HSPはパーソナルスペースが広い?距離感に過敏な理由、対処法は?

HSPは、人との距離感に対して過敏なことがある

人には心地よい距離感の、パーソナルスペースがある

電車の座席やエレベーターなどをはじめ、普段の生活で「この人何で近寄ってくるんだろう…?」と不快に感じることはありませんか?人にはそれぞれの「パーソナルスペース」があります。

パーソナルスペースとは、「他人に近づかれると不快に感じる距離感・空間」のことです。一般的には女性より男性の方が広い(不快に感じやすい)と言われています。しかし性格や障害特性なども考慮すると、人それぞれ異なると言えるでしょう。

ですから近づかれて「嫌だな」と感じたのは、相手との「パーソナルスペースの違い」が原因かもしれないのです。

HSPは、パーソナルスペースが広めなことがある

さて、今回は「HSPのパーソナルスペース」についてお伝えします。HSPとは「とても繊細な人」という意味を持つ、性格を表す用語です。医学用語ではないため、障害ではありません。しかしながら、持っている性質により生きづらさを感じることが世間でも注目されています。

このHSPですが、敏感であるためにパーソナルスペースが広いケースが多いです。今回はHSPを持つ筆者の体験をもとに、「HSPのパーソナルスペース」についてご紹介します。

【体験談】HSPのパーソナルスペースが広いのはなぜ?

他者の細かいところまで見えてくるから

HSPには、細かい情報をキャッチできる「センサー」を持っています。これが過剰に反応しすぎて疲れて果ててしまうのです。

離れたところからでも、他者に関わる多くの情報が頭に入ってきます。これが接近して来れば、さらに多くの情報が自然と頭に入ってくるのです。

そうして他者の細かいところまで見ていると疲れてしまいます。

【具体的に見られる行動例】
○電車やお店の中では隅の場所にいることが多い。
○エレベーターには乗らず、エスカレーターや階段をよく使う。

リラックスできる『一人の空間』を乱される気がする

HSPにとって「一人の空間」は大事な『聖域』です。外で神経をすり減らしている分、この空間で心身を回復させているケースも多いでしょう。筆者もまた、その一人です。

自宅などのプライベート空間だけでなく、電車内や街中でもパーソナルスペースを広く設けます。それはこの「一人の空間」に近い空間を作り、少しでも負担が減るようにしているのです。

【具体的に見られる行動例】
○電車やバスの座席に座っている際、隣の人と肩が触れ合うことを嫌う。あまりにも不快な場合は席から離れることがある。

関連記事:【HSP体験談】人混みや集団に疲れたら「一人の時間」でケアしよう

聞きたくない話が聞こえるから

外にいれば、さまざまな人が会話をしています。距離が近ければ、当然聞こえる声も増えるでしょう。これは物理的な距離もありますが、「声が大きい」「高圧的な話し方」の人などの「心理的に近寄ってくるケース」も含みます。

他人の声が「近い」と、自宅に土足で踏み込まれているような感覚になるのです。

【具体的に見られる行動例】
○電車の中やレストランなどで近くの席での会話を聞いてしまう。頭の中で、聞こえてきた単語等をインターネットの検索エンジンのように処理し始める。そうして対象者の心理が気になってしまう。愚痴などの負の感情ほど不快で、耳に入りやすい。
○電話越しに怒っている人、お店のレジで高圧的な話し方をしている人を見ると「自分の領域に入ってくるな!」と感じる。

関連記事:【体験談】HSPは『心の声』に敏感?騒音対策でテレワーク転向へ!

職場でも、距離感で悩むことがあった

妙に接近して話しかける人がいた

冒頭で「人によってパーソナルスペースの広さには違いがある」とお伝えしました。ですから当然職場でも、さまざまな距離感を持つ方がいました。

その中で「妙に話しかける距離が近い」方がいました。手を伸ばせば届くくらいの距離よりも近づいてくる人には混乱しました。中には顔を近づけてくる人もいるのです。相手には悪気はありませんから、ただただ我慢するしかありませんでした。

近くにいるのに大声で話しかけてくる人がいた

職場には、もともと声が大きな人がいます。声が大きいわけでなくても、「圧」を感じる話し方をしてくる人もいました。外では不快に感じればその場を離れればよいわけです。

しかし、職場では自分の席があります。場合によってはそのような方と対話する機会もありました。「うるさいな…」と不満そうな顔をしてしまうと、話の内容に不満があると誤解されてしまうため、これに関しても我慢するしかありませんでした。

反対に距離感を気にしすぎて、他者との意思疎通がしにくいこともあった

これだけ自分が距離感を気にする気質ですと、つい自分のパーソナルスペースを基準に行動してしまいます。

そのため、
○物理的に距離を遠く見積もって接することで、「もっと寄って来い」と言われる。
○精神的に距離を置きながら話すことで、親しみを込めた話し方ができない。
このような問題がありました。

周囲には筆者がHSPだとお伝えしたことはありません。しかし、このような状態を周囲も感じ取る場合があり、「触ったら壊れそう」「接し方が難しい」と思われるケースが多かったです。

「近寄りがたい存在」になることで、相談などがしづらいことで苦しみました。

テレワークで、パーソナルスペースを守れる

さて、このような問題への対策として、一年間就労移行支援事業所でのトレーニングを経て「テレワーク」に転職しました。

テレワークは自宅で業務を行い、コミュニケーションも距離感を感じる必要のない「通信技術(チャットなど)」を使います。そのため、些細なことでストレスを感じることがなくなりました。

何より、自分では解決しにくい「他者の事情・心情」からのストレスを回避できたことで負担が少なくなりました。

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問題解決の方法に、環境を見直すことも入れてみよう

筆者自身も、「ここを辞めたら働けるところがない」という気持ちから、「今いる環境でどう我慢していくか」「どうやって疲れないようにするか」という取り組みのみを行っていました。

しかし今後は、多様化の時代に入ります。これまで以上に「その場所で適応させていく努力」より、「適応できる場所を探す努力」の方が大切になってくるでしょう。

そのヒントなるのが、「カスタマイズ就業」です。

「苦手なことをなんとかして『苦手ではないこと』にしていこう…避けるなんて逃げだ」と考えているかもしれません。しかし、何より自然体、ありのままの自分を活かすことが最も自分を活かせる方法なのではないでしょうか。

興味がありましたら、ぜひSalad編集部までお問い合わせください。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

パーソナルスペースは外に表示できるものではありません。そのため、一人一人の心地よい距離感を探すことも難しいのではないでしょうか。

だからこそ、自分がどれくらいの距離感で不快になるのかを確かめて、職場などに伝えていくよう心掛けていきましょう。

【筆者紹介】
Salad編集部員。30代男性。広汎性発達障害、ASD(自閉症スペクトラム)の新案を受けている。HSPのチェックテストの項目の9割以上が該当している。

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