【アスペルガー】相手を怒らせる質問とは?聞く前に注意すること4つ

アスペルガーの特性で、相手を怒らせる理由に気づけないことがある

話し方や言葉遣いには、細心の注意をしている

「アスペルガー(症候群)」は、現在ではASD(自閉症スペクトラム)という名称に統合され、診断されています。

コミュニケーションに困難を感じることが多く、周囲との意思の疎通が取れないことで悩みやすいです。

当事者本人も対話に対して苦手なことを自覚していて、話し方や言葉遣いには最新の注意を払っている。そういった方も多いのではないでしょうか。

それなのに、なぜか怒らせてしまう…

そのように言葉遣いや話し方に注意して、目上の方などにも失礼のないようにしている。それなのになぜか怒られてしまう…このようなことで悩んではいませんか?

相手がどうして怒っているのか、その場で確認できることは少ないでしょう。そうなると、「どうして怒られたんだろう?」とずっとモヤモヤが続いてしまいますよね。

今回は、
○相手を怒らせてしまう質問の仕方
○質問する前に確認しておくこと

についてご紹介します。

相手を怒らせる質問の仕方とは?

直前に周りで話していた方針や手順について聞く

【さっき話していたことを聞いてなかったの!?】
アスペルガーを持つ方は、特性として空気が読めないことがあります。そのため、周りで大切な話をしていても気付かない可能性が高いのです。

もちろん、本当にチームとして重要なことは、しっかりと場所や時間を設けて話すのがベストでしょう。しかし、「そこまで重要ではないが必要なことを話したい」「まとまった時間をとる前にすぐに話しておきたい」ケースも出てきます。

このような事情から誰かが周囲に話しているとき、気付かずに自分の作業をしていませんか?

周りに話していた時には「我(われ)関せず」で聞かず、改めて話させてしまうのです。相手にとって二度手間になることや、聞いてもらえなかったショックなどで怒らせてしまいます。

前に聞いたことを忘れて聞いてしまう

【それは前に言ったことでしょ!】
特にアスペルガーは、関心がない話の場合に聞き流してしまう傾向があります。最初に聞いたことを忘れていて、後で「まるで初めて聞くこと」のように尋ねていませんか?相手は「あの時聞いてなかったんだ…」と失望し、怒ってしまいます。

この時に危険なのは、当事者本人に「前に聞いた」という認識がないというときです。本人の印象には残っていないため、嘘偽りない態度で聞けることがあります。これがさらに相手を怒らせる要因なのです。

ひどいときは相手が過去に話したことを伝えても、「絶対に聞いていません!」と貫き通してしまいます。双方で「言った」「聞いてない」と意見が平行線になり、トラブルにもなりかねません。

関連記事:【大人のアスペルガー】人間関係のトラブルを防ぐ関わり方のコツ4つ

聞く場面や相手を考慮していない

【今聞くことじゃないでしょ!】
これは職場ではないですが、分かりやすい例を挙げます。

あなたも含むグループのメンバーに、サプライズでプレゼントを渡す計画があるとしましょう。それぞれに役割を設けられます。

このときに不明点があり、サプライズをしたい対象のいる前で「プレゼントはいつ渡すんでしたっけ?」と聞いたとしましょう。

その質問自体にひどい表現はありませんが、計画は丸潰れですよね。当然、対象に気付かれたら怒られます。…このような、聞いてはいけない場面や人を考えずに尋ねていませんか?

上記の例のときも「~のときには質問しないこと」などの取り決めはありません。周囲は何となく感じ取り、何となく守っているのです。

この『暗黙の了解』が理解できないことで、相手を怒らせるケースはありませんか?

このような、訪ねるタイミングを間違えるというケースが職場でも起こりうるのです。

相手を怒らせるのは、話の「前後」にある

このような要因から、質問の際に相手を不快にさせ怒らせている可能性があります。

この場合問題は『話す内容』や『言葉の選び方』ではありません。相手を怒らせる原因、改善のカギは「話の前後にある」ことを覚えておきましょう。

では、相手に質問する前に確認しておくことには、どのようなことがあるのでしょうか。

【要チェック!】相手に質問する前に注意すること

①過集中を防ぎ、周囲の状況に関心を持つ

周囲がいつ大切な話をしているかに気づくよう、常に周囲の状況に関心を持つことが大切です。

自分と周囲を遮断して考えていると、空気を読みづらくなります。くれぐれも過集中にならないように気を付けましょう。

こちらの記事「【ASD、アスペルガー】空気読める対人関係には特徴があるって本当?」を参考にしてみてください。

②聞いたかどうかが不安な場合、「以前に伺っていたら申し訳ありません」と加える

「これは前に聞いていたかな…」と自分の中ではっきりと覚えていない場合、「以前に伺っていたら申し訳ありません」などを話の冒頭に付け加えましょう。

そのうえで質問をすることで「同じことを言わせてしまっているかもしれない旨を理解している」ことを伝えるのです。

自分の意志を伝えることで、相手の怒りを緩和できる場合があります。

③感謝とお詫びの気持ちを忘れない

どのような動機があったとしても、どのような結果だったとしても「相手に手間をかけた」ことは事実です。

そのような場合でも対応してくれることに関して、感謝やお詫びの気持ちを忘れないようにしましょう。

こちらの記事「【発達障害】「ありがとう」「ごめんなさい」が言えない時の対処法」も参考にしながら、しっかりと相手に伝えることを心がけましょう。

④誰の件か、何についてかを確認してから聞く

相手に質問する前に、自分の中で質問内容を見直すことで改善できる場合があります。

確認するポイントとしては、「誰について質問しようとしているのか」「何についての質問であったか」など、会話の軸を見直すことがコツです。

この「質問を見直すくせ」をつけることで、不用意な発言そのものも減らすことができます。

空気をつかみにくい分、定期的な相談でカバーしよう

ここまで、『いかにして「空気を読めない」ことをカバーしていくか』についてお伝えしてきました。

しかしながら、常に周囲に対してアンテナを張ることが苦手であったり、気にしすぎて体調を崩してしまっては元も子もありません。その場合、空気を読む代わりに情報を収集できる方法は、「上司との定期的なコミュニケーション」です。

こちらの記事「【ASD・アスペルガー】悩み事を相談できない…きっかけの作り方4つ」を参考にして、相談するきっかけをつかんでいきましょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

日本のもともと持っている文化として、「意図を言葉にせず、察する」ことがあります。職場でも、このような「直接言葉にしない」やり取りが多く遣われています。これに苦労して、職場などで自信を失ってはいませんか?

もし、今の職場環境が「暗黙の了解だらけで辛い」「聞いても全く教えてもらえない」ようなところであったとしましょう。その場合、改善を考えること以上に職場環境を見直してみることが必要かもしれません。

「自分らしく働けなくて辛い…」など悩みがありましたら、Salad編集部までご相談ください。

【筆者紹介】
30代男性。広汎性発達障害、ASD(自閉症スペクトラム)の診断を受けている。相手が感情的な人ほど、的外れな質問に怒りを感じやすいと感じた経験がある。このようなことを警戒しすぎ、質問できなくなってしまう事態に苦しんだ。