ソーシャルインクルージョンとは?ダイバーシティとの違いや関係は?

ソーシャルインクルージョンとはなに?

インクルージョンとは

「インクルージョン(inclusion)」とは、英語で「包括・包含」という意味になります。全体をまとめ、包み込む・取り入れていくことです。

これを現代社会に置き換えて考えてみましょう。社会のさまざまな考えを持つ方を受け入れ、取り入れることで成長していくスタイルになります。

ソーシャルインクルージョンとは

ソーシャルインクルージョン(Social Inclusion)はどのような人でも排除することなく、健康かつ文化的な生活ができるよう援護していく考え方です。

主にヨーロッパで、社会福祉の再編に当たり社会的排除に対処するために生まれたとされています。(※社会的排除…失業および経済状態、犯罪率、障害の有無、健康状態の悪さや家庭状況などで問題とされるものを排除するという動き)

日本でも2000年12月に厚生省(当時)で編集された「社会的な援護を要する人々に対する社会福祉のあり方に関する検討会報告書」で、「社会的に弱い立場にある人々を社会医の一員として包み合う」とされています。

近年、日本では格差社会が問題視されています。ソーシャルインクルージョンは、この格差によって排除されている方たちを救うシステムになるのかもしれません。

ソーシャルインクルージョンは、ニューロダイバーシティとも深く関係する

ニューロダイバーシティとは

ダイバーシティとは、耐用性を指す言葉です。その中に「ニューロダイバーシティ」という考え方があります。

この「ニューロダイバーシティ」とは、神経学的の「ニューロロジカル」にダイバーシティを加えた言葉です。またの名を「神経の多様化」「脳の多様化」とも言われ、発達障害などの「神経学的な違い」を受け入れるものとして注目されています。

障害を「疾患」として治そう、正そうとするのではなく、本来持っているものをどう活かしていくかという考え方です。

関連記事:脳神経にも多様化の時代が進む!?『ニューロダイバーシティ』とは?

2つの考えには違いに加え、深い関わりがある

このような考え方から、ソーシャルインクルージョンとニューロダイバーシティには深い関わりがあります。もちろん、それぞれの考え方に違いもあるのです。

これまでは、支援はあっても本来の個性が受け入れられるケースは少ない

この2つの考えが合わさった時に考えられる状況を、職場に置き換えて説明しましょう。

従来の障害者雇用を雇っている職場では発達障害など障害は、修正して適応させるものとして労力を費やしていました。苦手な部分への合理的配慮などや障害を持つ方への差別の禁止などもこれにあたります。この考え方は、確かに障害を持つ方が働くうえで大切なサポートです。

しかし、それだけでは「他の方と同じにする」のであって、そもそもの違いを活かすまでに至るケースは少ないでしょう。

2つの考え方が浸透することで、障害を持つ方の働き方が変わる

しかし、これがソーシャルインクルージョンとニューロダイバーシティが組み合わさった社会が浸透した場合はどうでしょう。

職場に2つの考えが浸透した場合、このような変化があるのではないでしょうか。

ニューロダイバーシティで、障害をただ問題視するのではななく、「『人それぞれ』の中の一つ」として捉える。→個々の違いを認め合う
ソーシャルインクルージョンで、障害に限らず、「ひとりひとり」として受け入れていく。さまざまな考え方があるからこそ生きる社会になるようにしていく。→個々の人間を受け入れていく
こうすることで、差別や排除をなくし、反対に活かしていこうという考え方なのです。これが2つの考え方の違う点です。

そしてこのような意味からも、ソーシャルインクルージョンとニューロダイバーシティとは深いつながりがあるのではないでしょうか。

関連記事:ニューロダイバーシティで、発達障害を個性として捉える時代が来る?

障害を特性として活きる時代が来るかも?

双方補いあうことで、個性を受け入れてプラスにしていく社会になる

ニューロダイバーシティは、発達障害が「間違い」であるという考え方を「人それぞれの違い」にしていこうという考え方です。

またソーシャルインクルージョンは障害の有無のみならず、ひとりひとりの個性を受け入れる考え方です。

ソーシャルインクルージョンだけでは、個々の考えを受け入れるのみで、障害特性からなる『違い』にまでは着手しないことがあるかもしれません。反対にニューロダイバーシティだけでは、『発達障害』などの「ジャンルの違い」に焦点を当てるのみで、あなたの個性にまで考えが届かないかもしれません。

ですから違いを受け入れ、その違いをひとつひとつ受け入れていこうという2つの考えが合わさることで、本当の意味で障害を個性として活かす時代が来るのかもしれないのです。

2つの考えを含む環境への近道に、「カスタマイズ就業」もある

ここまで、「ソーシャルインクルージョン」「ニューロダイバーシティ」2つの考え方の違いや特徴についてお伝えしてきました。しかし今の段階では考えが壮大過ぎて、自分には関係ないかなと感じるかもしれません。

しかしあなたにも、身近にこの2つの考えを感じられるチャンスがあります。それが「カスタマイズ就業」です。

従来の障害者雇用は、「苦手な部分をカバーし、いかに穴を埋めていくか」という作業に追われることが多かったのではないでしょうか。

これに対し「カスタマイズ就業」は、「苦手なことへのカバーに終始するのではなく、本来持っている障害特性を活かす働き方をしていく」という考え方です。それぞれ「違う」からこそ、組織が成長できる可能性を期待しています。

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関連記事:【発達障害を持つ方の就職】あなたもできる「カスタマイズ就業」とは

まとめ

いかがでしたでしょうか。

ここでお伝えしておきたいのは、もう一つあります。もしこの2つが浸透した場合、あなたの障害や性格を個性として認められることが多くなるかもしれません。しかし、それは反対に「あなた自身が『間違い』と感じているものも、『違い』として受け入れることが増える」ということではないでしょうか。

違いを受け入れるということは、とても難しいことです。それぞれの人が育った環境や性格の中で、様々なケースがあります。

新しい時代に備えて、普段自分が他者に対してどんな見方をしているか。今一度振り返ってみるのもよいかもしれません。

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