【大人のADHD】こだわりがない性格のメリット、デメリットは?

留まらない特性ゆえ、柔軟性が高い場合がある

留まらない特性ゆえ、柔軟性が高い場合がある

特定の物事に執着しないことが、柔軟性につながりやすい

ADHD(注意欠如・多動性障害)は発達障害の一種で、「注意欠如」「多動性」などの特性を持っています。この特性の影響で、ひとつの場所、物事に留まることが少ないです。

よって、「特定の物事にこだわる」ということが少なく、柔軟性が高いケースもあります。周囲から「変わり身が早い」「切り替えが早い」など言われたことがあるのではないでしょうか。

参考:ADHD(注意欠如・多動症)の診断と治療| e-ヘルスネット(厚生労働省)

こだわりがない「柔軟性」は仕事で活かせる場合がある

こだわりがない「柔軟性」は仕事で活かせる場合がある

ADHDの「こだわりがない、柔軟性」は仕事のあらゆる場面で活かせる可能性があります。

今回は、
○こだわりがないことでのメリット・デメリット
を紹介します。

参考:ADHDに「適した職業」「適さない職業」の決定的差 | 健康 | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準

こだわりがない性格のメリット

こだわりがない性格のメリット

人の好き嫌いなく、当たり障りない関わりができる

こだわりがないため、人の好き嫌いも少ないです。それは人を嫌いになる要素が「こだわり」から生まれることから来ています。自分の中でのルールや考え方と食い違うことで、嫌悪感を抱く…ということが少ないのではないでしょうか。

これにより、誰にでも分け隔てなく接することが得意です。

関連記事:ADHDには社交的な人が多い!?人間関係、トラブル防止の対策3つ

突発的な物事・環境変化への抵抗が少ない

こだわりがないため、一つのやり方に固執することが少ない傾向があります。ですから突然予定と違うことが舞い込んで来たり、いきなり新しい方針に従わないといけなくなったり…と言うケースがあっても混乱することが少ないです。また柔軟性が高いため、環境変化への適応が早いこともあるのではないでしょうか。

ですから緊急時、とっさに判断しなければいけない場面でも素早く判断できる可能性があります。

思い込みをせず、その時の感覚で物事を見られる

こだわりがないため、目に移ったもの、聞いたものに関して特定の思い込みで判断することが少ないです。そのため、斬新な発想ができるメリットがあります。

過去にこだわらないため、ポジティブになりやすい

こだわりがなければ、過去に固執することも少ないのではないでしょうか。「起きたことにいつまでも留まっていないで、早く次のことを考えよう」などのポジティブさで、周囲を励ますこともあります。

ここまで、「こだわりがない性格」のメリットをお伝えしてきました。では、デメリットにはどのようなものがあるのでしょうか。

参考:ADHDの人は空気が読めない?:朝日新聞デジタル

こだわりがない性格のデメリット

こだわりがない性格のデメリット

事前に立てた計画や道筋通りに行動するのが苦手

こだわりを持たない場合、突発的に動くことが得意です。しかし反対にあらかじめ事前に計画を立て、その通りに動くことが苦手な面があります。

計画通りに動くことに、どこか息苦しさを感じたことはありませんか?また、そのために勝手に作業内容や方法を変えてしまったことはありませんか?

このような事情から、周囲を混乱させてしまいやすいデメリットがあります。

物事を継続することができない

冒頭でこだわりがないのは、「ひとつのことに留まらないから」とお伝えしました。そのため変化には強いですが、反対に物事を継続することが苦手なのです。

例えば、
○作業中、心の中で「早く次のことをしたい!」と思うぶん、気が逸れてしまう→今行っている作業の精度が落ちやすい)
○たくさんのことに少しずつ手を付ける「つまみ食い式」に作業を進めてしまう。(→よって進捗状況がつかみにくい。中途半端な状態になりやすいなどの問題が出てくる。

などのデメリットが考えられます。

深い人間関係を築くのが苦手

人にこだわりがないため、「嫌う」ことが少ないとお伝えしました。しかし、全員を好きなるかと言うと異なる場合があります。

人そのものに固執していないため、その場のやり取りには困らないでしょう。しかし本当に深いことを話し合えるような関係になることがなかなかないのではないでしょうか。

したがって特に嫌われていないのに、孤独や寂しさを感じるケースも少なくありません。

もし人との関わりが続かなくて悩んでいる場合は、こちらの記事「【大人のADHD】人間関係が続かない…関わり方に改善法はあるか」を参考にしてみましょう。

決断がコロコロ変わり、周囲を混乱させてしまう

メリットとして、「とっさの判断が早い」旨をお伝えしました。しかし決断が早い反面、その決断がコロコロ変わることも多い可能性があります。その時その時で「どうしよう…」とぐずぐず考えることがないので、「優柔不断」ではありません。

しかし、行動としてコロコロと変わってしまうため、結果的に優柔不断なものとして見られてしまう可能性があるのです。これにより、周囲を振り回してしまうことや混乱させてしまうことがあります。責任のある立場であればあるほど、決断にも責任を持たなければなりません。

困っている場合はこちらの記事「ADHDは優柔不断!?決断できない原因と周囲への影響、改善法は?」をチェックして、改善を心がけてみましょう。

参考:不注意・せかせか・衝動的「ADHD脳」社員の活かし方(上) | News&Analysis | ダイヤモンド・オンライン

「こだわらないこと」にこだわることがある

「こだわらないこと」にこだわることがある

さて、ここまで「ADHDを持つ人はこだわらない」というポイントに絞ってお伝えしてきました。しかし、このようなタイプの人でもこだわるものがあります。

それは、「こだわらないこと」です。何かのルールやパターンに沿って判断するのではなく、その場の思い付きで動きたい傾向があります。「こだわらないことにこだわる」ということです。

特定の物事に決めたがらないため、こだわりが強い人やルールやパターンに忠実に行いたい人と衝突しやすいです。「ルールを守らない」「ずるい」など誤解されてしまうことも考えられます。

自由な発想、柔軟な発想は必要ですが、職場内での最低限のルールは守らなければなりません。こちらを参考にして、周囲とのトラブルの予防に努めましょう。

参考:こだわり、不安がつよい:困りごとのトリセツ(取扱説明書)|発達障害プロジェクト|NHK

周囲との関わりや考え方に悩んだら、相談して対処しよう

周囲との関わりや考え方に悩んだら、相談して対処しよう

その他考え方の違いやすれ違いが増えないよう、こちらを参考にして、上司などへの効果的な報連相を心がけていきましょう。

また、辛い時や悩みがあるときは早めに上司に相談して対処していくスキルが必要です。

もし、相談の仕方が分からない場合はこちらの記事「【大人のADHD】仕事で辛い悩みを相談できない…原因と打開策4つ」をチェックして、問題解決に努めていきましょう。

参考:「助けて下さい」と言える力 | 東京発達・家族相談センター

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まとめ

いかがでしたでしょうか。

柔軟に対応できることは、職場の「ユーティリティープレイヤー(便利屋)」として活躍できるスキルがあるということです。一つの物事に固執せずその時に来た仕事を行うという方法を活かせる仕事はたくさんあります。

ADHDにどのような職業が合うのかについてはこちらの記事「ADHDの適職は?カスタマイズ就業で、向いてる仕事を見つけよう」をチェックしてみましょう。

これをきっかけに、自分にはどんな仕事が向いているのかな?と働き方について見直してみることもよいかもしれません。

もし自分の働き方、活かし方について詳しく知りたいときはSalad編集部にお声かけください。

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