【アスペルガー、ASD】経理業務で活きる特性、業務で注意すること

アスペルガーの特性を仕事に活かしたい

コミュニケーションや周囲との連携に悩みやすい

アスペルガーは、現在は「ASD(自閉症スペクトラム)」という名称で診断されています。特性として主に見られるのが「言葉の裏を読むことができない」「曖昧な物事への判断が苦手」ことです。これにより、職場などで周囲とうまくコミュニケーションをとることができないことで苦労していることがあるのではないでしょうか。

アスペルガーにも、仕事で活きる特性がある

苦手な業務に直面したことや、周囲とうまく関われないことで「自分は仕事ができない」と自信を失っているかもしれません。自分に向いている仕事は何なのか探しているケースもあるでしょう。

どんな人間にも「個性」はあります。もちろん、アスペルガー(ASD)を持つ方にも特性を活かすチャンスはあるのです。

その一つが、「真面目で几帳面」である特徴です。地味な作業や細かいことでもコツコツ行い、こだわれることで活かせる仕事として「経理業務」があります。

特性を経理業務で活かせる可能性がある

経理業務とは

経理業務とは、会社の取引や活動を数字で管理する業務です。会社の収支や関連データの計算、管理などを行います。具体的には請求書類のチェックなどにおける「金額のチェック」などが挙げられるでしょう。またはパソコンなどの端末を利用した管理を行うこともあるかもしれません。

アスペルガーの特性が経理業務に活きる可能性がある

経理業務はお金の計算など、少しのずれやミスで職場全体の業務の流れや会社の運営に支障をきたします。ミスやずれが見つかった時、事実確認のために手間がかかるケースは多いです。したがって細かい目線で業務に取り組む姿勢を求められることが多いでしょう。

このような厳しい状況でも、なぜアスペルガーの特性が活かせるのか。理由を説明致します。

経理業務で活かせる特性

こだわりが強く、些細なことでも妥協をしない

アスペルガーを持つ方は、こだわりが強いことが特徴として現れやすいです。

他の方からすれば「えっ!?そんなことで?」ということでも深くこだわれるところがあります。言葉のような曖昧さではなく、「数字」という明確な指標であるため、注意を向けやすいこともあるかもしれません。

経理業務は、少しのミスでも業務に支障をきたす可能性のある仕事です。細かさを求められても妥協せず、とことん取り組める「強み」として活かせるでしょう。

決まりに忠実に行う姿勢

アスペルガーを持つ方は、状況に応じて対応を変える「臨機応変」が苦手です。これは不安が強いため、何事にも準備や道筋を立てていないと安心できないことからきています。そのため、決められたパターン通りに行うことを好むのです。

一見悪いところのように感じたかもしれません。しかし応用が利かないからこそ、決まり通りにしっかり行おうとする姿勢が活きてくるのです。さらにもともと準備をすることに余念がないケースが多いでしょう。そのため、より正確に取り組める可能性があるのです。

単純作業でも集中を続けられる

経理業務は細かいチェックの連続です。少しのズレを見つけたら、原因がわかるまで何度も確認するケースもあります。

作業自体は「紙をめくる、マウスでクリックする」「見る」だけの単純な作業かも知れません。しかしこのような単純作業でも飽きることなく、とことん突き詰めていける強みを持っているのではないでしょうか。

このような特性から、アスペルガーの特性が経理業務に活きる可能性があります。では、実際に経理業務を行う場合にどのようなことに注意するべきでしょうか。

経理業務を行う際に注意すること

業務目的を確認し、求められていないところまでこだわり過ぎない

アスペルガーの持つ『こだわり』が活きるのは、あくまでも周囲が求めていることに関して追求できている時です。しかし、場合によっては本来の業務目的と外れたところでこだわるケースがあります。これにより作業スピードなどに支障をきたすおそれがあるのです。

必ず、上司と相談し「自分には何が求められているのか」を明確にしておきましょう。

単独で行う業務でも、チームプレイを意識する

担当する業務が「書類のチェック」など、個人で行う業務であったとしましょう。そのような場合でも、誰にも影響しない業務などはありません。あなたがしっかりと行わなければ、誰かが困ることになります。

ですから「チームの中でどう動くか」を、常に確かめながら行う必要があります。分からない時は、上司に相談した時に確認するようにしましょう。

困った時のために、定期的に上司に相談する機会を設けてもらう

経理業務においても、周囲とコミュニケーションをとる機会があるでしょう。また、業務によっては相手先の企業や部署とやり取りをする機会もあるかもしれません。

そうして困ったことがあったり、ひどいことを言われたりしたときにすぐに相談できるよう、あらかじめ定期的に上司と相談できる機会を設けてもらうようお願いしましょう。

相談方法に迷った場合はこちらの記事「【ASD・アスペルガー】悩み事を相談できない…きっかけの作り方4つ」を参考にしてみてください。

PCスキルが不安というときは、就労移行支援に相談してみよう

「経理の業務に興味があるけれど、紙ベースしか経験がない…」「PCスキルの自信がない…」そのような事情で悩んでいませんか?そのときは、就労移行支援事業所に相談してみましょう。

就労移行支援事業所は、障害など困難を持つ方が働き続けることができるよう、就職に関わる情報やスキルを得るための施設です。もちろん、PCスキルを学べる事業所もあります。

事業所の種類は様々で、「どんな働き方をしたいか」「何を学びたいのか」によって利用する事業所も異なってきます。どこの事業所に行けばいいのか不安になったら、Salad編集部までご相談ください。また、下記の関連記事も参考にしてみてください。

関連記事:失敗しない就労移行支援事業所の選び方!こんな事業所には注意!
関連記事:【障害者雇用】仕事にエクセルは必要?よく使う機能・計算式は?

まとめ

いかがでしたでしょうか。

物事は必ず表裏一体で、良い面もあれば悪い面もあります。ですから今あなたが「悪いもの」として悩みの種になっているものがあるのなら、それが活かせる「ヒント」です。

これまでにどんなところに困ってきたか、どんなところを問題なくこなせていたかを振り返り、活かし方のヒントを見つけていきましょう。

【筆者紹介】
Salad編集部員。30代男性。広汎性発達障害、ASD(自閉症スペクトラム)の診断を受けている。事務経験は10年以上と長く、業務自体の知識はあるのだが、人とのかかわりが苦手で活かしきれなかった。今は自分の特性を活かしてテレワークに転向。事務職の時の知識は、自分の業務管理に活かしている。

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