【発達障害】責任逃れ・他人のせいにしてしまう原因と改善のヒント

自分に非があっても、責任逃れをしてしまう

自分に非があっても、責任逃れをしてしまう

職場や私生活で「他人のせい」にするひとがいる

発達障害を持つ方の中には、職場や私生活で自分に非がある行為をしても、受け入れられないことがあります。そのため周囲から見ても、明らかに本人に責任があることなのに他者の責任としてなすり付けたり、訴え出したりします。

責任逃れは、対人関係の悪化につながる

どのような場面でも、責任を押し付けることは対人関係の悪化につながります。「それが分かっていても、他人のせいにしてしまう」方のために、

〇他人のせいにしてしまう原因
〇他人のせいにしない改善のヒント

をご紹介します。

参考:ASD(自閉スペクトラム症、アスペルガー症候群)について| e-ヘルスネット(厚生労働省)

【発達障害】責任逃れ・他人のせいにしてしまう原因

【発達障害】責任逃れ・他人のせいにしてしまう原因

事態の把握ができず、非があることを自覚していない

物事の全体像や事態の詳細を把握できず、「自分が悪い」ことを自覚していないケースです。知らなくても、周囲から見れば「他人のせいにしている」と見られることがあります。

誰が悪いのか、本人にはっきりと言ってくれる場合もあります。ただはっきりと指摘すること自体がエネルギーのいることですから、直接口にするケースは少ないです。結果、周囲の空気から察するというケースが多いです。しかし、発達障害の特性で「空気が読むのが苦手」「目に見えない曖昧な物事を判断するのが苦手」なことがある場合、察することは難しいです。

「何となく雰囲気が悪くなっているけれど、誰も口にしない。でも何か自分に対しての雰囲気が重い」ということはありませんでしたか?そのようなときは、気付かないうちに他人に迷惑をかけているかもしれません。

非を受け入れたら、大変なことになると感じている

これまでに責任を負った経験が少ないことや、ひどく落ち込みやすい方の場合、「自分の非を認めたら、大変なことになるのではないか」と動揺するケースがあります。この「大変なこと」になりたくないために、うまく責任逃れをしてしまいます。

この場合、言い訳や他人のせいにする言い回しが上手いことがあります。ひどいときは責任を押し付けられた相手が、「本当は自分が悪いのではないか」と感じてしまうほどです。

しかしどのような場合でも、当事者以外の第三者から見れば誰が悪いのかは分かります。

気に入らない人のせいにしてしまう

職場・私生活に関わりなく、自分の感情を巻き込んでしまう方に多く見られます。実際に起きた物事や責任に関係なく、ただ自分が気に入らないという感情だけで対象に責任を押し付けようとします。

非があることなどあり得ない、特別な存在に感じている

「非があるようなことなどあり得ない」「周囲は自分を大切に扱わなければならない」このように言葉にすると、「こんなこと思っていない!」と主張したくなるかもしれません。しかし、自分の存在を確実に信じたいために、無意識のうちにこれらの極端な考えをするケースがあります。

このような場合、パーソナリティ障害の可能性があります。必ずしも該当するとは限りませんが、少しでも心当たりのある方は医療機関の診察を受けましょう。

関連記事:『パーソナリティ障害』とはどんな症状?種類や特徴、治療方法は?

さて、公私ともに良好な対人関係を築くためにも、自分に非があれば受け入れなければなりません。他人のせいにしないために、どのように改善すればよいのでしょうか。

参考:発達障害の特性(代表例)|厚生労働省

「他人のせいにしない」改善のヒント

「他人のせいにしない」改善のヒント

周囲の雰囲気に違和感があったら、事態を確認する

もしあなたに非があるのに気づいていない、という状況であればこれまでとは雰囲気が違います。状況は把握できないけれど「雰囲気が変だな・・」と感じたら、信頼できる方に確認しましょう。

ただし、実際に雰囲気が違う当事者に確認することは危険です。私生活では家族や友人に確認しやすいですが、職場では難しいのではないでしょうか。上司に確認できれば、問題ありません。しかし、誰に確認したらよいか分からない場合は、就労移行支援事業所や地域の就労支援センターなど、支援機関に相談してみましょう。

非を認めることで、あなたに傷はつかない

自分の非を認めない方に多いのは、責任を受け入れた後の自分を想像しすぎてしまうことです。「自分に傷がついてしまうのではないか」「自分が汚れてしまうのではないか」という恐怖感があるかもしれません。

しかし、実際には非を認めないことの方が傷はついていますし、汚れてもいます。あなただけではなく、他人にも悪影響を与えているということを覚えておいてください。

もし、うまく謝罪を表現できなくて悩んでいるのであれば、こちらの記事「【発達障害】「ありがとう」「ごめんなさい」が言えない時の対処法」を併せてチェックしてみてください。

感情を持ち込まず、物事自体で判断する

あなたの心の中でどう思うのかは自由です。それはどんな方でも同じ条件です。しかし、私生活や仕事の責任などにその感情を持ち込んではいけません。事態を冷静に判断するにはコツがあります。

それは「誰が悪いのか」という『人』で判断するのではなく、「何が悪いのか」という『物事』で判断するようにすることです。こうすると、自分の非を受け入れやすくなります。

特別な存在でなくても、存在は保証されている

「特別な存在くらいに価値を高めないと、認められない」そんな不安はありませんか?確かに、他の人と同じ「普通のひと」になったら埋もれてしまうのではと不安になります。

しかし、あなたの存在はすでに保証されています。「特別な存在」から抜けるのは勇気のいることかもしれません。

場合によっては治療を要することもあるかもしれません。しかし、「特別だと意識しなくても、認められている」ということを覚えておいてください。

関連記事:大人の発達障害を持つ方が、職場で劣等感を持ったときの対処法

参考:「ありがとう」を伝えていますか?感謝を伝えることで得られるモノ | TRILL【トリル】

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まとめ

いかがでしたでしょうか。

自分の責任を他者に押し付けることは対人関係に悪影響を及ぼします。職場では場合によって就業規則にかかわり解雇されてしまうおそれもあります。

非を認めないと、どんどん責任が膨れ上がります。反対に早いうちに受け入れることができれば、笑って済むような小さいことで終わるときもあります。

長く生活していくうえで、どんな場面でも対人関係は大切です。少しずつでもいいです。改善に意識を向けてみてください。もし迷った場合はSalad編集部までご相談ください。

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