【ADHD】集中力アップにはコツがあった!?薬の服用も効果あり!

集中できず、効率よくこなせない…

集中できず、効率よくこなせない…

特性上、適切な注意を向けられない

ADHD(注意欠如・多動性障害)は発達障害の一種です。注意を自分の意思でコントロールすることが苦手なため、一つの物事に集中しにくい困難があります。

注意が散漫してしまうことで、業務の漏れがあったり、効率よくできないことがあったりと、苦しんでいる方もいるのではないでしょうか。

無理に注意や集中を向けると、適応障害になるリスクがある

自分でも集中できないことを自覚していれば、改善に向けて取り組みを行うことでしょう。しかしだからといって無理をして一方に集中しようとすると、適応障害になり体調を崩すリスクがあります。

関連記事:【ADHD】仕事で『適応障害』になりうるケース、その予防法とは?

これらを防ぐためには、負担なく集中できる工夫をしなければなりません。

今回は、ADHDを持つ方が
○どうして集中できないのか。
○効率よく集中する方法はどのように行うのか。

について紹介します。

参考:ADHD(注意欠如・多動症)の診断と治療| e-ヘルスネット(厚生労働省)

【ADHD】集中できないメカニズム

【ADHD】集中できないメカニズム

1)やることの順位をつけず、気がついたタイミングで行う

ADHDを持つ方は、その場で思いついたことを行う「行き当たりばったり」なスタイルを好むことが多いです。

確かにこのような性質は変化に強いメリットもあります。しかし、あっちこっちに目的がそれてしまうことで、本来の目的が達成できないことが多くなります。

2)よって、始めた段階で行動の目的(ゴール)がないことが多い

そのため、「何のために行うのか」という目的がスタート段階ではないことが多いです。これにより、電車で言えば「線路がなく、どこへでも行ける状態」になります。レール(=目的)が敷かれていないため、集中する意欲も涌きにくくなります。

3)目的が曖昧なため、続ける制約がない

このように目的が曖昧な状態ですと、「続けないといけない」という制約もありません。「やめてもいい」状態でいれば、いつでもやめてしまう可能性は高くなってしまいます。

4)したがって、すぐに止めやすい

この流れによって、何か一つのことを始めても集中できず止めてしまいます。注意が他のものに動き、またそこでも続かないという中途半端な状態になってしまいます。

参考:ADHD(多動性症候群) | NCNP病院 国立精神・神経医療研究センター

集中が必要な場面、不要な場面の使い分けが大切

集中が必要な場面、不要な場面の使い分けが大切

生活のすべてにおいて、集中を必要とすると疲れてしまいます。しかし、仕事や大切な場面では集中を継続するスキルがないと、他者にも迷惑がかかることがあります。

ですから必要に応じて、集中する、しないを使い分ける必要があります。

では、必要な時に集中力を高めるにはどのようにすればよいのでしょうか。

参考:どうしてもゲームがやめられません:朝日新聞デジタル

集中力アップのコツ

集中力アップのコツ

1)やりたいことではなく、やるべきことを優先する

大切なことに関しては、「やりたいこと」より、「やるべきこと」をするものとして考えていきましょう。興味は移りやすいですが、義務は変わりにくいからです。

やるべきことを明確にすることで、道筋を見えやすくします。

とはいえ、やりたいことの方が、楽しいことも事実。やるべきことを定義する際には、それがやりたいことであるのかどうか、見極めた上で引き受けるようにしましょう。やるべきことのなかに、やりたいことが見出せない場合は、その仕事は向いていないかもしれません。

2)行動のゴールを定め、作業の順序を決める

徒競走でも、どこがゴールなのか分からなければ、思い切り走れません。そのため、目的の設定が必要です。ゴールをしっかりと定めることで、思い切り走れるのです。

これを集中に置き換えれば、早いスピードで作業を進められるエネルギー(=集中力)になります。

さらに指定した目的に逆算する形で、作業の順序を決めていきましょう。「順番通りに行えている」とわかることで、進捗状況が分かるため精神的負担も少なくなりますよ。

3)途中気付いたことは、終わってから行う

集中して取り組む工夫をしても、作業中に目に入ったものに意識が移る可能性もあります。このときに現在行っているものを優先できる意志が必要です。

「途中で他に気づいたことがあっても、これが終わるまではやらない」と決めて行う意識を持ちましょう。

このようなことを少なくするためにも、「寄り道が要らない」作業の順序を設定することが大切です。

参考:在宅勤務なのに「サボれず疲弊する人」の超盲点 | ワークスタイル | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準

健康状態を保つために、医師の指示通り服薬を続けよう

健康状態を保つために、医師の指示通り服薬を続けよう

そもそもADHDの特性は、脳内の神経伝達物質の働きによるものです。ですからADHDの困難を解消する服薬とは密接な関係にあります。

ですから上記の工夫を負担なく行うためには、医師の指示通り服薬を続けて脳機能を集中しやすく保つことが必要です。

ですから上記の工夫をする気力が涌かないと困っている場合は、服薬について医師とよく相談しましょう。

関連記事:【医師に要相談】発達障害を持つ方にかかわる、服薬の効果と注意点

参考:注意欠陥・多動性障害(ADHD) | 医療法人東横会 心療内科 精神科 たわらクリニック

過集中には要注意!

過集中には要注意!

ここまでADHDを持つ方の「集中できない」ことに焦点を当ててお伝えしてきましたが、全てにおいて集中できないわけではありません。

興味や関心のあることには、集中しすぎてしまうリスクもあります。過集中は他の物事がおろそかになることや、あなたの心身に負担がかかるおそれがあります。こちらの記事「【発達障害】過集中には要注意!なりやすいケース、仕事中の対策は? 」をチェックして、「集中力の適量」を把握していきましょう。

参考:集中しすぎる:困りごとのトリセツ(取扱説明書)|発達障害プロジェクト

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まとめ

いかがでしたでしょうか。

ADHDを持つ方は変化に強いことが多い反面、一つのことをコツコツ集中することが苦手です。しかし正しい集中力の使い方をマスターできれば、持ち前の行動力や斬新な発想が活きてきます。

自分の特性やくせを知り、発達障害を強みに変えていきましょう。

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