【発達障害】怖くて自己判断できない…仕事の判断力をつけるコツ5つ

どうしても、自分で判断できない

職場では、自分で判断する場面がある

発達障害を持ちながら、特性と向き合って仕事を頑張っている方が増えています。しかし配慮やサポートがあっても、困る事態は出てきます。

そのひとつとして職場で担当の業務につくと、自分で判断しなければいけないことが多いのではないでしょうか。不安になるたびに上司や先輩に聞くと「それくらい自分で決めなさい!」と怒られてしまうこともあるでしょう。

とはいえ、自分で決めてはいけないものもある

かといって、自分で決めてはいけないこともあるからこそ混乱することもあるのではないでしょうか。

「どれは判断するべきもので、どれが判断してはいけないものなの?」と基準が分からずに苦しむことがあります。

さて、今回はそのような「判断の仕方が分からなくなっている」ときに、どのように判断力を身につければよいか。コツをご紹介します。

自分で判断できない理由

まず、どうして判断することを怖がっているのかの原因を確かめなければなりません。ここでは代表的な「判断できない理由」を紹介します。

行動範囲が曖昧で、どこまで決めて良いか分からない

自分でやれば「勝手にやるな!」と怒られる、聞いてからやろうとすると「いちいち聞くな!」と怒られる…どっちかにしてくれ!と叫びたくなりますよね。

このように「どこまでが『OK』で、どこからが『NO』なのか」、行動範囲が曖昧だと動きづらくなります。

失敗したときを考えてしまう

「自分で判断したことでもしも失敗したら、大きな責任が自分に降りかかるのではないか…」などの強い不安はありませんか?もしも失敗したら、みんなに大きな迷惑をかけるのではないかという心配から判断できなくなるケースがあります。

自分一人では心細い

1人で決めること自体に抵抗を持つケースです。複数で行えば動けることでも『一人』『自分で』と感じたとたんに何も動けなくなる可能性もあるでしょう。

決めることに罪悪感がある

自分に自信がないことや、自己評価が低いときによくあるケースです。「自分『なんか』が決めるなんておこがましい」「自分のような人間に決める権利はない」と思い込んではいませんか?

どんなことでも他者に判断を仰いでいると、周囲に「いちいち聞かないでくれ、こっちも忙しいのだから…」と感じさせてしまいます。

では、このような『怖さ』を解消し、(自分で決める・決めないの判断を含む)判断力を身につけるにはどのような工夫が必要なのでしょうか。

仕事の目的のほとんどは、「次へつなぐ」こと

根本的な目的は、「引き受けて、次へつなぐ」こと

仕事のどの作業にも「スタート」と「ゴール」があります。企画立案や最終決定をするポジションでない限り、この間のプロセスの一部を担当するケースが多くなるでしょう。

次に繋ぐためのプロセスを判断していく

要は、「誰かから受け継いで、作業をして次の誰かにつなぐ」ポジションがほとんどなのです。「次の人が楽になるにはどうすればよいか」と他者を意識することで、判断が大きくずれるケースが少なくなるのです。

仕事の判断力を身に付けるコツ

①行動範囲を明確にする

その中で、根本的な目的が見えてこれば判断しやすくなります。怒られる主な原因は、根本的な目的が見えていない時です。基本がわからないと、同じ用件や似たような用件に関しても重複して指示を出す手間がかかります。そうして相手に不満を感じさせてしまうのです。

ですから上司と相談して、行動範囲を明確にしてもらいましょう。担当業務の一連の流れの中の、「正解」を確認していくのです。まとめて聞くことが難しい場合は、業務の中で「OK」なこと、「NO」なことを確認していき、区分けしていきましょう。

区分けしていくと、「OK」と分かったものと全く同じ用件、類似した用件を「これは決めてもよい」と判断しやすくなるのです。もちろん、「NO」と分かったものに関しても「これは自分でやったらまずいな」と事前に気づきやすくなります。

②作業を小分けして、少しずつ決めていく

判断することにプレッシャーを感じているケースの場合、一度に大きなことや沢山の物事を決めようとしていることが多いです。

ほとんどの業務は、小さな作業の積み重ねです。何か一回の判断で業務が大きく動くというケースは、ほとんどないでしょう。なぜならどんな管理者であっても、事前に小さな判断を積み重ねたのちに判断しているからです。反対に、1回の判断で大きく影響するようであれば、それは準備不足と言えるかもしれません。

ですからプレッシャーを感じないように、判断や作業の内容を小分けしていきましょう。判断するタイミングを増やし、判断を誤ったとしても次の判断で取り戻せるようにするのです。

③必要な準備を整え、確認の仕方を工夫する

人に聞くことで怒られる原因の多くは、「1から10まで全部決めてもらおう」という意思を感じさせてしまうからではないでしょうか(その反対が『勝手にやるな!』とお凍られやすい原因でもあります)。

先ほど触れたように、仕事のほとんどは「次へつなぐ作業」です。自分一人で完結することはもちろん、何もせずに流すこともいけないのです。

ですから与えられた業務を完了させ、上司に確認するときには「OK」「NO」の選択肢だけでよいような聞き方をしてみましょう。分かりやすく言うと、毎回自分の業務を『提案』するような形です。

ゼロから考えないといけない状態ではなく、できたものを「判定」してもらうだけの形にして持っていくことで大きなずれがなくなります。

④小さな判断から自信をつけていく

自分に自信がない時など、「判断する」ということに抵抗がある場合は、「判断」のハードルを下げてみましょう。

極端に言えば、今の段階ですでにもう判断をしているのです。「朝何時に起きる」「どんな服を着る」なども『判断』なのです。こういった動きの一つ一つを「自分で決めたんだ」と確かめながら生活してみましょう。この「自覚する」ことが大切です。

自分で判断したことでうまくいった経験を増やすことで、少しずつ判断を大きくして行けるのです。

次へつなぐ際に、他に関わる人がいないか確認する

また、『勝手にするな』と言われやすいもう一つのケースとして、「作業のプロセスの中に関わる人がいるのに、そこまで自分で行ってしまう」ことがあります。相手からすれば、自分の畑を荒らされた感覚になるでしょう。もちろん、反対にあなたの行うべきところを誰かに行われたら心配になりますよね。

ですから自分の作業の流れでどのような人が関わっているかを確認することも大切です。上司に自分の業務に関わる人にはどんな人がいるかを聞いてみましょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

判断ができていない人ほど、さまざまな気持ちや行動から判断を「大きく」してしまいがちです。そのために大きく踏み込み過ぎて「勝手にやるな!」と怒られたり、踏み込めずに「自分で考えろ!」と言われてしまいます。

大きな判断をしているように見える人ほど、小さな判断を積み重ねていることが多いです。ですから自分の業務がどんな流れで行われているかを確認し、決めやすい環境を作る工夫をしていきましょう。

どう工夫しても判断できない、矛盾したことを言われて決めようがない…などで黒王している場合は、職場環境に原因があるかもしれません。迷うことがあれば、Salad編集部までご相談ください。

【筆者紹介】
Salad編集部員。30代男性。広汎性発達障害、ASD(自閉症スペクトラム)の診断を受けている。判断についてはうつ病発症後に完全に自信を失い何もできなかった時期があるが、少しずつ判断を体感することで身につけていった経緯がある。過去の職場では、「OK」「NO」の行動範囲についてよく上司と相談していた。

この記事をシェアしましょう!