主体性がないと言われても、何がいけないのかが分からない
「主体性がない」「考えて動け」と言われる
発達障害を持ちながら、障害者雇用などで仕事に取り組んでいる方も多いのではないでしょうか。自分の特性の影響で苦しむこともありながら、周囲の配慮などを受けながら頑張り続けているかもしれません。
しかし、一生懸命頑張っているはずなのになぜか評価されない。自分の業務に真剣に取り組んでいるはずが、なぜか上司から『主体性がない』『考えて動きなさい』と言われたことはありませんか。
一生懸命やっているのにどうして怒られるのだろう…という疑問や不安を持ちながら仕事を続けるのも、辛いのではないでしょうか。
考えて動く方法はわかっても、どの行動に該当するのかが分からない
こちらの記事「【発達障害】怖くて自己判断できない…仕事の判断力をつけるコツ5つ」で考えて動くことについて紹介しています。しかし、そのような方法が分かっていてもどのような行動で「主体性のなさ」を指摘されているのかが分からない…そのようなことで困っていることもあるかもしれません。修正点が分からなければ、方法を知っていても改善することが難しいケースもあります。
そこで今回は、「主体性がない人がどのような行動や考え方をしているか」特徴について説明します。『反面教師』として参考にしたのち、『これ、自分かも…』のように自分の特性に当てはめて考えてみてください。
主体性がない人の特徴
主体性がない人の行動や考え方
主体性がない人の行動や考え方は以下の通りです。
・受け身であることが多い。指示待ち姿勢を取っている。
・常に周りの空気を読んで、他人の意見に合わせようとする
・自分の理想や将来像より、他人のうわさなどに関心がある
・「~を行いました」「~はどうすればよいですか」など、報告や連絡のみで終わる
・「~が気に入らない」「~がいけない」など、感想を言って終わってしまう
・改善点を指摘するのが目的で、そのあとは他の人が行う者と感じている
・仕事などの「全体像」を把握しようとせず、与えられたものを淡々と行っている
このような行動に出ることが多いです。失敗することが怖く、挑戦するなどの気持ちを持ちにくいのが特徴です。また指示や言われたこと、決まりに関して進んで行っているのは「自主性」になります。
ゲスト意識を持っている
「ゲスト意識」とは職場に「ゲスト」として存在しているような感覚で意識していることです。常に交換条件があることで判断や行動を行う傾向にあります。考え方の例として、
・やってもらって当たり前。自分のするべきことではないから任せて当然
・周囲や上司の指示を待つ
・報酬や自分へのメリットがあれば行う。
・誰かに褒められることや、評価されることをモチベーションとしている
このように、働く目的や動機が「他者から与えられたもの」であることが特徴です。指示のないことや何のメリットもないことを行うときは、文句を言いながらも「言われたことだから仕方なくやる」。それがゲスト意識を持つ人の考え方になります。
被害者意識
ゲスト意識よりさらに主体性がないケースが「被害者意識」です。考え方や言動の特徴は以下の通りです。
・「これは自分のやる仕事ではない」「これは他の人がするべきことではないか」と考える。ひどい場合は他者に仕事を回す場合もある
・常に、「どうしてこんなことを自分でやらなきゃいけないんだ?」と不満を持っている
・どうして自分ばかりこんなことをしているのだろう…と考える。自分より優遇されているように見える人に不満を持つ
・関係のないことに対して行動したがらない。「~のせいだから自分は関係ない」と感じやすい
・なんでも考える前に「仕方がない」「しょうがない」という言葉で済ませようとする
このように報酬と指示によってしか動きません。それ以外の行動を「無駄なこと」「行うべきではないこと」と意識しやすいのが、被害者意識の特徴です。この様な意識を持っていると、周囲との対人関係やコミュニケーション上でも問題が起きやすくなるでしょう。
参考:主体性の意味とは?仕事で主体性のない人が主体性を持つには?|Soul Work【ソウルワーク】スモールビジネスの原理原則
主体性を高めるにはどんな意識を持てばよいの?
では、反対に主体性のある人の持つ意識とはどのようなものなのでしょうか。
当事者意識を持つ
主体性を高めるには、「当事者意識を持つ」ということです。例えば天候や周囲の事情など、自分ではどうしようもない物事に直面しても責任をもって対応するなどが該当します。問題が起きた時「何がいけないのか」原因を探すのみでなく、
・どうすればもっと良くできるだろう?
・どこに問題があって、自分ならどんな解決法を出せるだろう?
・この件に関しては、あの人に協力をお願いしてみよう
・これをやったあとは、この作業に取り掛かろう
・職場の目的は○○だから、自分はこんな目標を立てよう
など「自分なら~」など、自分が軸となって判断・行動する意識を言います。今後社会では言われたことに対して忠実に行うスキルより、このような「自分から行動や仕事を生み出す」スキルが求められているのです。
また主体性を持つために考える力を身につける方法として、こちらの記事「【発達障害】考えて行動できない原因は?考える力習得の必須条件4つ」も併せて参考にしてみましょう。
関連記事: WhyとHowの違い。発達障害のストレス改善で心掛けていること
就労移行支援で、主体性について学ぶチャンスもある
「社会で活躍したい」「主体的に動けるようにトレーニングしたい」そのように考えている場合は『就労移行支援事業所』の利用を検討してみましょう。就労移行支援は障害を持つ方の働くニーズに合わせたトレーニングを受けることができる施設です。事業所の中には、主体的に行動するスキルを学ぶことを大切にしている事業所もあります。
こちらも参考にしながら、自分に合った事業所を探してみましょう。また体験利用もできる事業所もありますので、安心してトライすることもできます。
関連記事:失敗しない就労移行支援事業所の選び方!こんな事業所には注意!
関連記事:就労移行支援事業所に通うには~手続きから利用開始までの流れ~
カスタマイズ就業で、主体的に動きやすい環境を選ぶ手段もある
仕事で主体性を高めるためには、主体的に判断・行動しやすい環境を選ぶことも大切です。そのヒントとなるのが「カスタマイズ就業」になります。
カスタマイズ就業は、障害を持つ方の強みを活かして働くスタイルです。自分の得意なことや好きなことであれば主体的に取り組める可能性も高くなります。
こちらはSaladが取り扱っている、カスタマイズ就業に基づいた非公開求人のページです。興味がありましたらチェックしてみてください。
ご相談・お問い合わせなどはSaladまでご連絡ください
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まとめ
いかがでしたでしょうか。
「主体性」と言われても、イメージが漠然としていて理解できないこともあるでしょう。さらには「考えて行動しなさい」と言われると、「考えて動いた結果なのに…」と落ち込んでしまう経験があったのかもしれません。
この記事でもって「主体性がない人がどんな人なのか」比較対象を持つことで、主体的に動くことのイメージがつかめましたら幸いです。