ADHDは優柔不断!?決断できない原因と周囲への影響、改善法は?

優柔不断と思われやすいADHDの特性とは

意識や注意が移りやすい特性

ADHD(注意欠如・多動性障害) は、発達障害のひとつです。

特徴として、「注意や興味・関心が移りやすい」ことがあります。これは脳内の神経伝達物質の働きが関係しています。

自覚していないが、優柔不断だと言われてしまう

この特性の影響で、判断や決断が継続されない課題があります。その場その場では「スパッ」と決めているので、優柔不断であることを自覚しにくいです。

それではなぜ、ADHDを持つ方は優柔不断な行動につながりやすいのでしょうか。

参考:ADHD(注意欠如・多動症)の診断と治療| e-ヘルスネット(厚生労働省)

優柔不断と思われやすい原因

決断や行動がコロコロ変わる

先ほど触れた「注意や興味・関心が移りやすい」特性の影響です。

その時その時は迷って決めていないので、厳密には「決断できない」「優柔不断」な性格ではありません。しかし、客観的に決めたことや行動がコロコロ変わってしまっていると、「迷っている」ように見えてしまいます。

決める瞬間に関しては優柔不断ではありませんが、長い目で見て決断できていない状況なのです。

衝動で決断するが、実行のときに冷めてしまう

決めるときは、高いモチベーションで思いきりよくできます。それなのに、いざ実行するときに冷めてしまうと簡単にやめてしまうケースがあります。

客観的に見ると、「あれだけ勢いよく決めたのに、やらない人」に見えてしまいます。

結果的に「決断できない人」に見られます。

情報が多すぎて、整理できない

ADHDを持つ方の中には、物理的な片付けや情報整理が苦手なことがあります。

そのため、情報が多すぎて整理ができず、混乱状態になりやすいです。この状態では決める力そのものが低下しますから、決断できない人になってしまいます。

これらの状態が続いていると、職場でどんなデメリットがあるのでしょうか。

参考:発達障害の特性(代表例)|厚生労働省

決断できないデメリット

1)実行前、周囲を混乱させてしまう

実行前の段階で決断が二転三転してしまうと、周囲を混乱させてしまいます。

2)実行後、周囲を振り回してしまう

決めるまでは迷いがなくても、実行してから決断が変われば、周囲を振り回してしまうことになります。

何度も「やり直し」などとなれば、やがては周囲も追い付けなくなります。

3)業務の効率が下がる

決めるスピードが早くても、結果的には行ったり来たりしているだけで進んでいないことが多いです。

そうなれば業務の効率は下がります。

決断の早さだけでなく、決断を持続させる力も必要

それでは、このような決断できない状態を改善するには、どのような工夫が必要なのでしょうか。

参考:注意欠陥・多動性障害(ADHD) | 医療法人東横会 心療内科 精神科 たわらクリニック

決断できない・続かない性質を改善する方法

1)決めたことの記録を取る・取ってもらう

何かを決めたとき、記録を取る習慣をつけましょう。

その日ごとに決めたことを書き込む「決断ノート」などでも構いません。決めた回数だけを書くだけでも効果があります。

書き込みが多ければ、決断が多かったことを体感しやすくなります。これにより、決める頻度を調整できます。また、自分でこまめに記録することが苦手な場合は、他者にお願いしましょう。

「今さっき反対のことを言ってましたよ」や「今日同じ件で3回違うことを言ってますよ」と教えてもらうことでも調整できます。

2)単独で決めず、他者に確認してから実行するようにする

決断したことを実行する前に、他者に確認してから行うようにしましょう。独断で決断が二転三転してしまわないように、調整をお願いすることでも予防できます。

職場では上司に相談してみましょう。自分で決断することが多い業務を避けてもらうなどをお願いする方法もあります。

3)事前にフロー(流れ)を決めて、その通りに行動する

ひとつの物事について計画性がなく、行き当たりばったりな状態ですと、優柔不断になりやすいです。

これを防ぐ方法として、事前に一連の流れを決めておく方法があります。敢えて自由度を減らすことで、必要最低限の決断に抑えることができます。

4)服薬方法について、医師に相談する

決断がコロコロ変わるのは、特性からなる脳内の働きが影響しているかもしれません。

ですから決断についてコントロールに悩んでいたら、医師に相談してみましょう。

服薬を調整してもらうことで、「変わりたくなる状況」を抑えられるかも知れません。

関連記事:【医師に要相談】発達障害を持つ方にかかわる、服薬の効果と注意点

参考:理解する ~発達障害って何だろう?~ | 政府広報オンライン

決断できない特性は、多角的な見解を持てる力にできる

ADHDは決断を持続させることが苦手な影響で、優柔不断と思われやすいです。

しかし、この特性は視点を変えれば能力に変わります。

何かを決めるときに、より多くの選択肢が浮かぶのがあなたです。決めるスピードが早く、ひとつの考えに固執しないことで多角的な見解を伝えることもできるのです。

これが、クリエイティブな面で活きてくることもあります。

関連記事:【ADHD】落ち着きがない特性はクリエイティブな面も?理由を解説

参考:ADHD(多動性症候群) | NCNP病院 国立精神・神経医療研究センター

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まとめ

いかがでしたでしょうか。

「優柔不断って言われても、別にウダウダ迷っているわけではない!」「必要があって変えているだけなのに…」と感じていたかも知れません。

しかし、優柔不断や決断できない人とならないためには決めるスピードだけでは足りません。決めたことを継続させていかないと、決断力とは言えません。

あなたの決めるスピードは、活かし方を把握すれば大切な勇気に変わります。

今一度、自分の特性を見つめ直してみませんか?

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