【アスペルガー体験談】目標設定でエッセンシャル思考を実践したこと

エッセンシャル思考とは、本質を見極める考え方

エッセンシャル思考で仕事を頑張りたい障害を持つ女性

エッセンシャル思考とは

『エッセンシャル思考』とは沢山の物事や選択肢の中から、少しの本質的なことだけ選び取る考え方です。情報に溢れていて自分に必要なものが見えづらくなっている今、生きる本質目標を見つめ直す考え方として注目されています。

参照:エッセンシャル思考(最小の時間で、成果を最大にする)

妻からエッセンシャル思考を聞いた

筆者はかつて「アスペルガー」とも呼ばれていた、ASD(自閉症スペクトラム)を持っています。昨年結婚し、妻から聞いて初めて「エッセンシャル思考」の存在を知りました。現在書籍もたくさん出ており、漫画になっていて分かりやすく説明されているものもあるほどです。

エッセンシャル思考を知ることで、
・これまで辛い時に対処した方法も『エッセンシャル思考』であったこと
・『エッセンシャル思考』でもって、特性などの困難への対処法の幅が広がった
・目標設定やそれに向けた行動が、より具体的になった

効果を感じています。

それではまず、筆者がアスペルガー(ASD)の特性で苦しんでいたこと・困っていたことをご紹介します。

特性で苦しんでいたこと、困っていたこと

障害特性により困っている障害者

自分の意思で決断できないときがあった

アスペルガーの特徴に曖昧な物事への判断が苦手というものがあります。筆者もこの特徴が強く、自分の意思で動くことができないときがありました。

どういうことかというと、「自分の意思」のほとんどは根拠や基準のない『曖昧なもの』です。そのため、「~しなければならない」のような義務や決まりでないと動けない癖がありました。自分の意思だけで動くことに罪悪感があったほどです。

自分で「~しなければ」と言い聞かせて行動できたときもありますが、肝心なところで苦しむケースが多くありました。

参照:アスペルガーに向いている仕事、向いていない仕事(曖昧な特性)_ブレインクリニック東京

やるべきことにこだわりすぎて、抱え込み過ぎてしまう

アスペルガーはこだわりが強い特徴を持つことがあります。筆者もこだわりが強く、いちど「やるべきこと」と決めるとどんな事情があってもやろうとしてしまうことがあるのです。

「今日は掃除をする日だから、絶対に掃除をしないといけない」
「このルーティーンがないとだめだから、絶対にやらないといけない」
など、「自分のルール」に縛られ過ぎてストレスをためてしまうことがあったのです。

この「縛り」が多すぎてうつ病になりかけたこともありました。

どんな生き方をしたいのか、義務と希望が混同していた

妻によく「どんなゴールを目指しているのか」と聞かれます。そのようなときに出てくる言葉が「~しないといけないから」「~するべきだから」のようなものでした。それを本当に自分の意思として認識していたのです。

こうして、生きる「本質目標」を誤解していました。

しかし、妻にそのたび「大切なのは『何をしたいか』だ」と言われます。当時は「自分の意思のような根拠のないものは信用できない」と感じていました。しかしそもそも「自分の意思」を無視していること自体が問題であったのです。

エッセンシャル思考を実践した

エッセンシャル思考を実践する男性

そのような精神状態であったために、妻からエッセンシャル思考の本を渡されました。その本を参考に、実際にエッセンシャル思考を実践することにしたのです。

では、具体的にはどのように実践したのかをご紹介しましょう。

家庭内での実践

家庭内のエッセンシャル思考は、主に「家事」に焦点を当てて考えています。

生活に支障がないのであれば、掃除や洗濯を必ずしないといけない…と思うことをやめました。本質として、『家庭生活をするため』の家事です。その本質から外れて「毎日洗濯をしないといけない」「家事はすべて自分がしなくてはならない」という自分の中での決まり(こだわり)を省くことができました。

本当に生活上に必要なだけ家事を行うように意識し、時には妻に手伝ってもらうようにもするようにしました。

職場での実践

職場での実践は、「後でエッセンシャル思考であったことに気づいた」ケースです。

筆者は前の職場に勤務している際、あらゆる「自分ルール」を設けていました。「朝は必ずカフェでコーヒーを飲みながら予定の整理をしなければならない」「いつもの流れだとこの業務をしているから、今回も行わなくてはならない」など、義務に縛られ過ぎていたのです。

その結果、うつ症状になりました。それを改善するべく自分の中で「不要なこだわり」をなくして、「今生きるために必要なこだわりだけ」にしていく作業をしたのです。後で考えると、それこそがエッセンシャル思考であったと感じています。

詳しくは、下記の関連記事で紹介していますので、興味がありましたら併せてチェックしてみてください。

関連記事:【体験談】辛い「ピンチ」脱出法~発達障害を持ち障害者枠で働く方へ

自分自身や将来に関しての実践

筆者は嫌われることに敏感で、本来の自分を見失いやすいことがありました。これをエッセンシャル思考で『本質的に、自分は何をしたいのか』だけに絞って考えるようにしたのです。

周囲の目や、「こういうことを求められているのではないか」という思い込みをなくし、純粋に自分がなりたい姿だけを意識するようにしました。

そのおかげで今は障害特性での困難が緩和された、働きやすい環境で仕事ができるようになりました。

エッセンシャル思考の方法についてはこちらの記事「関連記事:【発達障害】仕事の達成感がないなら、エッセンシャル思考が効果的!」でも紹介しています。興味がありましたら、併せて参考としてください。

エッセンシャル思考は身近な思考法、簡単に実践することもできる

「エッセンシャル思考」と聞くと難しいことなのではないか、専門的な知識が必要なのではないかと感じていたかもしれません。しかしながら筆者のように洗濯などの身近なことにまで応用できる考え方です。

ですから特に難しく考える必要はありません。自分が本当にしたいと感じていることを選んで行くことで、エッセンシャル思考の実践につながります。

自分の活かす働き方を選ぶなら、『カスタマイズ就業』を検討してみよう

エッセンシャル思考で自由に働く強みを活かしている男性

本当にしたいことが見つかって、「自分の良さを活かした仕事がしたい」と感じたかもしれません。そのような場合「カスタマイズ就業」を検討してみましょう。

カスタマイズ就業とは、障害を持つ方が本来持っている、長所や強みを活かして働いていくスタイルです。数ある目標の中から「自分が本当に達成したい目標」だけを選んで働く生き方に近づけるかもしれないのです。

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まとめ

エッセンシャル思考により希望を持てる社会へ

いかがでしたでしょうか。

現代は情報が多く溢れていて、どれも正しいと聞こえるために迷うことが多いかもしれません。そのようなときにエッセンシャル思考が活きてきます。「自分に必要なものだけを見極めていく」考え方を身につけておくことで、より豊かな生き方や働き方が望めるかもしれないのです。

【筆者紹介】
Salad編集部員。30代男性。広汎性発達障害、ASD(自閉症スペクトラム)の診断を受けている。子供時代に「勝手な奴だ」「自分のことしか考えない」と言われていたため、いつの間にか「義務でしか動けない」他者の都合を優先して動く癖がついていた。

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