【感覚過敏・体験談】過敏な感覚の生きづらさ、対処法と活用法を紹介

発達障害の特性で、複数の感覚過敏がある

発達障害の特性で、複数の感覚過敏がある

発達障害の診断をされる前から、よく不調になった

筆者は発達障害の診断を受け、「聴覚・視覚・触覚+α」の過敏な感覚を持っています。今は発達障害を知り、その中の感覚過敏の存在も知っています。しかし診断される前は発達障害はおろか、感覚過敏については全く知りませんでした。

ですから、風邪などとは違う不調にもたびたび遭ったときも、原因がわかりませんでした。時には周囲から「サボっているのか」と誤解されることもありました。

不調になると、さらに過敏になる悪循環を招く

これらの過敏な感覚は、常に感じているものもあれば、不調の時や疲れているときに特に現れる感覚もあります。

どちらかといえば、この時の過敏さに筆者は苦労しています。コントロールが難しく、対処しづらいからです。

今回は、筆者が
○どんな感覚過敏を持っているのか
○感覚過敏への対処法
○感覚過敏を生活にどう活かしているのか

についてご紹介します。

参考:発達障害の特性(代表例)|厚生労働省

【体験談】筆者の持つ感覚過敏

【体験談】筆者の持つ感覚過敏

筆者の持っている感覚過敏について、感じやすいものから順にご紹介します。

1)聴覚過敏

筆者のなかで、最も過敏に感じる感覚です。大きな音に関しては以外にも平気です。

どちらかというと、
○周囲のひそひそ話の声
○咳払い
○振動が伴うような低音、重低音
など、こちらから拾いに行きたくなるような音声が苦手です。

小さいころは、市営地下鉄の到着サイレンの音が怖くて、耳栓をしていたほどでした。今はありませんがそれでも雑音を吸収しすぎてしまうので、外出時にはヘッドフォンは欠かせません。

また、「無音」も苦手です。「何か雑音があったらどうしよう」と警戒してしまい、かえって疲れてしまうからです。

関連記事:【大人の発達障害】 職場で起きる『聴覚過敏』の主な種類と改善法

2)視覚過敏

次に感じやすい感覚が、「視覚」です。よくまぶしい光が苦手という方がいますが、筆者の場合は反対です。暗いところですと違和感があり、目が疲れやすいです。

テレビドラマや映画の中には、暗い映像のまま展開していくものがありますが、はっきりと見えないものに関してはストレスを感じてしまいます。

また、特定の模様(ぐちゃぐちゃした模様。説明が難しいですが)に対して不快に感じるときがあります。

関連記事:【感覚過敏】辛い視覚過敏、どう対処するの?活かせる方法は?

3)触覚過敏

普段はあまり感じませんが、疲れているときに現れるのが「触覚」です。普段は問題がないのに下着やシャツを着ていると不快感があって何度も着替えたくなります。

特に頭は気になりやすいです。気になるたびに傷ができるくらいに掻きたくなります。また、前髪が顔にかかってくると気になります。

さらに特定のフローリングに裸足で触れられない、ベッドのシーツに違和感があるときがあります。

関連記事:触覚過敏に悩む方の特徴と対処法とは?【大人の発達障害・感覚過敏】

その他

その他の感覚過敏なことで辛いのは、気圧の変化に敏感なことです。気圧の変化に弱いのは、聴覚(三半規管)が過敏であることが原因の可能性もあるとも考えられています。

関連記事:【感覚過敏:体験談】気圧の変化で辛い、、そのための不調予防とは

反対に、鈍感な感覚もある

以上が、過敏な感覚です。反対に、味覚と嗅覚は鈍感です。

○味覚
味の違いがよくわからない。学生時代、国産米とブレンド米・海外産のお米を食べても違いが判らなかった。いい意味では食にこだわりがない。

○嗅覚
タバコやトイレなど、臭いにおいが苦手なくらいで、特定のにおいにストレスを感じるなどはない。その他細かなにおいには気づきにくい。

発達障害を持つ方の感覚過敏は、敏感と鈍感の差が激しいと言われています。気づかないことでも不便なことがあるので、注意するときもあります。

参考:発達障害者の”困ったときどうする”調査 感覚編 – 国立障害者リハビリテーションセンター

感覚過敏への対処法

感覚過敏への対処法

聴覚過敏

○外出中、不快な音を感じたときはヘッドフォンを着用する。
○不調になったら一時的にでもその場から離れる。
○体調に合わせて、音楽を聴くときの音質設定を調整する。

視覚過敏

○自宅の中は、できる限り日の光を入れるようにする。
○目のケアを常に行うようにする。
○自宅や服装など、自由の利くものは自分の好きな色で統一する。

触覚過敏

○下着は多めに用意する。こまめに洗濯する。
○ベッドのシーツも定期的に洗濯し、コインランドリーの乾燥機でダニ退治を行う。
○枕やタオルケットなどもこまめに洗う。
○ポロシャツは着用しない。Yシャツのような前を開けられる服を選ぶ。冬は汗が気にならないため、対処は不要になる。
○掃除はほぼ毎日行う。トイレ・玄関・洗面所なども不快に感じたらすぐに掃除する。(夜間や早朝を除く)
○前髪が伸びたら自分でこまめに切る。

その他

気圧の変化に関しては、聴覚過敏により耳が疲れているときに多く受けやすいため、耳をほぐしています。

参考:視覚が過敏「光」「色」がストレス:困りごとのトリセツ(取扱説明書)|発達障害プロジェクト

生活の中での感覚過敏の活用法

生活の中での感覚過敏の活用法

聴覚過敏

○街中の雑音の中でも細かい音を探し当てられる。
○純粋に自分の耳に心地よい音楽を選べる(流行などに左右されない)

視覚過敏

○細かな色の違いを判別できる(昨年、色彩の資格を取得した)
○視覚で得られる情報量が多いため、一目見て特徴を記憶できるときがある。

触覚過敏

直接の活用法は見つかっていません。しかし、不調の時にのみ現れるので、「不調のサイン」として休養するようにしています。

参考:関心高まる「視覚過敏」 オンラインツールの広がりで今後対策が必要に

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おわりに

いかがでしたでしょうか。

感覚過敏は障害者雇用などで企業に伝えるときにもなかなか難しいものです。今回の記事を参考に、「過敏な種類、状況、体調の変化、対処法、対処したことでの効果」を説明できるよう、あなたの特徴を整理してみましょう。

【筆者紹介】
Salad編集部員。30代男性。広汎性発達障害、ASD(自閉症スペクトラム)の診断を受けている。HSPの特徴にも多く該当していることも重なって、敏感に感じやすいことで苦労していることが多い。その代わり、HSPの感受性の強さがASDの「空気が読めない」特徴の問題を緩和させている。

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