触覚過敏に悩む方の特徴と対処法とは?【大人の発達障害・感覚過敏】

感覚過敏のひとつ、触覚過敏で悩む方がいる

感覚過敏のひとつ、触覚過敏で悩む方がいる

感覚過敏とは

「感覚過敏」とは、人間の感覚である五感「視覚・嗅覚・聴覚・味覚・触覚」のうち、いずれかが過敏であることでストレスを感じやすくなる状態を指します。(過敏な反面、他の感覚に関して鈍感なケースもある)

感覚過敏のない方が気にも留めないようなことでも、感覚過敏がある方の場合倒れこんでしまうほどの不調を招くケースもあります。

発達障害を持つ方にも、この感覚過敏を持ち合わせている方が多いのではないでしょうか。

参考:発達障害の特性(代表例)|厚生労働省

肌に触れることを拒むなどの「触覚過敏」に悩む方がいる

今回は5つの感覚のうち、「触覚過敏」についてご紹介します。着るものや身に着けるもの、いる場所にまで関わる症状に悩む方がいます。そのような方の特徴をご紹介したうえで、対処法をお伝えしていきます。

【感覚過敏】触覚過敏の特徴

【感覚過敏】触覚過敏の特徴

「着る」「身に付ける」過敏

〇首にスカーフやマフラーを巻くことができない。
〇シャツの首元にあるタグが気になってしまう。
〇チクチクしてしまい、帽子をかぶることができない。
〇チクチクした素材の洋服を着られない。フワフワした材質の服を着られないなど、特定の材質のものを着られない。
〇会社の制服や他人が着ているものを着ると違和感がある。
〇首にかけるネックストラップなどを身につけられない。
〇履いている靴の感覚に違和感がある。
〇寒いのに、手袋の感覚が苦手でつけられない。

「触れる」過敏

〇特定の材質の椅子や座席に座れない。
〇自分が普段座っている椅子以外のものに座れない。
〇畳やフローリング、タイルなど、裸足で触れられない材質の床がある。
〇電車のつり革や手すりに触れられない。(※汚さからではなく、違和感があることから)
〇会社のパソコンのキーボードなど、職場の貸与品に触れられない。(※同上の理由)
〇他人に体を触れられるのが苦手(※同上の理由)。相手に対して好意を持っていたり、敵意を持っていなかったりする場合でも同様に苦手。

※汚さを意識して拒む場合は、「強迫性障害」の可能性があります。こちらの記事をチェックして、心当たりがあれば医療機関に相談してみましょう。

その他、触覚にかかわる過敏

〇疲れている時、不調なときになると、頭や体がかゆくなる。
〇何も付いていないのに、体に何か付いている不快感がある。
〇男性の場合、毛(すねやわき、顎ひげなど)の感覚に不快を感じるときがある。
〇夏などの暑い時期、汗に耐えられない。

触覚過敏の症状の一部をご紹介しました。心当たりのある症状はありましたか?このような触覚に関わる苦労で

〇会社の制服が着られなくてクビになってしまった
〇仕事については問題なくても床とデスクの材質に耐えられなくて、応募したかった企業を諦めた

など、働く条件を狭まることはもったいないことです。このような感覚を対処するためにはどのような対処が必要なのでしょうか。

参照:強迫性障害|病名から知る|こころの病気を知る|メンタルヘルス|厚生労働省

【大人の発達障害】触覚過敏の対処法

【大人の発達障害】触覚過敏の対処法

仕事などでやむなく不快な素材の服を着るときは、下に着込む方法を取る

制服など、仕事着に自由が利かない職場も多いのではないでしょうか。または、冠婚葬祭などで着るものや身に着けるものの種類が限られている時もあります。

このようなときは対処法として「肌に直接触れない方法」を取ることが効果的です。

どうしてもストレスに感じてしまう服を着ないといけない時は、下に薄手のアンダーシャツなどを着こむことで、症状を緩和することができます。

さらに夏の暑い時期、冬の寒い時期用に数着用意しておけば安心です。

靴下やスリッパ、手袋を活用する

主に自宅にいる場合は、靴下やスリッパを活用しましょう。また、「会社の飲み会などで苦手な座敷の席に案内された・・」などの事態に備えて、常に厚手の靴下を用意しておくと良いかもしれません。

また、電車のつり革や手すりにどうしてもつからないといけないというときも考えられます。そのようなときは自分がストレスに感じない素材の手袋を用意して、素肌に触れないように工夫しましょう。

不快なものに触れない環境を選ぶ

仕事や生活環境などでどうしても触れないといけないものに関しては、上記のような工夫によって対処が必要です。しかしながら、普段の生活でわざわざ不快なものに囲まれる必要はありません。

〇自分がストレスを感じない素材のものを着る。
〇服にタグが付いているときは、縫い目から完全に取り除く。
〇肌触りで不快にならないよう、ラグやマットを活用する。

などを選ぶことも、健康に暮らすための手段です。

事前に触覚が過敏なことを周囲に伝えておく

職場でも私生活においても誤解を与えないように、事前に「触覚が過敏である」ことを伝えておきましょう。お互いが不快にならないためには重要なことです。

特に、あなたが大切にしたい恋人や配偶者にはしっかりと伝えておきましょう。パートナーにしっかりと伝えておくことで、2人の共有スペースにも配慮してもらえるかもしれません。

充分な休養を取る

体調が悪いとき、疲れているときは過敏な症状が強まります。ですから普段より過敏に感じるときやいつもは感じない触覚にまで不快に感じるというときは、疲労のサインです。

充分に休養を取り、疲労を緩和していきましょう。

参考:発達障害者の”困ったときどうする”調査 感覚編 – 国立障害者リハビリテーションセンター

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まとめ

いかがでしたでしょうか。

感覚過敏の辛いところは、何より「当事者でない方には理解されにくい」ことではないでしょうか。

「この素材の服は着られない」と訴えても、「何を着たって同じだろう!」「いちいち細かいことうるさいな!」と言われてしまっては、余計にストレスをため込んでしまいます。

このようなことを言われないためには、自分の症状を具体的に説明することが必要になります。心地よく生活するために、自分の症状を伝えられるように振り返ってみましょう。

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