障害者への価値観も多様化へ。メリット、デメリットから心掛けること

価値観の多様化が進んでいる

価値観の多様化が進み、それぞれの個性を活かして活躍する様子

ダイバーシティで、働き方の多様化が進んでいる

ダイバーシティ(多様化)という言葉が浸透し、働き方にも様々なスタイルが生まれるようになってきています。

政府も『働き方改革』に関わる法案を掲げ、現在のニーズに合わせた根本的なワークスタイルの改革を進めているのです。

参考:「働き方改革」の実現に向けて |厚生労働省

ダイバーシティは、価値観にも浸透し始めている

ダイバーシティなどの多様化は、働き方だけではありません。現在は『ニューロダイバーシティ』のように価値観や考え方にも多様化が浸透し始めているのです。

性別や障害、LGBTなどの『差別』を『個々の違い』と捉えることで、優劣をつけない考え方が生まれています。

参考:ニューロ・ダイバーシティとは? 企業で注目される理由 – 『日本の人事部』

関連記事:脳神経にも多様化の時代が進む!?『ニューロダイバーシティ』とは?
関連記事:ニューロダイバーシティで、発達障害を個性として捉える時代が来る?

価値観の多様化について、当事者として考えてみた

価値観の多様化を受けて、考え方を見直す男性
筆者は発達障害HSPの特徴を持っています。価値観の多様化が進めば『少数派』とされやすい筆者にはメリットが増えるかもしれません。

しかし、それだけではないだろうと考えているのです。自分にとってのデメリットや課題についても考えないと、本当の意味で多様化を迎え入れることは難しいと考えています。

価値観の多様化が進んだ際に筆者にとって

・どんなメリットがあるか
・どんなデメリットがあるか

この2つを踏まえ多様化の影響を受ける『当事者』として、障害特性や考え方とどう向き合えばよいか『心の準備』をしてみました。

まず、価値観の多様化が進むことでどんなメリットを受けられるか紹介しましょう。

価値観の多様化によるメリット

価値観の多様化と向き合い、意思が噛み合った社員たち

より、自分の良さを表現しやすくなる

これまでは、『皆と違う』『周りと違う』『誰もやったことがない』このような理由だけで自分を表現できないことがありました。または表現したことで周囲から批判されることも経験してきたのです。

その表現が役に立つかどうか、本質を見てもらう前に『違い=間違い』と評価されてきました。そのような経験から、自分を抑え込む癖がついています。

価値観の多様化が進めば、個人の考えとして受け入れられやすくなるでしょう。よって周囲の価値観を意識しすぎて遠慮してしまう…このようなケースが減り、表現しやすくなると考えています。

様々な考え方を知り刺激を受けられる

自身も表現しやすくなりますが、もちろん周囲も表現しやすくなるのです。筆者と同様周囲の価値観を気にして遠慮していた方も自分らしく表現し始めるかも知れません。

ですからこれまで以上に様々な価値観やアイディアを知る機会が増えるでしょう。そうした刺激が増えることで、成長や挑戦につながることがあると考えています。

働き方の幅が広がり、特性にマッチした仕事に辿り着きやすくなる

働き方そのものの多様化が進んでいますが、障害に対する多様な考え方が浸透することでより特性を活かした働き方に辿り着きやすくなると感じています。

このようなことが、筆者が受けると感じているメリットです。では、反対にデメリットとして考えていることを紹介していきましょう。

価値観の多様化によるデメリット

多様化した価値観に混乱し、お互いの意図が噛み合わない様子

ルールや常識に当てはめた考え方がしにくくなる

これまで『普通はこうだろう』という考え方から出ていたルールや常識が通りにくくなると感じています。

違う意見でも『間違い』と捉えるのではなく、一度は受け入れなければならない機会が増えてくるのです。

相手に『間違い』と伝えるときも『普通は…』ではなく、なぜ違うのか理由や本質について説明することを求められるでしょう。

このような事態から、コミュニケーションなどの際に労力を要するのでは、と感じています。

自分にとって都合の悪い意見も受け入れる機会が増える

個性が認められることで、自分とは正反対の考えや価値観に直面する機会が増えるでしょう。

このような機会にあってもしっかりと受け止められるかどうか、心配事の一つです。

明確な答えが出にくくなることを受け止める

筆者の持つ発達障害、ASD(自閉症スペクトラム) は、曖昧な表現や明確な答えのないものが苦手なケースがあります。

筆者も同様、答えがはっきりしないことに直面したときにストレスを溜めやすいです。

答えは人それぞれ』などはまさに曖昧な表現の代表格になります。多様化が進めば、これまで以上に明確な答えを得にくくなる、『答えは一つ』というこだわり自体を見直す必要があると考えています。

参考: こだわり、不安がつよい:困りごとのトリセツ(取扱説明書)|発達障害プロジェクト

関連記事:アスペルガー(ASD)は暗黙の了解が苦手…曖昧な表現への対策4つ

このようなデメリットも意識し、価値観の多様化に対応するために心掛けていることには、以下のようなことがあります。

価値観の多様化に向けて心掛けること

価値観の多様化について、向き合い方を考える障害を持つ男性

自己肯定感を高め、他者依存の考えにならないように注意する

これまでは、自身(アイデンティティー)を持っていなくても『統一見解』でもって解決することもありました。

しかし、これからは『正解』が増えます。これまでの統一見解であったものも、個人個人に正解がある形に変わることもあるかもしれません。

そのため、自己肯定感を高め『これでよいんだ』という意識を高める工夫をしています。そうしてさまざまな『正解』に振り回されないようにするためです。

弁証法を活用する

弁証法とは複数の対立意見、異なる意見を取り入れて、さらに良い『第三の意見』を考えていく思考法です。

これからは異なる価値観を同時に受ける機会が増えるでしょう。ですから弁証法で自分なりに価値観を整理するスキルを高めることを意識しています。

弁証法について詳しく知りたいときは、こちらの記事『弁証法をわかりやすく紹介。アスペルガーの決断できない悩み改善に!』を参考にしてみてください。

参考: 弁証法の意味とは?例で簡単にわかりやすく解説

情報の分別を心掛ける

価値観の多様化が進めば、これまで以上に情報量、種類が増えると考えています。筆者はHSPの特徴が強く、情報過多から体調を崩してしまうリスクを持っています。

そのため特定の意見に偏る、沢山の情報に混乱して自分を見失うことも心配事の一つです。このようなことがないように自分に必要な情報を見極め、分別していくスキルを高めるように考えています。

参考:HSP(ハイリー・センシティブ・パーソン)とは?その特徴や症状|心療内科・精神科|うつ病治療の新宿ストレスクリニック

関連記事:HSPは情報過多でパンクしやすい…パニック障害のリスクにも注意!

まとめ

価値観の多様化により、豊かな生活を送る人たち
いかがでしたでしょうか。

価値観が多様になるということを知り、筆者は「いいことばかりではない」ことを意識しました。もちろん、価値観が多様になれば筆者にとってもメリットの方が多いです。しかし、「他者に受け入れてもらう機会」より、「他者を受け入れる機会」への意識を強く感じています。

これまで以上により「人それぞれ」を受け入れられるよう、今回のような心がけを始めました。

この記事でもって、自身も当事者として多様化を考えるきっかけになりましたら幸いです。

【筆者紹介】
Salad編集部員。30代男性。広汎性発達障害、ASD(自閉症スペクトラム)の診断を受けている。HSP傾向も強い。以前から両極端の意見に挟まれ、双方を説得する機会に多く直面していた。

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