【体験談】ASD男性がうらやましいと感じた、ADHDにできること

ASDには、ADHDの特性がうらやましいときがある

ASDの特性で悩むことがある

筆者はASD(自閉症スペクトラム)という発達障害を持っています。ASDは過去に「アスペルガー」や「自閉症」などの名称で診断されていたものです。

ASDの特性の影響で、困難や悩みを生むことがあります。特にコミュニケーションや自発的な行動が必要なときに苦労することがありました。

ADHDの特性があれば、補えるかもと考える

自己理解のために、様々な発達障害の特性を調べました。そのなかでADHD(注意欠如・多動性障害)という障害があることを知りました。

筆者は過去に精神科デイケアや障害者雇用の職場、就労移行支援事業所など、同じ障害や疾患で苦しんでいる方たちと過ごす機会がありました。特にデイケアと職場では、周囲の方の「相談役」に回ることが多かったです。そのため、さまざまな障害特性を持つ方の「生の声」を聞く機会が多くありました。

その中で、ADHDの特性に「魅力」を感じたことがあったのです。

今回はその時の経験をもとに
○ASDを持つ筆者が困っていることは何か
○ASDを持つ筆者がうらやましいと思う、ADHDの魅力はどのようなものか

についてお伝えします。

ASDの特性で困ること

気持ちの切り替えができず、いつまでも過去を引きずる

ASDの特性として、ネガティブな思考になりやすいことがあります。筆者もまた例にもれず、いつまでも過去の経験を引きずることで苦しむことが多いのです。

何かミスをしたことや辛い時などに「気持ち」だけで切り替えることに苦しみます。切り替えるために「根拠」や「基準」、「過去はどうだったから」など、明確なものを求めてしまうのです。

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変化に弱く、環境変化が苦手

ASDはこだわりが強い特徴があります。一つの物事への固執が強いため、それを手放す(変化する)ことに労力を使うのです。

そのため人事異動などはもちろん、結婚や引っ越しなどの変化にも強い不安を感じました。「変わる」というだけで負担になることに、筆者は今も苦しんでいます。

新鮮な発想ができない

筆者は絵やデザインを行うことがあります。その時に「現状を思いきり壊したような、斬新な発想ができない」ことで苦しむことがありました。

『ノリ』が悪く、親しみづらいイメージを持たれてしまう

筆者は感情表現が苦手です。飲み会などで盛り上がっているときに「盛り上がっていると分かる顔」ができないことで、「お前、ノリ悪くてつまらないな」と言われます。

また、友人との会話の中で「漫才」のようなやり取りになることがあります。この時も会話の温度をうまく測れないことでの苦労が多いです。

冗談を真に受けてしまったり、相手の「ボケ」に対して「ツッコミ」を入れたつもりが本当に怒っているように受け取られたり…なかなか真意が伝わりません。

このような事情で親しみづらいイメージを持たれやすいことに苦しみます。

このような困難をADHDの特性があったらクリアできるのは?とうらやましくなったポイントを紹介します。

ASDがうらやましいと思う、ADHDにできること

ポジティブで、気持ち一つでも切り替えができる

ASDを持つ筆者は、気持ち以外の明確な基準がないと切り替えられないとお伝えしました。

これに対し、ADHDを持つ方は前向きであることが多いです。

常に新しいものを見ている姿勢、「思っていても解決しない」と気持ち一つで切り替えができる器用さとしなやかさをうらやましいと感じたことがあります。

こだわりが少なく、変化にも対応できる

ASDを持つ筆者は、変化にも明確な要素を求めてしまいます。「しっかりと準備をしてから始めたい」と思い込み過ぎ、「発信しながら組み立てていく」ことができないのです。

これに対しADHDには、こだわりがなく、柔軟であることが多い特性を持つ方が多いと感じました。

クリエイティブ・アクティブな発想を持つことが多い

筆者はひとつひとつ積み上げていくことでアイディアを生み出します。それはこれまでの経験や、思考を積み重ねていく中で生まれていくものです。分かりやすく言うと「1、2、3…」と順番通りの思考なのです。

これは筆者の受けた感覚ですが、ADHDの持つ発想は「1」から「10」へいきなり飛ぶことがあっても物おじしない大胆さを感じます。

もちろん、積み上げていく思考も大切です。しかし、時にこのような思い切りの良さがないと打破できない事態があることも知っています。

だからこそうらやましく感じると同時に、組み合わせたらすごいものを作れるのではないかという期待も感じるのです。

テンションを合わせるのが上手い

ADHDには社交的な方が多い傾向があります。これは持ち前のアクティブさや前向きな発想から、相手に警戒心を抱かせないのではと感じているのです。

筆者の場合「自分自身」が警戒してしまうため、どうしても「相手待ち」になってしまいます。

障害特性は、個性やスキルとしての一面がある

悩んでいる特性が、誰かが欲しがるものかもしれない

「ADHDを持っていない人には自分の苦しみなんて分からないだろう」この記事を読んで、そう思った方もいるかもしれません。

その中で今回なぜこのような話をお伝えしたのか。それは「今自分の中でも面倒な『悩みの種』になっているかもしれないことを、誰かがうらやましいと感じているかもしれない」ということです。これは筆者の特性に合っても同様です。

どのような特性にも表裏一体で、良い面と悪い面を併せ持っています。ですから、『悩み』として悪い面ばかり見てしまうことはもったいないことなのです。

お互いのニーズを知ることで、助け合うこともできる

今回お伝えしたように、ADHDとASDとで相反している特徴はまだたくさんあります。お互いがどのようなものを「足りない」と感じているのかを知ることで、『悩み』を強みに変えて助け合うこともできるのではないでしょうか。

カスタマイズ就業で、個性を活かすチャンスをつかもう

今抱えている悩みを「強み」に変えるには、活かし方を身につけなければなりません。その近道の一つが「自分の特性を求めている環境を探すこと」ではないでしょうか。

カスタマイズ就業」という言葉を聞いたことがありますか?このカスタマイズ就業が、その「個性を活かす環境」につながるヒントです。

「自分の悩みをどう活かすのか知りたい」「自分らしく働ける環境を探したい」というときはSalad編集部までご相談ください。

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まとめ

いかがでしたでしょうか。

どんな方でも、自分1人で見方・考え方を変えることは難しいのではないでしょうか。筆者もこれまで、自分を柔軟性のない頑固な性格だと考えていました。そんなときにADHD特性に近い気質を持つ友人から、「お前の一つの物事に集中できる力がうらやましい」と言われたのです。

このように「他者から見た自分の特性」を知ることで、活かし方のヒントを得られることがあるのかもしれません。

そのような理由から、今回は「ASDから見たADHD」の一例をご紹介しました。これが「悩みを個性に変える」きっかけになってくれれば幸いです。

【筆者紹介】
Salad編集部員。30代男性。広汎性発達障害、ASD(自閉症スペクトラム)の診断を受けている。HSP気質も併せ持っている。

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