【大人の発達障害】ADHD・ADDを持つ方の特徴は?自分の興味を活かそう!

ADHD・ADDは注意力のコントロールに悩みやすい

多動性障害の影響で、時間に間に合わず焦る女性

1)ADHD(注意欠如・多動性障害)とは

ADHD(注意欠如・多動性障害)とは、Attention-Deficit/Hyperactivity Disorderの略称で、先天的な脳の神経障害です。何らかの理由で脳内の神経伝達物質「ドーパミン」が不足することで起こります。

[症状]

○注意力の欠如
忘れ物・なくし物をよくする、人の話を聞いていないなど。
○衝動性
思ったことをつい言ってしまうなど。相手に失言や暴言と受け取られやすい。
○多動性
落ち着きがない。一方的に喋りすぎてしまうなど。
先天的なもので、病気ではないので治療はできない。しかし服薬や生活習慣で改善できる。

参考:AD/HD(注意欠陥/多動性障害)の診断と治療 | e-ヘルスネット(厚生労働省)
参考:ドパミン | e-ヘルスネット 情報提供 – 厚生労働省

関連記事:参考:【ADHD】『多動性』とはなに?特徴や行動例、活かし方のヒントを紹介

2)ADD(注意欠如障害)とは

Attention-Deficit Disorderの略称で、主にADHDと同じく「注意力の欠如」を症状に持つ脳機能障害です。ADHDと比較して、衝動性・多動性の症状が見られず、主に周囲から「ぼうっとしている」などの行動が目立ちます。

それでは、このような症状を持つ方が実際に職場でどんな問題を抱えているか、症状ごとにポイントをチェックしてみましょう。

ADHDを持つ方が悩みやすい特徴【症状別】

ADHDを持つ方の働くステップ

1)注意力の欠如

○どんなに気を付けても、同じミスをしてしまう。
○メモをした紙をなくしてしまう。
○自分で書いたメモの内容を後から見ると、意味がわからない。
○注意や関心がそれやすい。
※ADDを持つ方にも、同様に苦しんでいることが多い特徴です。

2)衝動性

※大人になると、症状の目立つ方が少なくなる症状です。
○相手を不快にさせるようなことを言ってしまう。
○その他無計画な、「行き当たりばったり」な行動をしてしまう。

3)多動性

○じっくりと人の話を聞けない。
○一方的に自分の話をしてしまう。
〇デスクワークなど、一つの場所に留まって行うことが苦手。

4)その他の特徴

○時間を守るのが苦手で、遅刻をしてしまうことがよくある。
○約束やスケジュールを忘れてしまいやすい。
○物理的な整理整頓が苦手。時間の管理が苦手。
(デスクが片付けられない、段取り・優先順位を決めるのが苦手)
○マルチタスクが苦手。

5)ADHDまたはADDを持つ自分を責めてしまう

実は、これが一番の問題です。「落ち着きがない自分はダメだ」「何度やっても間違えるなんて、自分はダメな人間なんだ」と責めていませんか?

ADHDやADDを持つことで、過去に怒られたことや辛い体験をされた方が多いです。そのような痛みがずっと残っていて、本来持っている症状以上に精神不安定になります。あなたに重く負担がかかり、ひどい場合はうつや不眠などの二次障害を併発するおそれがあります。

関連記事:多動性障害は、大人になってから発覚する?二次障害にも注意!
関連記事:【ADHD】仕事で『適応障害』になりうるケース、その予防法とは?

このような問題をどのように解消していけばよいのでしょうか?以降、あなたのための悩みへの対処法をご紹介します。

【ADHD・ADD】課題の解決方法は?

課題をクリアし意欲を見せる男性

1)医師の指示に従い、薬物療法を受ける。

冒頭で『ADHDやADDの症状は、脳内の神経伝達物質「ドーパミン」の不足が原因で起こる』とご紹介しました。これを薬物療法でドーパミンを増やすことによって問題を緩和することができます。効果として注意散漫な状態などを緩和し、注意力や集中力を改善します。もし症状に困っていたら、一度医師の診察を受けましょう。さらに服薬の際は、必ず医師の指示に従いましょう。

服薬についてはこちらの記事「【医師に要相談】発達障害を持つ方にかかわる、服薬の効果と注意点」で詳しく説明していますので、併せてご覧ください。

2)行動や考えのくせを理解して、対処する。

認知行動療法をはじめとした、あなたの行動や考え方の「くせ」を知り、対処していくことも必要です。行動や習慣を改善することで、症状が起きるケースを緩和し、あなたの負担を軽減します。

【行動改善の例】
例1「どうして自分はミスが多いんだ!」→「どうやってミスを減らせるのかな」と変える。
例2「なんでイライラするんだ!!」→「何が原因でイライラしているのかな?」と考える
など
関連記事:ADHDの二次障害に認知行動療法は効果的?職場での活用例3つ

3)あなたに合う環境を選ぶ

上記2つの対処をしても、ストレスを感じやすい環境であればその効果は少ないでしょう。ですから自分で対処しても状況が変わらないと感じたら、日常生活・仕事の環境を見直してみましょう。定期的にデスクを整理する、スマートフォンなどのリマインド機能を活用するなど、あなたに負担がかからないように工夫してみることで緩和される可能性があります。

参考: 今村明先生に「ADHD」を訊く|公益社団法人 日本精神神経学会

それでも、「今の自分の仕事は、細かい作業が多くてつらい・・」「じっと座って仕事をしているのがつらい・・」という方はいませんか?そのような場合、あなたが持つ、強みを生かせる環境は、別にあるかもしれません。

関連記事:『環境調整』とは。大人の発達障害が持つ困難感やストレスの改善法
関連記事:大人のADHDと診断!仕事が遅い、辛いのは、適職ではないからかも

ADHD・ADDを持つ方に向いている仕事には、どんなものがあるの?

ADHDの問題対処法について説明する男性
ADHDやADDを持つ方に向いている主な職業は、以下の通りです。

〇行動力を活かせる、アクティブな業種
営業職など、外回りの業種など
〇自分が興味を持つ仕事
記者、カメラマン、ライターなど
〇モノ作りに関わる仕事
プログラマー、Webデザイナーなど
〇その他専門職
研究者、教員など

ここで特性として『適しやすい』仕事を一部紹介しました。しかし発達障害を持つ方は自分が興味を持っていることであれば、どんな仕事でも適性があり力を発揮しやすい特徴があります。もっと自分の適職を詳しく知りたい!という方はこちらの記事「ADHDの適職は?カスタマイズ就業で、向いてる仕事を見つけよう」または下記の関連記事を参考にしてみてください。

関連記事:プログラマーの主な仕事の種類一覧。エンジニアとの違いについて紹介
関連記事:Webデザインとは。障害者も就労移行支援で仕事スキルを学べる!

今、あなたの個性を企業も求めるというスタイルがあります。苦手なことに対策に追われるのではなく、あなたが得意なことに対して責任を持って取り組めます。「自分を生かせる環境を探したい!」と感じている方はぜひこのまま下記のご案内をチェックしてみてください。

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まとめ

障害を持つ方の強みの活かし方についてアドバイスる女性

いかがでしたでしょうか。

ADHDやADDを持つ方は特徴として他者の指摘を受けやすいため、職場で辛い思いをされている方が多いのではないでしょうか。しかしながら、今回の3つの対処「服薬・行動・環境改善」を行ってあなたの強みを生かすことができれば、社会で十分に活躍することができます。今回の記事で、あなたの抱える問題解決に向かうきっかけになれれば幸いです。

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