感覚過敏は不調やストレスになるだけ・・?
感覚過敏とは
感覚過敏とは、五感(視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚)のうちいずれかが過敏であることを指します。発達障害や精神障害を持っている方に多く見られる症状です。
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この感覚過敏の影響で不調になってしまう方も多いのではないでしょうか。また、当事者以外には理解されにくい特徴であるため、ストレスをためやすい問題があります。
そのような感覚過敏で辛いことをおさらいしつつ、「そんな感覚過敏でも活かす手段があるよ!」というポイントを紹介します。
感覚過敏で辛いこと
視覚
朝の日の光が苦手で日中ずっとカーテンやブラインドが必須という方もいるのではないでしょうか。また、直射日光やパソコンやスマートフォンの画面のブルーライトの光がつらいという方もいるのではないでしょうか。
聴覚
車や電車が走る音、工事現場の音などのいわゆる騒音が苦手なこともあります。しかし、ひそひそ話や低音などの「特定の音の質」に対して苦手であることが多いため、周囲の理解を得ることが難しくなっています。
関連記事:【大人の発達障害・感覚過敏】テレビの音が気になる理由と対処法とは
嗅覚
臭いにおいというよりも、「特定の香りの香水がダメ」「芳香剤の石鹸臭さが苦手だから、部屋はすべて無香料の消臭剤を使っている」という方もいるのではないでしょうか。
一般的には「いい匂い」とされているものに関してストレスや不調の原因になることがあるので、周囲からの理解が得にくいです。
味覚
特定の味に関して不快に感じることはもちろん。酸味や甘味など、特定の味覚に対して強く感じるというケースもあります。
甘口なのにカレーが辛くて食べられない、など食事に関して制限が増える可能性もあり、不便さを感じやすいです。
触覚
特定の材質の物を身に着けることができない、裸足で床に触れられない、満員電車の中で人に触れられたくない・・など身近な生活の中で支障を感じやすいです。
その他シャツなどの襟元の「タグ」が気になる、体がかゆくて気になるなど、イライラしやすい要素が多くて辛い方も多いのではないでしょうか。
感覚過敏の中で、代表的なものを紹介しました。こう見てみると「ストレスの元でしかない」と思うかもしれません。事実、感覚過敏など体調不良が原因ですぐに職場を辞めてしまう方もいます。
才能に変わる!感覚過敏をメリットに変える活かし方
しかし、感覚過敏も環境次第ではメリットに変わる可能性があります。活かし方を知ることで、誰もがうらやむ「才能」に変えることもできるのです。
ここでは、その一例をご紹介します。自分の過敏な特性について見直す機会になりましたら幸いです。
視覚
○デザインなどの業務において、見る人の目に留まるもの、心地よくなれるものなどの細かい部分まで目が届く。(色のバランス、明暗など)
○インテリアデザインなどにおいて、照明のバランスや配置、日照関係のデザインの調整ができる。
聴覚
○電化製品の「異音」に気づきやすい。故障対応が早くなる。
○音楽家はもちろん、音に携わる仕事において、よりよい音を追求できる。
○近所や電車の中など、騒音に関わる周囲への気配りができる。
嗅覚
○異臭にいち早く気づき、素早く対処できる。
○匂いに関するケア、香りやアロマテラピーなど、「嗅覚」でもってリラックスするために必要なものを多く知っている。
味覚
○料理人・料理研究など、食事に関して細かい部分までこだわることができる。
触覚
○ファッションデザインにおいて、着心地などにこだわることができる。視覚過敏も併せて持っていれば見た目と着心地の両方で才能を持っていることになる。
○床や手すりなど、肌触りに不快を感じない設備を考えられる。
○他者に振れ過ぎず、距離感を保つマナーに気を遣える。
障害者雇用でも、感覚過敏の活かし方を知っていると有利
このように、感覚過敏は生活や仕事のあらゆる場面で活かす方法があります。まだまだたくさんの場面で活かすことができますので、自分の特性を見直してましょう。
また、障害者雇用で企業に応募するときやのちの業務内においても、過敏な感覚を把握していることは有利になります。
企業に熱意が伝わるのはもちろん、不調の時の対処に迅速に行いやすいからです。業務の中に関係しているものがあれば、「こんな仕事をやってみないか?」と紹介されるかもしれません。
そのためには自己理解を深め、活かし方を知る必要があります。下記の関連記事は筆者の持つ感覚過敏(視覚・聴覚・触覚)に関する自己分析です。自分の特性理解の参考にしていただけましら幸いです。
関連記事:【感覚過敏・体験談】過敏な感覚の生きづらさ、対処法と活用法を紹介
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まとめ
いかがでしたでしょうか。
感覚過敏は、「ストレスになる」「不調の原因」というイメージが強くなっています。しかし、活かし方を身に着ければ「人が気づかない領域にまで気づくことができる」才能に変わります。
決して具合が悪くなる要因だけではない、ということを覚えておいてください。
【筆者紹介】
Salad編集部員。30代男性。広汎性発達障害、ASD(自閉症スペクトラム)の診断を受けている。HSPの特徴にも多く該当していることも重なって、敏感に感じやすいことで苦労していることが多い。しかし昨年、視覚過敏を活かして色彩に関わる資格を取得した。