人の名前が覚えられない…
特性上、情報の管理や記憶が苦手
ADHD(注意欠如・多動性障害)は発達障害の一種です。
特性として、「落ち着きがない」、「じっとしていられない」などの困難を抱えていることが多いです。
さらには物忘れが激しい困難を抱えている方もいます。
よって、仕事などの情報の管理や、記録・記憶することが苦手です。
人の名前を覚えられない
この「物忘れをしやすい」「記憶ができない」特性により、職場の人の名前を覚えることが苦手な方もいるのではないでしょうか。
規律の厳しい職場だと、名前を覚えることを厳守するところもありますし、営業職などでは、取引先の名前を覚えなくてはなりません。
「取引先の名前が分からない…名刺はどこだっけ…、あれっ?名刺がない…」と混乱するケースもあるのではないでしょうか。
そこで今回は、
○人の名前を覚えられない原因
○人の名前を憶えやすくするコツ
についてご紹介します。
【ADHD】人の名前が覚えられない原因は?
広く浅い関わりになりやすい
ADHDを持つ方は、特性上社交的であることがあります。たくさんの人と関わることを好み、どんどん新しい関係を築くことができます。
しかし新しい関係を作ることは好むものの、一度できた関係を継続させることが苦手です。そのため、広く浅い関わりになりやすい傾向があります。私生活であれば、名前を知らない友達が多くいるという方もいるのではないでしょうか。
深く関わることが少ない分、名前を覚えるタイミングが少なくなります。
正確に情報を収集していない
相手の会話を聞き取ることが苦手なことや、会話の中で名前を聞かないまま進めてしまうというケースがあります。また、会話の流れの中で聞き流してしまうおそれもあります。
後で確認した時に「あれっ!?あの人の名前なんだっけ…?」ということはありませんか?
忘れやすい特性がある
先ほど触れたように、物事を記憶することが苦手な場合があります。覚えるためにメモをするけれど、そのメモの管理が苦手で結果的に覚えられないという困難に遭う場合があります。
名前を覚えることは、相手への「マナー」と見られやすい
職場での名前を覚えることは、仕事上のマナーとして考えている方が多いです。優秀な経営者や上層部の方は部下の名前を憶えていることが多いです。
普段の職場でも名前を覚えているといないでは、対人関係に大きく影響する場合があります。
それでは、人の名前を覚えるコツにはどのようなものがあるのでしょうか。
職場などで人の名前を覚えるヒント
1)出来事などに関連付けて覚える
事務的に名前だけ覚えようとすると、どんな方でも難しいです。そのため方法の一つとして、「出来事などに関連付けて覚える」方法があります。
「○○さんと会った時はひどい雨が降っていた」
「○○さんとははじめ駅前で出会った。お互い違う改札口にいて探すことになった」
「○○さんは確か、ラーメンが好きだった」
など、「思い出」として名前を覚えると効果的です。必然的に相手に関心を持つことにもつながるため、コミュニケーションもスムーズになりやすいです。
2)心の中で「あだ名」をつける
あくまでも「心の中で」が前提です。その人の特徴を探して、ひとりひとり「あだ名」をつけていくと覚えやすくなります。
口にすると悪口になるものは失言につながるため、覚えるために使うときには注意が必要です。
さらには上記の「出来事に関連付け」から名付けても効果的です。上の例で言えば、「雨男」「駅前さん」「ラーメン」などです。
3)しっかりと挨拶することを忘れない
挨拶といっても、「おはよう」「こんにちは」をしっかり言うこととは異なります。職場で初めて知り合った際、自分の名前を名乗ってから相手の名前を確認しておくことを指します。
この挨拶をしっかりと行うことで、名前を正確に聞き取ることはもちろん、相手に誠意が伝わりやすくなります。
4)覚えることに集中できる状態を保つ
ADHDの特性が持つ「注意・集中力のコントロールが苦手」という問題は、服薬により解消することができます。医師とよく相談して、正しく服薬を行いましょう。
また、こちらの記事「【ADHD】集中力アップにはコツがあった!?薬の服用も効果あり!」をチェックして、覚えられる健康・精神状態を保つことが改善の基本です。
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まとめ
いかがでしたでしょうか。
人の名前は「よくある名前も何人もいて覚えづらい」、「珍しい名前は読み方が分かりづらくて覚えづらい…」など、覚え方の問題に「くせ」があります。
自分の「名前を覚えるくせ」を振り返って、覚えやすい形を探していきましょう。