【ASD、アスペルガー】思い込みや妄想癖が強い?改善する方法3つ

ASD、アスペルガーの特性は、妄想癖につながるケースがある

ASD、アスペルガーの特性は、妄想癖につながるケースがある

コミュニケーションが苦手で問題を生みやすい

かつて「アスペルガー」とも呼ばれていたASD(自閉症スペクトラム)は、発達障害の一種です。現在「アスペルガー」はこの「ASD」という名称で診断されています。

様々な特性から、周囲とのコミュニケーション不足や誤解を生みやすい問題があります。

自分でも「コミュニケーションができない」ことを自覚していると、人の輪を避けるようになります。普段の生活では支障が少ないですが、職場の場合は問題を生む可能性が高いです。

他人から入る情報が少ない分、自分の妄想・想像で埋めようとする

生活のためには情報が必要です。仕事であれば本来、周囲とコミュニケーションをとり情報共有することが大切になります。

ASDを持つ方は、過去の体験や特性の影響で人を避けてしまいがちです。そのため、本来は他人から聞いて情報を得るものでも、自力で埋めようとすることがあります。

その結果が、妄想や思い込み(想像)につながりやすいのです。

では、ASDを持つ方がなぜ妄想や思い込みに頼るのか。さらに詳しくご紹介しましょう。

参考:ASD(自閉スペクトラム症、アスペルガー症候群)について| e-ヘルスネット(厚生労働省)

【ASD、アスペルガー】思い込み・妄想癖につながる理由

【ASD、アスペルガー】思い込み・妄想癖につながる理由

人に聞くより、自分で考えるくせがついているから

これには、様々な事情から「人に聞く」ということをためらってしまいます。

自分本位で実直な性格のため、人に頼ってはいけないと思っている
話し合い雑談などのコミュニケーションが苦手のため、自分で考えた方が楽だと思っている
このような特徴があります。

善意・悪意の違いはありますが、共通して「他人に聞かずに自分で考える」傾向があります。

自分で考えると言っても限界があります。そのため、周囲から妄想や思い込みと受け取られてしまいます。

ひどいときは他者を頼ろうとしない「自己中心的な人間」と見られてしまうおそれもあります。

こだわりが強く変化が苦手なため、軌道修正のチャンスが少ない

特性として、特定の物事への「こだわりが強い」ことがあります。こだわる方向を誤ってしまうと周囲が求めているものから大きく「脱線」するリスクがあります。

さらに変化が苦手で周囲との会話も不足しやすいことから、なかなか軌道修正のきっかけをつかめません。過去をひきずることもあり、「妄想」としていつまでも自分の中で反芻するケースもあります。

したがって、なかなか考えを変えることができず「妄想」や「思い込み」と言われる思考につながります。

参考:空気の読めない人には適切な治療が必要だ “大人の発達障害”をめぐる噂と誤解 (3ページ目) | PRESIDENT Online(プレジデントオンライン)

思い込みの激しさは、会話のずれを生みやすい

思い込みの激しさは、会話のずれを生みやすい

思い込みや妄想の激しさは、自分で考えているだけでならば迷惑は掛かりません。しかし職場においてはチーム全体の考えを共有しながら進めていくことが必要です。

そのため、常に周囲がどう考えているのかを『確認』しなければなりません。思い込みや妄想で済ませようとすると周囲との情報共有の機会が少なくなりますし、考え方がずれやすくなります。

このずれが、人間関係の『溝』を生むこともあるのです。ですから職場ではこの思い込みや妄想をコントロールする必要があります。

その方法には、どのようなものがあるのでしょうか。

参考:26歳「発達障害」と一途に向き合う彼の生き方 | 私たちは生きづらさを抱えている | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準

職場で思い込みでのすれ違いをなくす改善法

職場で思い込みでのすれ違いをなくす改善法

1)自己完結の意識を減らす

思い込みや妄想の強い方は、責任感が強すぎることが多い時があります。「責任感が強い」というと聞こえが良いかもしれません。しかし「1から10まですべて自分でやらないと気が済まない」支配的な性格とも思われる可能性がります。

「自分でやらなければ」という意識は必要です。しかしすれ違いを感じるようであれば、その思いが強すぎているサインかも知れません。

自己完結の意識を減らして、「人を頼る勇気」を持つことが必要なのかもしれません。

2)すれ違いを感じたら、「こだわり」を見直してみる

考え方や関わりの中で「噛み合わないな…」「すれ違いが多いな…」と感じたら、今自分が持っているこだわりを見直してみるのも効果的です。

こだわりに縛られ過ぎると、柔軟な考えができなくなります。ひどくなると凝り固まってしまいストレスを生むこともあります。

周囲とのすれ違いを感じたり、違和感を持ったりしたときは、自分のこだわりや考え方を見直してみましょう。

関連記事:【体験談】辛い「ピンチ」脱出法~発達障害を持ち障害者枠で働く方へ

3)定期的にコミュニケーションをとる機会をお願いする

ASDを持つ方にとって、臨機応変に話しかけるタイミングや会話の「間」をつかむというのは、至難の業です。

ですから事前に上司に相談し、定期的にコミュニケーションをとる機会を設けてもらいましょう。今抱えている問題や、提案でも構いません。感じていることを話すことが大切です。それが周囲にとって大切な情報なのです。

始めのうちは、周囲の話を聞くだけでも効果があります。自分の考えとのずれを修正するきっかけになるからです。

参考:発達障害者の就労支援 |厚生労働省

思い込みの深さ・妄想癖は、『思いやり』に変えられる

思い込みの深さ・妄想癖は、『思いやり』に変えられる

思い込みや妄想は、あくまでも自分の価値観の中で回っているからデメリットが多いわけです。しかし考え方を変えてみましょう。

その想像を「人のために使う」ことができれば「これを言ったら相手は傷つくかもしれない…」「今辛そうだな…手伝うかどうか聞いてみようかな…」というイメージをする力があるということです。

今想像している対象の向きを「自分」から「人」に変えてみませんか?

参考:こだわり、不安がつよい:困りごとのトリセツ(取扱説明書)|発達障害プロジェクト|NHK

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まとめ

いかがでしたでしょうか。

妄想というと「被害妄想」など、あまり良い言葉では使われません。確かに人間関係において「ずれ」を生みやすい要素ではあります。

しかしそのような要素でも、活かし方次第で事態は大きく変わります。今悩んでいることが、あなたの才能になる可能性もあります。今一度、自分の特性を見直してみましょう。

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