そもそも、マインドフルネスとは?
マインドフルネスとは
マインドフルネスとは、精神を研ぎ澄まし
・雑念を持たない
・リラックスして今だけに集中する
このような心理状態です。無理がなくストレスもないため、最も自分の力を発揮できる状態になります。
マインドフルネスはこの状態そのものや、それを目指す過程においても呼ばれている心理状態なのです。
発達障害は、ストレスフルになりやすい
発達障害は、マインドフルネス状態とは反対の「ストレスフル」にさらされるリスクが高いです。その理由として以下の項目が挙げられます。
不安要素が多い
仕事などのコミュニケーションのずれや考え方のすれ違いなど、比較的業務においての不安要素が多いのではないでしょうか。
また、特性的に不安を感じやすいというケースを考えられるでしょう。
不安なことへの思いが強い
ひとつひとつの不安に対する思いが強いケースもあるのです。これには以下の要因があります。
・得手不得手のムラが強いため、困難への不安が強くなりやすい(乗り越えるために悩みやすい)
・白黒思考が強く、完全に不安でなくなるまで強く意識しやすい
・関心こと(意識の強いこと)に固執しやすい
・どうにもならない過去から意識が離れない
これらの事情から、不安に対する思いが強くなりがちです。
自然体でいられる環境にない
先程触れたように発達障害を持つ方は、もともとスキルのムラの激しいことが多いです。
現在の職場環境は、残念ながらこの「ムラ」が活かせないケースが多いのではないでしょうか。障害者雇用などにおいても、配慮面や統一を図るために「苦手克服」が優先になりやすいのです。
苦手なことへの意識が強ければ、不満や不安などストレスをためやすいでしょう。
関連記事:【発達障害】苦手克服を求める職場とは?頑張りすぎると適応障害に
苦しみを理解してもらえない
職場など周囲の配慮はあるものの、「(辛いのは)そういうことじゃないんだけど…」と感じることはありませんか?どんなに配慮があっても、それが発達障害の困難解消に結び付かないケースがあります。これにより、配慮をする側とのすれ違いから不安や不満を抱くケースも考えられるでしょう。
このような心理がストレスを生み、今の物事に集中力しづらい要因になりやすいのです。
マインドフルネスは、このような心理状態を意識的に改善していこうという方法になります。具体的には、どんな効果があるのでしょうか。
マインドフルネスの効果は?
集中力が高まる
マインドフルネスを意識することで、集中を妨げる不安などの雑念がなくなっていきます。
これを継続することで、今この瞬間に深く集中できるようになっていくのです。
ADHD(注意欠如・多動性障害) など、集中力のコントロールに苦労している場合に取り入れてみても良いかもしれません。
関連記事:【ADHD】集中力アップにはコツがあった!?薬の服用も効果あり!
偏った思考に支配されにくくなる
マインドフルネスによって考えていることに凝り固まることなく、現在必要なことのみに意識が向きやすくなります。
そのため、偏った思考に支配されにくくなることが期待されます。したがって
・柔軟にものを考えやすくなる
・精神的・肉体的な緊張が緩和される
これらの効果が現れてくるでしょう。自分のこだわりに支配されるリスクが高い ASD(自閉症スペクトラム)を持つ場合にも効果的です。
関連記事:【アスペルガー、ASD】こだわりが強い特徴のメリット、デメリット
事態を冷静に判断しやすくなる
マインドフルネスにより、思考が整理されます。そのため、
・周囲の状況を見やすくなる
・判断や行動の際、適切な方法に辿り着きやすくなる
・問題解決の対策案など、アイディアが浮かびやすくなる
これらの効果が期待されます。
睡眠の質が上がる
強い不安や緊張の影響で、眠りが浅くなってしまうケースがあるでしょう。
マインドフルネスで呼吸を整えることで、体の緊張も緩和され、眠りやすくなります。
マインドフルネス状態になる方法は?
精神を集中しマインドフルネス状態になる方法として「マインドフルネス瞑想」があります。
マインドフルネス瞑想とは?
瞑想といっても、宗教的なものとは別のものです。ここでは誰にも気軽にできるものとして考えられています。
具体的には精神を集中し、
・自分が他人からどう見られているか
・自分がどんな評価をされているか
・不安に感じていることや恐れている物事
などの「雑念」を取り除いていく作業です。上記のような感情を超えた、静かな領域をイメージしていきます。
マインドフルネス瞑想の流れ
1:姿勢を正す
まずは姿勢を正していきましょう。立っていても座っていても構いません。
骨盤を起こして安定させ、体の中心を探していくのがポイントです。肩と顔の力を抜き、目は半開きか閉じる形を保ちましょう。
呼吸を意識してみる
普段呼吸は自然としているもので、特に意識はしていないかもしれません。
瞑想では、この呼吸に意識を向けていきます。吸って、吐く。このリズムに集中していく感覚です。
何か考えが邪魔してきたら「雑念」と心のなかで唱える
はじめはなかなか集中できず、普段の悩みや不安など「雑念」が入って来るかもしれません。
そのようなときは「雑念」と心の中で唱えていきましょう。こうすることで、「今の考えは雑念なんだ」と認識して手放しやすくなります。
時間は5分くらいからのスタートが望ましい
はじめは慣れるまで5分くらいを目処に始めていきましょう。耐えられない場合は、10秒間マインドフルネス瞑想の時間を設けるだけでも気持ちのリセットにつながるでしょう。
慣れてきたら、少しずつ瞑想の時間を長くしていきましょう。
このような流れでマインドフルネス瞑想を進めていきます。
他にもマインドフルネスに近付ける方法がある
様々なマインドフルネスを高める方法がある
瞑想の他にも、様々な方法があります。
【ジャーナリング】
頭の中に浮かんだことを一定時間ひたすら書き出していく
【ムーブド・メディスン】
音楽やリズムに乗って自分の体の状態に意識を向けながら踊っていく
これら以外にも、「時間を忘れて集中できるもの」であれば、マインドフルネスを高められる可能性があります。
好きな趣味や没頭できることがある場合は、マインドフルネスを意識して取り組んでみても良いかもしれません。
マインドフルネス状態に近付く方法に、カスタマイズ就業もある
マインドフルネスは、雑念などを取り除き、より自然体に近い形で力を発揮しやすくする方法です。
発達障害を持つ方の場合、自然体のマインドフルネス状態に近付く環境として「カスタマイズ就業」があります。
カスタマイズ就業は、障害を持つ方が本来持っている長所や個性を仕事に活かしていくスタイルです。
自分の得意なことに意識が向きやすくなるため、悩みや不安要素が減ります。これにより高い集中力で臨みやすくなる可能性が出てくるのです。
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まとめ
いかがでしたでしょうか。
はじめは不安や悩みを取り除くことが難しいかも知れません。しかし少しずつでも集中しやすい体勢を作ることもスキルアップにつながります。
仕事がうまくいかずに悩んでいたら、ぜひマインドフルネスを意識してみましょう。