双極性障害の診断基準~うつ病との違いを見分けるポイントは?

うつ病と双極性障害は症状が似ているため、見分けにくい

うつ病とは

うつ病とは、食欲の減退や気分が著しく低下する、意欲がなくなるなどの「うつ症状」があります。

参照:うつ病|病名から知る|こころの病気を知る|メンタルヘルス|厚生労働省

双極性障害とは

双極性障害とは、「うつ症状」に加えて、気分が高揚する「躁(そう)状態」を併せ持った気分障害です。

参照:双極性障害(躁うつ病)|疾患の詳細|専門的な情報|メンタルヘルス|厚生労働省

どちらも精神疾患でうつ症状がある点で共通しています。事実、この2つはうつ症状があるため、本来は双極性性障害であるにもかかわらず、うつ病と診断してしまう可能性もあります。

それぐらい、診断で見分けるのが難しいとされています。正しい診断を受けていないと、治療が遅くなってしまいます。

今回はそのようなことがないように、
○双極性障害と診断される基準はどのようなものか
○うつ病と双極性障害の違い、またどうやって見分けていくか

について紹介します。

双極性障害の診断基準

双極性障害は躁状態に気づかず「調子が良い」として誤解しがちです。発見が遅くならないよう、ポイントを紹介します。

1)躁状態(双極Ⅰ型)のチェックポイント

気分が異常に高揚し、開放的になることや興奮状態からの怒りが涌くことがあります。ほぼ毎日、最低1週間は症状が続きます。以下の項目のうち、3~4つ該当している場合は、躁状態の可能性があります。

【躁状態のチェックポイント】
○自尊心が異常に高くなる(自分は特別な存在だと思い込む)
○眠くならない、眠る気が起きない
○普段より良くしゃべる。しゃべっていないと落ち着かないような感覚に陥る
○何もしていないのに、いろいろな考えがわいてきて止まらない
○注意力が散漫になる
○「何かしなくては」「成長しなくては」「活躍しなくては」と焦りが生じる
○まずいことになる活動に夢中になる

このような期間が最低1週間、ほぼ毎日続く場合、「躁状態」に該当します。周囲からも異変に気づきやすく、社会的に生活するのに大きな支障が生じているケースが多いです。

2)軽躁状態(双極Ⅱ型)のチェックポイント

躁状態と同じく、気分が異常に高揚する。開放的になることや興奮状態からの怒りが涌くことがある。などの同様の症状があります。この様な症状が、最低4日間は続くとされています。以下の項目に3~4つ該当した場合は、軽躁状態である可能性があります。

【軽躁状態のチェックポイント】
○自尊心が異常に高くなる(自分は特別な存在だと思い込む)
○眠くならない、眠る気が起きない
○普段より良くしゃべる。しゃべっていないと落ち着かないような感覚に陥る
○何もしていないのに、いろいろな考えがわいてくる
○注意力が散漫になる
○「何かしなくては」「成長しなくては」「活躍しなくては」と焦りが生じる
○まずいことになる活動に夢中になる

症状は躁状態と同じですが、その他社会的に問題を引き起こすことや入院を要するケースが少ないため、かえって気づきにくい問題があります。

自他ともに「ちょっとテンションが高いけれど、調子が良いのかな?」くらいの認識で終わってしまう可能性があるのです。

3)うつ状態のチェックポイント

「抑うつ気分」と「興味や喜びを感じない」症状に加えて、以下の症状のうち3つ以上が該当します。

【うつ状態のチェックポイント】
○体重が増減する、食欲が異常に上がる・下がる
睡眠障害
○思考や決断力が低下する
常に疲れている、気力が落ちている
○自分なんてどうでもよい、ひどく自分を責めてしまう
○気持ちが動かず、ぼうっとしていることが増える
○死にたいと思うときがある

この症状が出ているときは、うつ病の症状と同じため、双極性障害との見分けが難しいとされています。

参照:双極性障害の診断と治療

うつ病と双極性障害を見分けるタイミング

うつ病の治療を始めるときに確認してみる

まずはうつ症状を自覚し、医療機関の診察を受けるときに「双極性障害」についても相談してみましょう。特に「調子が良い時もある」場合は重要です。

双極性障害がある場合、うつ病の治療に使われる「抗うつ薬」が使えません。反対に双極性障害であるにも関わらず、抗うつ薬を服用していれば、気分が高揚しすぎてしまい危険です。

ですから正確な治療を進めるために、最初に確認しておくが重要です。

うつ病の治療をしても、回復が進まないときに確認してみる

うつ病の診断を受け服薬をしていても、気分の変動が激しくて回復を感じない場合も医師に相談してみましょう。

まとめ

双極性障害の治療はうつ病と同じく長期にわたります。さらには症状が落ち着いてからも油断していると再発するおそれがあります。

心当たりがある場合は、お早めに医療機関に相談しましょう。くれぐれも、独断で薬の服用を止めたりしないようにしましょう。

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