こだわりが人への執着に現れることがある
特定の物事へのこだわりが強い
アスペルガーと呼ばれる障害は、現在はASD(自閉症スペクトラム)という名称で診断されています。
特徴として曖昧な物事への判断が苦手なことなどがあります。
さらに主な特徴として、特定の物事への「こだわりが強い」ところがあります。
特定の人への執着として現れることがある
そのこだわりが「人」に反映されるケースがあります。それは恋愛感情などの私的な感情ではなく、機能的に執着していることが多いです。
「この時は、この人に言う」など、独自のルールに「人」が関わっている場合、特定への人への執着として映ることがあります。
それでは、職場でなぜ特定の人に執着することになるのか。原因をご紹介します。
職場で特定の人に執着する原因
誰と接するか決まりがないことに耐えられない
「分からない時は誰でも聞いていい」「困ったときは何でも私に聞いて」
この言葉、アスペルガー(以下、ASD)を持たない方であれば「自由で心強い言葉」として感じるかもしれません。
しかしASDを持つ方にとっては、「苦痛」だということがあるのではないでしょうか。
「だれでも、なんでも」の言葉から想像しても、「それで、何の時に誰に聞けばいいの?」「それで、この人には何を聞けばいいの?」と悩んでしまいます。ルールやパターンに忠実であるため、反対にルールやパターンがない時に戸惑ってしまいます。
嫌いな人、苦手な人とは徹底して関わらない
ASDを持つ方は、その場その場での応用などの対応が苦手です。そのため、自分の意思に正直 であることが多いです。
したがって嫌いな人や苦手な人とは徹底して関わらないこだわりを持っている場合があります。
コミュニケーションに自信がなく、話せる人が限られている
コミュニケーションに自信がなく、緊張などから返答「オウム返し」になってしまうことはありますか?
このような緊張や不安を避けるために、気の知れた人や安心できる人に執着してしまいがちです。
特定の人への執着することで、誤解を招くことがある
混乱を避けるために、職場では報告や指示命令系統を限定している方もいるのではないでしょうか。
周囲の理解があれば問題ありませんが、情報が共有されていない場合「自分のことを嫌っているのではないか」「上司ばかりにえこひいきをしている」と感じる人もいます。
このような誤解をされてしまうと、あなたが損をしてしまいます。さて、周囲への理解を得るためには、どのような方法があるのでしょうか。
参考:空気の読めない人には適切な治療が必要だ “大人の発達障害”をめぐる噂と誤解 (3ページ目) | PRESIDENT Online(プレジデントオンライン)
【職場の対人関係】周囲に理解されない時の改善法
その場の判断で関わる人を決めることが苦手な旨を伝える
特定の人への執着しているのは、その人以外の人に声をかける理由をどこまでも探してしまうからです。
誤解している場合は「自分のことを嫌っているのではないか」と考えていることが多いです。しかし、嫌っているわけではなく「その場の判断で関わる人を自由に決められないだけ」ということを伝えていきましょう。
もし自分で伝えることに不安を感じたら、上司に相談してみましょう。
関連記事:【ASD・アスペルガー】悩み事を相談できない…きっかけの作り方4つ
話し合いの場を設けてもらう
あなたの特性や悩みへの理解が足りない場合は、周りはあなたがどういう人間なのかが分からない可能性があります。
どんな人かが分からないため、不安や警戒心からあなたを疑っているのです。
ですから誤解を解くには、上司に話し合いの場を設けてもらいましょう。あなたの性格や特徴を知ってもらうことで周囲を安心させることができます。
関連記事:アスペルガーは話し合いが出来ない?相手に意見を伝えるヒント4つ
好き嫌い関係なく、挨拶などは区別なく行う
また、人の好き嫌いを完全になくすことは難しいことです。しかし、その価値観を他の人にぶつけることはいけません。
仕事上の人間関係では、平等な目で向き合うことが大切です。ですからどんな方にもあいさつ程度のコミュニケーションは行いましょう。
特定の人に執着せざるを得ないなら、カスタマイズ就業を検討しよう
ここまで自分の特性を周囲にどう理解してもらえばよいか、方法をお伝えしました。
しかしながら、「周囲の方が非協力的で特定の人に執着するしかない」という職場環境では、苦しい思いが続いてしまいます。
「カスタマイズ就業」という言葉を知っていますか?あなたが今悩んでいる障害や弱みを「強み」に変えて社会に貢献していく…という新しい働き方です。
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まとめ
いかがでしたでしょうか。
つい、人に対して不安を抱きがちです。そのため、慣れた関係の人に執着することで安心を求めています。
しかしながら人事異動などで、その「特定の人」が異動や出張などで不在になったとき、精神的にも大きく負担がかかってしまいます。
そのためにも、できる限りチーム内で意思を共有させることが必要です。今一度、働き方を見直してみませんか?