【発達障害】『分かるから返事しない』はNO!意思表示が大事な理由

返事しない・意思表示をしないことで周囲を困らせてしまう

返事しない・意思表示をしないことで周囲を困らせてしまう

周囲とうまく意思の疎通をとりにくい

発達障害は、先天的な脳機能の障害です。

主に「ADHD(注意欠如・多動性障害)」、「ASD(自閉症スペクトラム)」、「LD(学習障害)」の3種類です。

感覚や捉え方の違いにより、周囲の方とコミュニケーションのすれ違いを起こしやすいです。

返事をすることを不要と感じ、省略することがある

その中の一つに「指示や会話の中で『返事・意思表示をしない』ものがあります。発達障害を持つ方の感覚で「不要」と感じ、省略してしまいます。

それでは、なぜ返事や意思表示をしないのか。詳しく理由を説明します。

参考:発達障害の特性(代表例)|厚生労働省

発達障害の人が、職場で返事しない理由

発達障害の人が、職場で返事しない理由

自分が分かっているため、返答は不要だと思っている

「分かっていて当たり前なのだから、返事をする必要はない」と考えているケースがあります。

発達障害を持つ方は、他者の価値観を想像することが苦手な場合があります。「人それぞれ考え方が異なる」ことを頭では理解していても、それが具体的にどのようなことなのかを想像することが苦手なのです。

関連記事:アスペルガー(ASD)は暗黙の了解が苦手…曖昧な表現への対策4つ

当たり前のことを言うことに必要性を感じない

例えば、食事をしているときに「お腹がすいているのかどうか」を聞いてくる方は少ないでしょう。それは食事をしている行為から心情が想像できるからです。もちろん、食べているときに「自分はお腹がすいています」と伝える必要もありません。

しかし発達障害を持つ方は、本来は伝えないと相手には分からない物事にまで伝えることを省略してしまいやすいです。

「わざわざ言うことではない」ということの範囲が他者より広いことで、周囲を困らせてしまうケースがあります。

自分のペースを崩したくない・集中しすぎて気づかない

「指示を受けた。ちゃんとにやればそれでよい。」「ペースを乱されたくないから、返事は業務が終わったことで行ったとしたい」という相手への依存が強いケースです。

返事や相手の指示に対しての返答には、時間や労力を要します。そこに費やしてしまうことが耐えられず、返事や意思表示をしたがらないときがあります。

また、過集中などにより周囲の声が全く聞こえなくなる場合もあります。

指示の物事が終わった時が返事のタイミングだと思っている

直接「これをやっておいて」と言われたときは「はい」と言える方は多いのではないでしょうか。しかし指示のメモが置かれているなど、その場に相手がいないときに「返事をするかどうか」迷いやすいです。

この場合、自発的に「返事をしに伝えに行く」ということが必要になります。それを不要と感じて、業務が終わるまで「音信不通」になってしまうケースがあります。

参考:ASD(自閉スペクトラム症、アスペルガー症候群)について| e-ヘルスネット(厚生労働省)

意思表示がないと、コミュニケーションに支障が起きやすい

意思表示がないと、コミュニケーションに支障が起きやすい

職場は正確にコミュニケーションをとっていく必要があります。したがってかわす言葉などにも「確認」が必要になります。

よって意思表示を怠ってしまうことにより、周囲とのかかわりに支障をきたしてしまいます。

参考:アスペルガー症候群の症状―コミュニケーションなどが苦手な発達障害 | メディカルノート

相手への意思表示が必要な理由

相手への意思表示が必要な理由

自分が『分かった』ことは、相手にも伝える必要がある

指示や助言を受けて理解できたことは、相手には見えません。だからこそ意思表示で、「自分の理解度」を相手にも見せないといけません。

相手にどれだけ理解したかを知ってもらうことで、のちの指示や助言も受けやすくなります。

長期的に仕事をスムーズに進めることに必須

コミュニケーションをしなくても、仕事をこなせることはあります。しかしながら、チームとして進める仕事であれば、長く続けるために周囲とのコミュニケーションは必要です。

ですから基本として、意思表示を交換し合っていくことも大切になります。

実行だけでの意思表示では、誤解されやすい

「自分の意思は、行動することで示したい」と考えていませんか?

確かに相手の期待に応じて実行できていれば、評価はされます。しかし、評価はされるかもしれませんが、信頼されることは難しいことが多いです。なぜなら不安を伴う相手に対して距離を縮めていくことは、どんな方でも大変なことだからです。

ただ、行動は何より大事です。それが伴わない意思表示は信頼性に欠きます。ただ、意思表示できていないと機会損失を生みます。

自分の意思を示さない間、周囲はあなたに対して「想像」で考えることになります。ですから誤解されてしまうリスクも高くなってしまいます。

そうしてすれ違いをなくすためにも返事をはじめとした意思表示が大切なのです。

参考:発達障害24歳男性と「会話」が成立しないワケ | ボクらは「貧困強制社会」を生きている | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準

意思表示をしているのに伝わらないなら、職場環境を見直してみよう

意思表示をしているのに伝わらないなら、職場環境を見直してみよう

周囲の理解が足りない可能性もある

ここまで意思表示の必要性についてお伝えしてきました。しかし、自分なりに工夫して報告や返答など「意思表示」をしているのに全く伝わらない…という可能性もあります。

そんな時は、環境があなたとは合わないのかもしれません。あなたのスタイルを歓迎してくれる環境を探すことも、大切なスキルの一つです。

カスタマイズ就業で、自然体でやり取りできる環境を選ぶ手段もある

カスタマイズ就業」という言葉を聞いたことがありますか?自分の個性を強みとして働く「苦手を克服する」のではなく「強みを活かす」働き方です。

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参考:障害者の能力や強みを生かす「カスタマイズ就業」って? – 毎日新聞

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まとめ

いかがでしたでしょうか。

返事をする・意思表示をすることは一見意味がないように感じるかもしれません。

しかし意思表示は「お互いの『分かる』『分からない』」をすり合わせることができます。

こうすることで双方のやり取りを正確なものにしていくのです。ですから返事や意思表現をすることで、初めてコミュニケーションが成立するのだということを覚えておきましょう。

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