発達障害の特性を活かしたい。でも、得意分野が見つからない…
就職活動で企業にアピールするポイントを見つけたい
就職活動をしていると、「自己PR」「自分の強み」を伝える機会があります。そのような「自分の特性」が分からず、履歴書などの書類作成に戸惑っていませんか?または、企業の採用面接の際に言葉に詰まってしまい、答えられず落ちてしまった…というケースもあるかもしれません。
特に発達障害を持つ方の場合、自分の特性に合う仕事に就くことで職場定着できる可能性が大きく高まります。反対に苦手な項目を知らずに任せることで、不調や離職を招くリスクもあるのです。そのため、企業側も応募者の「得意分野」や「強み」を知る必要が出てきます。
発達障害が持つ強みや個性を知るヒントをチェックしてみよう
Saladでも、発達障害を持つ方が自分の強みを見つけ、企業に伝えられるよう記事を紹介してきました。まだ下記の記事をチェックをしていない方は、いちどチェックしてみてください。
・自分の強みが分からない…
→記事「【発達障害】自分には才能がないの?転換のヒントは『凸凹』にあり!」
・自分の強みを企業にどう伝えたらよいか分からない…
→記事「【体験談】就職活動でPR!発達障害の「強み」の探し方」
・強みを活かしてどう働けばよいのか分からない…
→記事「大人の発達障害の就職のコツ!障害者雇用でも強みを活かせる」
このように、自分で気づく時点から就職に至るまで『強み』に焦点を当てて様々な記事を紹介してきました。これ以外にも、各分野において「強みの活かし方」について記事を公開しています。こちらから一覧を見ることができますので、興味のある方はチェックしてみましょう。
今回は、「それでも自分の強み・得意分野が分からない」「そもそも、自分の特性を信じることができない」というときのためのヒントをお伝えします。方法や知識として情報を得てもいまいち自分の強みを見いだせない…少し前の筆者も、実はそうでした。なかなか自分の強みが見いだせずに苦労したものです。
さて、現在もそのように悩んでいる方のために、「自分の特性を信じるヒント」を紹介しましょう。
【発達障害】自分の強みが見つからない理由
目立った資格や特別なスキルがない
資格や特別なスキルがないから強みがない…このように悩んでいることはありませんか。「資格と言っても原付の免許くらいで、みんなも持っている資格しかない」「専門的な知識がないから、強みがない」など、分かりやすい指標がないために悩んでいるかもしれません。
前の職場で、仕事が苦手なイメージが残っている
過去に勤めた職場で、仕事をすること自体が苦手というイメージが残っているかもしれません。またこちらの記事でも紹介していますが、苦手な克服することを最優先にする職場ですと、自分の特性を「強み」として信じるチャンスがなかったかもしれません。
『強みかな』と思うものはあるが、自信がない
本当に何も強みが見つからない、というわけではなく自分の中で「強みかも?」という要素は見つかっているけれど、いまいちそれが本当に強みになるのか確信がない。この様なケースもあるでしょう。筆者がまさにこのケースでした。
客観的にものを考え過ぎてしまい、「この特性で迷惑をかけたこともあるから、強みとは言えない」「この強みはもっと高いレベルの人がいるだろうから、強みとは言えない」など、自分で「歯止め」をかけていることはありませんか?
参考:自閉症も失読症も貴重な人材、IT業界で進む「ニューロダイバーシティ」への取り組み | AMP[アンプ] – ビジネスインスピレーションメディア
特性理解のヒントに「他人から聞いた自分」を思い出してみよう
このような悩みを抱えている方に、筆者の経験から『2人以上の人に言われた特徴(評価)』を強みとして考えてみよう。という提案をします。自分で思っているだけでも、一人だけに言われたことでもなく、複数の人に言われたことを思い出してみてください。
今回は実際に筆者が言われた「2人以上の人に言われた特徴」をについて紹介してみましょう。『こんなことなら自分も言われたことあるかも!』と気づく参考にしていただけましたら幸いです。
【体験談】得意分野を知るヒントとなった他者の評価
自分自身を犠牲にしても、他者のことを考えられる
これは長く付き合いのある友人と、前の職場の上司から言われたことがあります。自分では『犠牲にしている』という意識はあまりありませんが、他の人よりも他人のために動けているのかな、という認識をしています。
これも見方によれば、「自分自身をおろそかにしやすい」という弱みとしても判断されるかもしれません。ただ、筆者は最終的に『就職において、一つの特徴の良し悪しを決めるのは企業側』だと意識して、就職活動に臨みました。
思慮深さ、きめ細やかさがある
また筆者がよく言われたのは、『配慮』の深さや細かさです。書類をチェックするポイントや物を提出する際にも、沢山のことを考慮したうえで行ってくれているということを言われたことがあります。
筆者は過去に2か所の職場を経験しましたが、どちらでも言われたことがあります。また、就労移行支援でもそのように評価してくださったこともありました。
発想力がある
発想力に関しては、自分自身でも意識していたものです。ただし、「職場では活かせないもの」として意識の隅に置いたままにしていました。しかし、
・小学校1年生の時の担任の先生
・小学校2年生の時の担任の先生
・前の職場の上司
から「アイディアマン」と言われていました。振り返ったのち、『長い期間言われているのだから、強みとして伝えてみよう』と再認識することになったのです。
特性理解のカギとなる、自分の特徴を診断するツールもある
中には『これまであまり人と関わってこなかったから、言われた経験がない』『いまいち過去のことを思い出せない』ということもあるでしょう。そのようなときは『ストレングスファインダー(現:クリフトンストレングス)』や『グッドポイント診断』などの診断ツールを利用して『他者の評価』に加えて考えてみる方法もあります。強みを知る参考情報として、ぜひトライしてみてください。
ちなみに、筆者はグッドポイント診断にトライしたことがあります。診断結果は、今回お伝えした『複数の人に言われたことがあること』に近い結果が出ました。詳しくは「【体験談】就職活動で自己分析。グッドポイント診断をやってみたこと」で紹介していますので、興味があればチェックしてこの記事でお伝えした特徴と照らし合わせてみましょう。
関連記事:『ストレングスファインダー』とは。個別性・強みとなる資質を紹介
Saladは、強みを活かす就職をサポートします
自分の強みについてや就職について悩んでいたら、ぜひSaladにご相談ください。Saladでは、障害を持つ方の強みを活かして働く「カスタマイズ就業」をもとにした、就職に関するサポートをしております。こちらのページにSaladで取り扱っている非公開求人がありますので、ぜひアクセスしてみてください。
これまで強みと思えなかった特徴も、環境が変わることで信じられるようになるかもしれません。
その他就職について不安な点を相談してみたいなど、ぜひSaladに教えてください。ご連絡は、こちらのお問い合わせフォームからです。あなたの第一歩、お待ちしております。
仕事・働き方に悩んでいたら。『Salad』が強みを活かす就職のサポートをします
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回は「自分の特徴を強みだと信じることができない」ときに解決するためのヒントをお伝えしました。強みは、何も資格や専門知識などの『形のあるもの』だけではありません。むしろ、今回お伝えしたような特徴のほうが見落としやすく、実際には大切なものである可能性もあるのです。
この記事をきっかけに、少しでも自分の特性を信じることに近づけましたら幸いです。
【筆者紹介】
Salad編集部員。1980年生まれの男性。ASD(自閉症スペクトラム)の診断を受けている。主に記事制作を担当。