【大人の発達障害・感覚過敏】テレビの音が気になる理由と対処法とは

発達障害を持つ方は、感覚過敏により体調を崩すことがある。

感覚過敏は、発達障害を持つ方に多い特性

「感覚過敏」とは、主に発達障害を持つ方が多く持っている特性です。五感のうちのいずれかが過敏であるために、ストレスを感じて体調を崩してしまうことがあります。

参考:発達障害の特性(代表例)|厚生労働省

過敏な感覚が独特のため、周囲の理解や対処が難しい

感覚過敏を持つ方は、他の方が「えっ!?こんなことで?」という感覚に反応します。本人はものすごく不快で、そのまま放置すると具合が悪くなることもあります。

太陽の光や人の話し声、特定の素材の服を着ることができない、など、当事者でないと分からない感覚が多いです。そのため、「『辛い』と言っても理解されない」とお悩みの方も多いのではないでしょうか。

今回は、数多くある感覚の中で身近な存在「聴覚:テレビの音」についてです。
〇テレビの「どんな音」が不快なのか。
〇あなたが安心してテレビを見ることができる方法

の2点をご紹介します。

感覚過敏の方にとって不快な「テレビの音」の種類

特定の音量がストレスになる

「大きい音量」でなく、「特定の音量」としたのには理由があります。

大音量でうるさいだけが不快かというと、そうではありません。音が小さいことで内容が気になりすぎてしまい、ストレスを感じるケースもあります。

「どうせ聴こえるなら、はっきり聴こえないと辛い」と感じたことはありませんか。

「音量の目盛りは「16」以外設定をしない」など、特定のボリュームにこだわっていませんか?このようなケースの場合、特定の音量への感覚が過敏なのかもしれません。

高音、低音など特定の音質がストレスになる

「音のボリュームに関しては大丈夫だけど、音の質に関してストレスになる」というケースです。

例えば、
〇ベースギターの音や男性の低い声など、低音に過敏に反応してしまう。
〇反対に、甲高い声などの高音を聴くと疲れてしまう。
〇ドラムなどの打楽器の音を聞くと、頭を叩かれる感じがする。

などがあります。

また、さらに細かいものとして、
〇「テレビの〇〇さんの声を聴くとストレスになる」
〇「テレビから聴こえる、電車の発進音を聞くとストレスになる」
〇「エネルギッシュな人の声を聴くと疲れてしまう」

などもあります。

この場合音量よりも感覚が独特のため、「不快だ」と伝えても理解されず苦しむ方が多いのではないでしょうか。

ストレスを感じる特定のパターンがある

音を感じるパターンでストレスになるケースです。

例えば、
〇近くで見ているときは大丈夫だけど、遠くからテレビの音が聴こえるとストレスになる。
〇寝る前にテレビの音がするとストレスになる。
〇特定の距離や場所、「料理をしているときにテレビの音を聞くと不快」など、テレビの音が耳に入ると不快になる
〇他の音声を聞いているときにテレビの音が聴こえるとストレスになる

など、過敏に感じるパターンが限定されている場合です。

このようなことから、テレビの音でストレスになっていませんか?

それでも過敏な感覚を緩和しつつ、家でみんなと仲良くテレビを観たいでしょう。また、職場の会議などでテレビモニターの音声を聞くたび、具合が悪くなっても辛いですよね。

次は、そのような辛い思いをすることなく、皆で安心してテレビを見るための対処法をご紹介します。

【感覚過敏の方向け】不快なテレビの音への対処法

家族と住んでいる方の場合、以下の方法を話し合ってみましょう。職場でテレビやモニターを見る場合も、以下を参考にして事前に相談しておきましょう。

音量を調整するか、耳栓やヘッドフォンなどを着用して工夫する。

【特定の音量が苦手な場合】
音量が苦手なときは、あなたが不快に感じない音量に調整しましょう。これは単純にテレビの音量調整をするだけでなく、「あなたの聴こえ方」を調整する場合も含みます。その場合は、耳栓やヘッドフォンを着用する方法があります。

ただし、小さい音が苦手だからといって、音量を上げ過ぎて近所迷惑になってしまう可能性があります。

不快に感じないため、あなたが大音量なことに気付いていない可能性が高いです。音量を上げる場合は、事前に家族など周囲の方によく相談しましょう。

音質を設定する。

【低音・高音が苦手な場合】
音質が苦手な場合は、テレビの機能で音質設定をしましょう。またヘッドフォンなどには、高音・低音を制限できるものやノイズをカットする機能があるものがあります。併せて参考としてください。

音声を消して、字幕表示機能を使用する。

【特定の音質が苦手な場合】
人の声などにストレスを感じる場合は、音声を消して字幕機能にする方法もあります。人の声ではなく他の音声を不快に感じる場合は、極力視聴を避けるようにしましょう。

字幕機能にせず観たいものがある場合は、不快な音質を遮断するヘッドフォンなどを着用する方法があります。

該当する番組を観ないか、録画放送を観る

【特定の苦手な「音パターン」がある場合】
特定の音のパターンがいつ聴こえるか、タイミングが分かっている場合です。

この場合、不快な音が聴こえる番組をはじめから観ないのが最良の方法です。しかし、「今回だけ」や「それでも観たい」という方もいるのではないでしょうか。

このような場合は録画して視聴するようにしましょう。録画放送であれば、あなたが辛いと思ったときに停止でき、好きなタイミングで再生できるからです。

「ながら観」をして、テレビに注視し過ぎない

テレビの音のみに注視していると、不快な音をキャッチしやすくなります。本を読みながらなど、「ながら観」をすることでストレスが軽減する可能性があります。

また、あなたが好きな音声を聴きながら行動して、テレビの音を遮断するという方法もあります。

疲れているときは、視聴を避ける

その他あなたが疲れているときは、普段より感覚が過敏になります。疲労を感じた場合や普段よりテレビの音が気になったら、視聴をやめて、体を休めましょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

他の人が楽しんでいることを自由に楽しめないのは、辛いことですよね。そのかわり聴覚が過敏ということは、他の方よりも心地よく感じる音があるのではないでしょうか。

そのような「才能」「財産」を大切にしながら、感覚過敏と向き合っていきましょう。