【HSP】気疲れと気配りは表裏一体。『センサー』と向き合う体験談

HSPは気疲れが激しい…

一人でいるとき以外は、常に気を張っている状態

HSPとは、Highly Sensitive Personの略称で、「とても繊細な人」という意味を指す心理学用語です。医学用語ではないため、障害や疾患ではありません。

しかし持っている性質により、あらゆる生きづらさを抱えていることが多いです。筆者もまた、その一人です。

人や物、特に知らない人・無関係の人と接しているときほど、気を張ります。これだけでも気疲れをしてしまい、ぐったりしていることが多いです。

一人でいるときを除き、常に気を張っている状態であることに苦労を感じています。

職場では、「気が利く」と言われることがある

過去に職場では「気が利く」と言われたことがあります。仕事で作業しながらでもコピー機の用紙が空になっていることに気づいたり、辛そうな人を見かけたときに声をかけたりすることなどが多かったです。

周囲から「どうしてわかるの?」と不思議がられたこともありました。時には「どこをどう見られているか分からない」と警戒されてしまったこともあります。

関連記事:【体験談】HSPの「人の気持ちへの敏感さ」とは?『第六感』なの?

「気疲れ」と「気配り」は表裏一体のもの

この「気疲れ」と「気配り」は、ともに、HSPの繊細さや気にしすぎてしまう「センサー」によるものです。たくさんの情報を得るからこそよく気づき、すぐに疲れてしまいます。ですから自分の可能な範囲を知り、コントロールしていかなければなりません。

では、筆者の経験をもとに「気配り」と「気疲れ」の両面から見ていきましょう。

「気配り」を活かした体験事例

辛そうにしている人を見つけやすい

人は辛いほど、「辛い」と言い出せなくなります。どんどん視野が狭くなってSOSを出しづらくなります。これを打開するには、周囲の人に気づいてもらう以外にない時があります。

HSPは他人の感情に敏感です。筆者もまた、他者の負の感情を何となく読み取れるときがあります。いち早く異変に気づいて声をかけてあげることが多かったため、「面倒見の良い存在」として見られることが多かったです。

過去の職場では、障害者雇用の後輩社員の相談や世話役に回ることもありました。

五感を分けて使うことができることがある

これを分かりやすく、先ほどのコピー機の事例でお伝えします。筆者はその時パソコンでデータ入力の仕事をしていました。視界にはコピー機がなく、振り向かないとない位置にあります。

では、どのようにして気づいたか。答えは「耳」です。このときはデータ入力をするのに「聴覚」は不要なため、周囲の音にアンテナを張っていました。

そうして「コピー機の作動が止まった」ことに気づいたのです。ブザーなどが鳴ったわけではなく、「音が止まった」ことに気づいた形になります。これに気づいて用紙をよく補充していました。

このように五感を使い分けることで、気配りとして活かすことがあります。(ちなみに余談ですが、同じ感覚の物事を複数行う「マルチタスク」自体は苦手です。)

このようなことから、気配りとしてHSPの性質を活かすことがあります。では反対に、気疲れにつながってしまうケースには、以下のようなことがあります。

HSPが「気疲れ」につながるケースは?

知らない人に声をかけられやすい

街を歩いているときに、よく道を聞くこと、聞かれることはあるのではないでしょうか。しかし、普段から人に嫌われるの気にしすぎているためか、知らない人からも「ウェルカム」に見える問題があります。

筆者はこの頻度が多いです。ひどいときは、仕事帰りに外国人から「この駅に行きたいが自分の国の通貨しか持っていないから、あなたの持っている日本円と交換しないか(英語)」というむちゃくちゃな要求をされたことがあります。

最終的には駅まで連れていき、駅員に引き渡しましたが、『責任者でもないのにどうしてここまでするの?』という反応でした。

うまく断ることができず、また断っても「この人なら受けてくれる」と思われやすいため、さらに断りづらいのです。

このようなことが多いため、友人からは「災難をよく引く」と笑われていました。当の筆者自身は、そのたびくたびれてしまいます。

全体に注意が向き過ぎて、自分自身が分からなくなる

五感をフル活用し広い範囲に注意を向けることで、気を利かすことにもつながります。

しかし全体に注意が向き過ぎて、肝心の自分自身の感覚がなくなっていることがあります。自分の特に内面への注意がなくなっていることが多いのです。

そのためか「自分は何のために気を遣っているのだろう…」と「疎外感」に襲われることがあります。

どうやって気づいたのかを理解されないことで、警戒される

人よりも多く気づくことで、先回りして動くことができます。しかしそれは周囲にもどういう経緯で至ったのかが理解できれば、の話です。理解されなければ「何をしているか分からない不気味な行動」として受け取られます。

これにより、誤解を防ぐためにあえて気づかないフリをして疲れてしまうのです。「気を遣わないように気を遣っている」ということを周囲にも理解されにくいため、疲れていてもなかなか言い出せないことに悩んだこともあります。

「気疲れ」を避けるため、テレワークを選択した

過去の職場では、特にこのような気疲れが激しかったです。周囲の負の感情や情報が多すぎて、疲れ果ててしまうことが多くありました。

それで体調を崩すと「仕事のし過ぎ」が原因だと誤解されてしまうのです。よって自信をもってできていたことでも他の人のもとへ行ってしまう…ということがありました。

これでは、成長が望めません。

そのため改めて自分の職場環境を見直し、テレワークに転職しました。テレワークは主に情報通信技術を使い、オフィスと離れたところでの作業です。

筆者にとってテレワークは気疲れしない環境で、かつ気配りの方法を情報通信のみに絞ることになります。よってHSPの『センサー』とうまく向き合いながら仕事ができるようになりました。

このように自分を活かせる職場環境にシフトすることで、公私とも安定した生活ができています。

「自分もテレワークをしてみたい!」「得意分野を活かしたい!」という方は、ぜひSalad編集部までご相談ください。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

HSPはここ近年書籍やメディアでよく取り上げられています。世界では5人に一人の割合でHSPがいると言われています。しかしそれだけの割合で存在しているにもかかわらず、周囲の理解が少ないことで生きづらさを感じている方が多いのではないでしょうか。

体力はあるのに、消費量が多いことで「根性なし」「ひ弱」と言われるのは悔しいことです。

生活していくためには、このセンサーと向き合うことが大切です。この記事で、同じようにHSPで生きづらさを感じている方の悩みを解消するきっかけになれれば幸いです。

【筆者紹介】
Salad編集部員。30代男性。広汎性発達障害、ASD(自閉症スペクトラム)の診断を受けている。HSPの該当項目のうち、9割以上当てはまる。過去の職場の上司の相談事項に多く伝えていた言葉が「しばらく、アンテナをへし折ります。」「アンテナの調整法が分かりません」であった。