【大人の発達障害】怒られるとフリーズ…言葉が出てこない時の対策は

怒られるとフリーズ状態になってしまう

怒られるとフリーズ状態になってしまう

思考が止まり、処理できなくなる

発達障害は、脳機能の障害です。先天的なものであるため、診断前にも学校や職場で苦労してきた方も多いのではないでしょうか。

発達障害は主に「ADHD(注意欠如・多動性障害)」、かつてアスペルガーと言われていた「ASD(自閉症スペクトラム)」、「LD(学習障害)」などがあります。

もともと持っている感覚やコミュニケーションが苦手という理由から、さまざまな場面で思考が停止する「フリーズ状態」になってしまうことはありませんか?

情報を処理できない、どう表現したらよいか分からないなど様々な原因があります。

怒られたときに思考が停止しやすい

その中でも職場などで「怒られた」ときにフリーズしてしまうことが多いのではないでしょうか。

また、本当はすごく困っているのに表情が涼しい顔になってしまうので、「ちゃんと聞いているのか!」とさらに怒られてしまうこともあります。

さて、発達障害を持つ方が「怒られたときに思考が停止する理由」について詳しくご紹介します。その後対策をお伝えしますので、安心してこのままお読みくださいね。

参考:発達障害の特性(代表例)|厚生労働省

怒られるとフリーズする、言葉が出てこない理由

怒られるとフリーズする、言葉が出てこない理由

『言われた!』『傷ついた!』というショックが先行して、内容が入らない

怒鳴り声を聞いて驚いてしまい、相手の感情エネルギーを受けて「思考が停止」してしまいます。

また、怒鳴り声ではなく指摘や注意であったとしても「言われてしまった…」というショックが先行してしまいます。

どちらも「怒られた」という相手の感情のみが印象に残ってしまい、内容が入りません。

内容が入らないため、また怒られる要因を繰り返してしまうのです。

恐怖心から身を守るために聞き入れないようにする

怒られることで「自分を壊される」「自分を否定される」という恐怖心から、「心にシャッター」をするケースがあります。真正面から相手の話を受け止めてしまったら、自分がなくなってしまうかもしれないという不安がついているのです。

これを守るために思考を停止して、何も情報を取り入れない状態にするのです。この状態の時に表情が無機質、涼しい顔になっていることが多いです。

相手から見ると「お前の忠告なんて聞く気はない」というように見えてしまいます。それにより、さらに怒りが過熱してしまう悪循環を生んでしまいます。

反抗する気持ちを抑えているから

身を守る行為の反対「攻撃」に出る場合もあります。発端は同じ「受け止めたら自分がなくなってしまう」という恐怖心からですが、身を守るのではなく反抗心が生まれるケースです。相手の忠告(怒られる)を「攻撃」と見てしまうのです。

そのため本心から「忠告を聞く気はない」という姿勢をとります。本来は「自分に原因があって怒られるに至った」という事実を忘れて、「相手からの攻撃をどう防ぐか」の意識に変わってしまうのです。

返す言葉を見付けられない

相手の話を受け入れることはできているけれど、こういう時にどうやって返せばよいか分からないというケースです。

相手の機嫌を損ねないよう「気の利いた言葉を言わないといけない」というプレッシャーを感じすぎて何も言えなくなってしまいます。

何も言えなくて迷っているのに「何か言ったらどうだ!?」と言われて困っていませんか?

参考:夫が、部下がもしかして? 大人の発達障害を知る|WOMAN SMART|NIKKEI STYLE

フリーズのまま意思表示をしないことは、マイナス効果になる

フリーズのまま意思表示をしないことは、マイナス効果になる

怒られたショックで思考が停止しがちですが、言葉が出てこないと相手にあなたの意思が見えません。分からないことには悪い方に考えてしまうのが人間です。「何も言わない」こと、意思表示をしないことはマイナス効果になってしまうのです。

参考:発達障害とは | コミュニケーション・サポートルーム

フリーズせずに相手の感情と向き合うための対策

なぜそうなったのか、どちらに原因があるかを考える

まず「怒られる」に至るには原因があります。自分の気分で怒るような上司や同僚であれば、本来は「クビ」な方です。ですから怒るのは原因があり、責任を伴ったうえで怒っていることを意識しましょう。

ただ、自分に原因があるかもしれないな、という当事者意識は大事ですが、そこに囚われ過ぎないようにしてください。完璧に価値観が合う人などいません。仕事で必要なことを、おろそかにしてしまっているなら怒られて当然かもしれませんが、そうでないのであれば、怒ることをストレスのはけ口にしているサイコパスな相手なのかもしれません。そうだった場合、あなた自身に責任があるなどと考えてはいけません。

もし怒られたときは、まず原因を考えるようにしましょう。

相手の「怒り」は、恨みや嫌悪感からの言葉ではないと意識する

仮に怒鳴っていたとしても、あなたへの「怒り」は恨みや嫌悪感からの言葉ではありません。

本当にあなたを嫌いであれば関わることをしません。本当に期待していなければクビになるだけです。

怒られるうちは、まだ「あなたに可能性を感じている」証明であると意識しましょう。

相手も怒るにはエネルギーを要していることを意識する

怒る、叱るという行為はエネルギーを要します。相手に嫌われるかもしれない不安が強ければ怒ることはできません。さらには怒ってもついてきてくれると信じる気持ちがないとできません。

それだけ、「怒る」「忠告する」行為は大変なことなのです。そのリスクを負ったうえであなたに言っていることを意識すると、受け取り方が変わってきます。

少なくとも、「あなたへの攻撃」ではありません。

気を利かせた返答より、聞き入れることが大切

怒られているときや注意を受けているときは、気を利かせた回答をしたことで逆効果になることがあります。「口答えしている」と感じさせてしまう可能性もあるからです。

必要なのは、「受け止めています」という気持ちを言葉にすることです。

関連記事:【発達障害】「ありがとう」「ごめんなさい」が言えない時の対処法

参考:「ありがとう」を伝えていますか?感謝を伝えることで得られるモノ | TRILL【トリル】

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まとめ

【どうしても相手の感情を受け止めきれないときは、テレワークを検討しよう】
ここまで相手の感情を受け止める方法をお伝えしました。

しかしそれでも「言葉だけなら受け止められるのに、感情が見えるとどうしても受け止められない…」ということもあるのではないでしょうか。

その場合は「テレワーク」という働き方もあります。テレワークはお互いに離れた場所で仕事をするスタイルです。情報通信技術を使用するため、コミュニケーションに感情が伴うことも少ないです。

もし感情が伴わなければ仕事に取り組めるという方は、テレワークを検討してみてはいかがでしょうか?もし興味がありましたらSalad編集部までご相談ください。

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