいけないこと

サテライトオフィスで働く場合には、本社との交流が希薄になってしまい、組織への帰属意識を高めることができない、仲間として受け入れてもらいづらくなってしまう、などの弊害も指摘されています。

週1日は本社に出社するなど、チームメンバーとの交流を積極的に高めて見る必要も、場合によってはありそうです。物理的に難しい場合でも、Web会議システムを活用するなどできることはあります。

積極的に、一緒に仕事を行うメンバーと関わりを持つ姿勢は持っておいた方がいいです。

まとめ

注目が高まりつつある「サテライトオフィス」というテレワーク形態について、この記事では障害者雇用で働く方にとってのメリットを中心にご紹介しました。

・地方や郊外にいながら働くことができる
・障害特性に配慮された職場環境で働くことができる
・コミュニティで仕事に取り組める

これらのような物理的・精神的な特徴をメリットと感じた方にとって、サテライトオフィスに勤務するという働き方は新たな選択肢となるかもしれません。

この記事が、もっとも自分らしさを発揮できる働き方に巡り会えるきっかけとなれば幸いです。