【アスペルガー】人に興味がない、でも必要とされたい…対処法は?

人に興味がない気持ちと、必要とされたい気持ちの葛藤がある

周囲との関わり合いを面倒に感じる

アスペルガーは、現在はASD(自閉症スペクトラム)という名称で診断されています。

「社会性の障害」と呼ばれるように、空気が読めないなどの特性を持っており、コミュニケーションで様々な誤解を招くことがあります。

そのため、人との関わりが面倒になり、避けがちになる方も少なくありません。

しかし、完全に孤立するのは怖い

しかしながら「一人でいたい気持ち」の反面、「完全に孤立することを怖れる気持ち」も持ち合わせていることがあるのではないでしょうか。

よって関わるのが面倒な気持ちと、「嫌われたくない」「無視されたくはない」という気持ちの葛藤に悩むケースが出てきます。

人に興味がないのに必要とされたい葛藤は、どうして起きるの?

①関わることは面倒だが、嫌われる不安を感じたくはない

アスペルガー(ASD)を持つ方は、常に対人緊張や対人不安を持ち合わせていることが多いです。よって常に周囲の反応や評価を気にしすぎてしまうケースがあります。

人と会話するなどの関わりは避けたいけれど、常に嫌われる不安には遭いたくない心情から「葛藤」が起きてしまうのです。

②自己評価が低く、他者から常に良い評価をされていたい

もともとネガティブな考えを持ちやすく、過去をいつまでも引きずってしまう傾向があります。悪いイメージだけが自分の中に残っていることで、自己評価が低くなってしまうのです。

この不安を解消するために、自己評価の低さを他者からの評価で埋めようとします。直接人と関われないため、相手の反応を確かめるような他人を試す形をとって評価や心情を知ろうという行動になりやすいです

その行為が相手の評価を下げてしまうことになり、さらに自信を無くしてしまいます。

③共感性が低く、他者の事情まで考えられない

アスペルガーを持つ方は、他者の雰囲気を読むことができないことから共感性が低いことが多いです。「相手の事情」を踏まえて物を考えることが苦手で、無意識のうちに「自分の価値観だけ」で考えてしまうことがあります。

「関わりたくないけど必要とされたい」という発想自体、他者の都合が関わっていない考え方です。この考えを外に出してしまうことで「自分勝手な人」と思われることもあります。

①や②の理由のように葛藤しているケースではなく、このような矛盾している事情に気づいていない可能性も考えられるでしょう。

④本当は関わりたいが、うまく関われない

①、②、③の理由のように「本心では関わる気がない」のではなく、「できることなら関わりたい」というケースです。

関わりたいと思いながらも複数人の輪の中で話せないことや、会話から相手との折り合いをつけられないなどの理由から、関わることができないケースもあります。

本心と行動が伴わないことで、ストレスになってしまう可能性もあるのです。

人から必要とされるには、距離感を保ちながら関わることが必要

確実に言えるのは、全く人と関わらずに他者から必要とされるというケースは少ないでしょう。周囲にもわかるような成果を挙げないと「どんな人か」も知られないことがほとんどです。

だからといって無理をして目立とうとすると「偉そうな人」と思われてしまい、逆効果になります。

ですから人から必要とされるには、負担がかかり過ぎないように他者と関わる「距離感」が大切です。では、その距離感をとっていくにはどのような工夫が必要でしょうか。

適度な距離感を保ちつつ、信頼されるには

相手が辛い時に手伝うなど、行動で示す

アスペルガーを持つ方にとって、コミュニケーションで自分を表現することは難しいのではないでしょうか。ですからそのような時は言葉ではなく「行動」で示すようにしましょう。

例えば、
○周囲の方が手伝ってもらいたいというときにできることをサポートする
○重たいものを運んでいたら、持ってあげる
○事前に周囲が求めていることを確認しておき、気が付いた時に行う

などを継続していれば、「無口だけど、辛い時に助けてくれる人」として必要としてくれるかもしれません。

しかし、自己判断で「周囲の求めていること」を決めつけることは危険です。必ず上司とよく相談したのち、心がけていきましょう。確認するために相談を依頼するだけでも、「人のことを考えようとしてくれている」という気持ちが相手に伝わります。

相談の仕方について迷ったらこちらの記事「【ASD・アスペルガー】悩み事を相談できない…きっかけの作り方4つ」をチェックしてみましょう。

強みを活かし、仕事の成果を挙げる

先ほど、「成果を挙げる」ことも必要とされる手段の一つとお伝えしました。これを自己判断だけで行おうとすると、周囲が求めていることと噛み合わないケースが出てきます。

しかし自分にどのような強みがあるのかを知り、職場にも伝えた「合意」の上で成果を挙げると信頼されることがあります。

信頼される成果に、インパクトの強さは無関係です。地道にコツコツ行っていることで必要とされることもあります。

まずは自分の特性を見直し、強みや活かし方を見直してみることから始めてみましょう。

自分らしく働いて、職場や周囲から必要とされたいと感じていたら…

周囲から「必要とされたい」と思う気持ちは大切なことです。しかし、受け持っている業務やポジションによっては、あなたの良さが際立たないかもしれません。せっかく一生懸命に仕事をしているのに、全く見てもらえないことで辛い思いをしていませんか?

そのような困難を打開するカギの一つとして、「カスタマイズ就業」があります。「障害特性をどうカバーして適応していくか」という従来の考え方ではなく、本来持っている特性を活かして強みとしていくスタイルです。

「もっと周囲から必要とされたい」「もっと自分の力で社会に貢献したい」など感じていたら、Salad編集部までご相談ください。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

今回の記事のような感情に悩んでいる場合、多くの方は「矛盾していると知っていて」悩んでいるのではないでしょうか。かといって極端な思考で孤立したり、無理をして関わり続けたりすることでは精神的負担がかかります。

バランスを保つ、ということはアスペルガーを持つ方にとって難しいことかも知れません。ですから上司と相談し、バランスのとり方を確認していくことが大切です。

大変な作業ですが、少しずつ距離感をつかんでいきましょう。

【筆者紹介】
Salad編集部員。30代男性。広汎性発達障害、ASD(自閉症スペクトラム)の診断を受ける。他者の輪の中に入る行為が苦手なため、集まりなどの時は「一番乗り」で自分が輪を作ることで、これをカバーしている。単独で目立とうとしたことで、良い思いをした経験はない。目的意識を持って取り組んでいると、自然と人が集まってくる感覚がある。

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