【障害者枠希望】職歴なしで不安…発達障害の得手不得手を知るヒント

職歴なしだけど、発達障害者枠で就職したい

インターネットで探しても、得手不得手が分からず困る男性

職歴なしで、発達障害者枠にトライしてみたい

発達障害は、コミュニケーションや生活面においてさまざまな困難に遭いやすいことがあります。そのため、障害特性や学生時代までの経験などから、現在に至るまで就職するチャンスがなかった…というケースもあるでしょう。

そのような困難を一歩乗り越えて、『発達障害者枠で就職活動にトライしてみたい!』と踏み出せることができたのなら、それは大きな成長です。

参考:発達障害って何?|発達障害プロジェクト|NHK

しかし、自分のことが何も分からない…

しかし働くには、さまざまなことが分からないといけませんよね。

・自分がどんな問題を抱えやすいのか
・自分は何が得意で、何が苦手なのか
・自分に合う働き方って何なのか

このようなことが分からず悩むことがあるかもしれません。インターネットで調べると、『発達障害で苦手なことを職場に伝えよう』という呼びかけや、『発達障害の得意を活かそう!』などの活かし方の情報があったのではないでしょうか。

しかし、職歴がなくそもそも得意も苦手も分からない…このような状態ですと、『やっぱり(就職は)無理なのかな…』と諦めたくなるかもしれません。

そこで今回は、発達障害を持つ職歴のない方が『得意なことと苦手なことをどう見つけていくか』についてお伝えしていきます。

不得手を知るために、これまでの経験を思い出してみよう

自分の経験をイメージしてみる男性
まずは『不得手』を見つけるポイントから説明していきます。苦手(不得手)なことを知るには何より、自分の経験してきたことが『一番の資料』です。これまで学校や友人関係、一人で向き合っていたころに感じていたことでも構いません。今に至るまでに困ったことを思い出してみましょう。

ポイントとしては、以下の通りです(例は、全てASDである筆者の経験からなる特徴です)。

・自分で感じたこと
例.車の運転が苦手、人の話していることの意味が分からない、人の輪にうまく入れない など
・他の人から言われたこと
例.頑固で融通が利かない、落ち着きがない、動揺した時にコミュニケーションが雑になる など
・自分の行動から起きたこと
例.忘れ物が多く、何度も家に帰って取りに行くことになりやすい など

この3点から思い出してみることです。『そういえば、手先が不器用でうまく針に糸が通せなかった』などの些細なことでも構いません。むしろそのような何気ない行動のほうが、自分の特徴が見えやすいものです。

参考:運動が苦手・手先が不器用:困りごとのトリセツ(取扱説明書)|発達障害プロジェクト

各障害特性で悩みやすい情報を知っておこう

障害特性について、資料から調べてみる男性
自分の経験や感覚をもとに、各障害特性で悩みやすい特徴を知っておきましょう。下記のとおりポイントを整理しました。中には関連記事があるものもありますので、併せてチェックしておいてくださいね。

ASD(自閉症スペクトラム)を持つ方が悩みやすいこと

(※ASDの特徴についての記事はこちら

・環境変化などが苦手で、小さな変化でも混乱してしまうこちら
・相手の話した言葉のまま解釈してしまう。皮肉や例え話が分からないこちら
・暗黙のルールや、マニュアルなどになっていない決まり事を理解できない。『そんなこと言わなくても分かるだろう』と言われることが分からないこちら
・特定の物事へのこだわりが強いこちら

ADHD(注意欠如・多動性障害)を持つ方が悩みやすいこと

(※ADHDの特徴に関してはこちら

・気が散りやすく、物事に集中することが苦手。『落ち着きがない』と言われるこちら
・学校のテストなどで、ケアレスミスが多かったこちら
・物事が続かない。『三日坊主』とよく言われるこちら
・ふと言ってしまったことで問題を起こしやすい。『余計なことを言うな』と言われやすいこちら

LD(学習障害)を持つ方が悩みやすいこと

(※LDの特徴に関してはこちら

・文字を読むことや、相手の話を聞き取ることが苦手。文章の文字を飛ばして読んでいることがあるこちら
・文字や文章をうまく書くことができない。どうしても書けない文字があるこちら
・簡単な計算ができない

参考:大人の発達障害による困りごとって何?症状や特徴とともに説明します | LITALICO仕事ナビ

これらが発達障害を持つ方が悩みやすい、一般的な特徴です。自分の経験との照らし合わせや、反対にこの情報をもとに思い出してみるなど「不得手なこと」の発見に役立ててくださいね。

『不得手』の対処に追われ過ぎないよう、直面しにくい環境選びが大切

環境の整理をイメージする男性
ここまでは、『不得手なこと』について紹介しました。しかし、この苦手なことへの克服をメインに取り組む必要はありません。こちらの記事にもあるように、苦手克服に集中し過ぎることで本来の良さが失われることや、体調を崩してしまうことがあるからです。

ですから、苦手なことを見つけたら『どう克服するか』ではなく『どうしたら直面する機会を減らせるか』に焦点を置いて考えてみてください。これは「逃げ」ではありません。社会で活躍するために必要な『戦術』の一つなのです。

参考:苦手なことは「克服」より「回避」で乗り切る 発達障害に学ぶ生き方|ウートピ

では次に、『得手=得意なこと』をどう見つけていくかについて説明していきます。

【発達障害】得意なことを見つけるヒント

得手の発見のため、絵を描くことを始めた男性

ステップ1:まずは色々なことに取組み、興味のあることを見つける

これまでに何も経験していない、続けてこなかった…という場合は、まずは色々なことに取組んでみましょう。スポーツジムでも、本を読むことなどでも構いません。興味のあることを見つけてどんどん取り組んでいきましょう。

色々取り組んできた中で、「得意かも知れないこと」を見つけていくことがポイントになります。「得意かも?」と判断するコツ

・何も努力しなくても、自然と続けていること
・無意識のうちに行っていること
・取り組むのに、それほど労力を要さないこと

このようなことが「得意」なものであることが多いです。

現時点で「興味のあることを分かっている」場合は、このまま「ステップ2」まで飛ばしても構いません。

ステップ2:興味のあることを一定期間継続してみる

ステップ1で見つけた「興味のあること」を継続してみましょう。1週間でも、1ヶ月でも構いません。その中で、本来ならば『続けることが辛い』と感じるくらいの期間でも継続できていることが、『得手』になる可能性があります。

ステップ3:「得手」にマッチする仕事や環境を探してみる

発達障害を活かすには、環境とマッチすることが重要です。どんなに得意なことがある環境でも、苦手なものだらけの職場では、良さは活かせません。反対に、苦手なことがなくても得意を活かせない環境では、窮屈に感じてしまうことが多いでしょう。だからこそ自分の『得手・不得手』にマッチする環境を選んで、さらに活かせるように事前に取組んでおくことが大切になります。

『こんな得意分野は仕事にはならない』と探す前から諦めてしまうのは勿体ないことです。諦める前に、まずは検索してみましょう。

参考:発達障害の人に向く職業、向かない職業は何か(ダイヤモンド・オンライン)

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お問い合わせやご相談はこちらのお問い合わせフォームからになります。あなたからのメッセージ、お待ちしております!

参考:障害者の能力や強みを生かす「カスタマイズ就業」って? – 毎日新聞

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まとめ

強みを活かすイメージを持つ男性
いかがでしたでしょうか。

得手や不得手は、経験から知るケースが多いです。しかしこれは仕事内や学校生活だけでなく、普段の日常生活の些細なところからでも見つけられるチャンスがあります。まずは自分のこれまでの生活を振り返るところから、スタートしてみませんか。

【筆者紹介】
Salad編集部員。1980年生まれの男性。ASD(自閉症スペクトラム)の診断を受けている。過去に2か所の職場を経験。最初の職場では、うつ病も経験している。

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