大人のLD(学習障害)は論理的思考が得意?理由と注意点、活用法

学習障害は、論理的思考力が強いケースがある

学習障害とは?

LD(学習障害)とは発達障害の一種です。ADHD(注意欠如・多動性障害)ASD(自閉症スペクトラム)などに該当せず、学習に何らかの障害がある場合に診断されます。

仕事にも使う学習の習得に苦しみやすい

学習障害によって困難を感じる項目には様々なケースがあります。字や文章を読むことを苦手とする「読字障害」、数字や計算が苦手な「算数障害」、文字になった言葉を読むことが苦手な「失読症」などです。

これは社会人になっても使うものが多いため、仕事で苦労されることが多いのではないでしょうか。マニュアルが読めないために人に聞こうとしたら「さっきマニュアル渡したでしょ!?」と言われて理解されない…というケースに苦しみやすいのです。

大人の学習障害にも、強みがある

しかし大人の学習障害を持った方でも、学習障害を持っているからこそある強みも存在します。その一つが「論理的思考」です。

ちなみに「論理的思考」とは、難しいことや複雑になっていることを整理したり、分析したりして答えを導き出していく思考を言います。

伝わりやすいように身近なものに例えることや、ひとつの物事に対してメリットとデメリットに分けて説明する…などもこの『論理的思考』です。

学習障害を持つ方はこのような思考をシンプルに、分かりやすく伝えられる力を持つケースがあるのです。

では、学習障害を持つ方にどうして論理的思考が高いケースがあるのか。原因をご紹介していきます。

【大人の学習障害】論理的思考が得意な理由

視覚情報での表現が得意

文字、数字が読めないことで処理したり、伝えたりすることが苦手なときに行きつきやすいのが「視覚情報」です。

例えばモニターを使ったプレゼンテーションの場合、言葉に困難を感じていない人が話して説明していくところがあるとしましょう。場合によって相手には「話が長すぎて意味が分からない表現」になるケースや、聞く人を疲れさせるリスクがあるのです。

学習障害を持っている方は、良い意味で「言葉や文章に依存しない」ことが多いのではないでしょうか。だからこそ一目で分かるグラフやイメージを表示して、シンプルな形で伝えられることに行きつくのです。

文章や数字に惑わされず、物事をシンプルに考えられる

表現方法のみならず、考え方や発想も異なるケースがあります。言葉や数字に抵抗がなければ、それに関連付けて思考をつなげていくことができます。しかし時にそうして考えすぎることで、柔軟な発想ができないことがあります。

例えば、漢字が得意な人はあらゆるイメージを関連付けて覚えることができます。しかし、苦手な人はこの『関連付け』ができないため、「記号」と解釈して何回も書いて覚えていくことが多いでしょう。

この、「記号」でとらえられるものが多いこそ、シンプルな発想に辿り着きやすいのではないでしょうか。

独特の捉え方、発想でシンプルな答えを出しやすい

学習障害で文字や数字を覚えるのに苦労されている方は多いです。対処として、本を読むときに対象部分以外を隠して読んだり、文字が読めず音声化して覚えたりなどをしています。

同じものでも、「覚えるプロセス」が違っているのです。だからこそ他の人と異なる発想に辿り着ける可能性も高くなります。

言葉に苦労しているからこそ、相手に伝わる表現を選べる

言葉を知り過ぎていると、どうしても「言葉の彩」を使ってしまうことがあります。皮肉や専門用語、言葉を説明するのにまた言葉を加える…などをしがちです。言葉の装飾が自由にできてしまうために、真意や要点が見えなくなってしまうケースがあります。

どんな物事でも同じですが、身に着けるのに苦労している人ほど「相手の目線」に合わせて伝えやすいです。なぜなら、それは自分が苦労した過程も踏まえて考えられるからです。

これを「言葉」「文字」「数字」に置き換えて考えてみましょう。苦労してきたからこそ、相手にも言葉や数字で苦労させまいと考えやすくなるのです。その結果が、シンプルで分かりやすい表現になりやすいのではないでしょうか。

このような特徴から、学習障害を持つ方には「論理的思考力」がある可能性を持っているのです。

では、この論理的思考を職場で活かす際に注意することはあるのでしょうか。

論理的思考を活かす上での注意点

要点だけにしてしまうと、反対に分かりにくくなってしまう

論理的思考はシンプルに伝えるために重要な能力です。しかし、シンプルになり過ぎて「要点」だけになってしまうと分かりにくくなってしまうリスクがあります。

またダイレクトな表現になりやすく、相手への刺激が強いことがあります。

提案や説明をする際には、上司とよく相談して内容を確認してもらいましょう。

時に冷淡に感じさせてしまうことがある

先ほど、苦手なものほど覚えるときに「記号」として覚える傾向がある、とお伝えしました。

論理的思考が度を過ぎてしまうと、この「記号」という意識が出過ぎてしまうリスクがあります。装飾などのない、シンプルな言葉を「無機質なもの」「温度を感じないもの」として、冷淡に感じさせてしまうケースがあることを注意しておきましょう。

仕事での活用法はあるの?

論理的思考の高さは、仕事でも活用する機会が多いです。

例えば、
○広告・広報業界…より短く、シンプルな言葉を選んで人に伝えることができる。キャッチコピーなど
○マーケティング…購買や利用を促すストーリーを構築できる。
○Webデザインなど…構文を見ただけで、その後のストーリーをイメージしやすい。また、無駄なくシンプルな構文で組み立てていくデザインが得意であるケースがある

など、様々な業種で活躍できるチャンスがあります。

詳しくは、下記の関連記事も合わせてご覧ください。

関連記事:ディスレクシアの方に向いている職業・仕事ってどんなこと?

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関連記事:発達障害・精神障害の非公開求人とは?メリットとデメリットは?

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関連記事:【体験談】就労移行支援事業所でWebデザインのスキルを学ぼう!

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まとめ

いかがでしたでしょうか。

「文字が読めない…」「言葉をうまく話せない…」そのような悩みとして今苦しみ続けているかもしれません。

改善や活躍するポイントは「障害を『違い』と捉えられるか」にあります。できないからこそ、見えてくるものがあることを覚えておいてください。