【ASD、アスペルガー】人見知りでもストレスなく周囲と関わる方法

特性が人見知りにつながることもある

特性が人見知りにつながることもある

人と接するのが苦手…

ASD(自閉症スペクトラム)は発達障害の一種です。かつては「アスペルガー」とも呼ばれていた障害ですが、現在ではこのASDに統合されています。

ASDを持つ方はコミュニケーションが苦手なことが多く、人と接すること避ける「人見知り」になりやすい傾向があります。これはもともと持っている特性はもちろん、ASDを持つ方が対人緊張などを併せて持っていることが多いのも原因の一つです。

そもそも、人見知りの性格の人は、どんなものが怖くて人を避けるのでしょうか。

参考:ASD(自閉スペクトラム症、アスペルガー症候群)について| e-ヘルスネット(厚生労働省)

【ASD、アスペルガー】人見知りの人が怖がること

【ASD、アスペルガー】人見知りの人が怖がること

相手や周囲の視線が怖い

職場などで他人に囲まれていると、周囲の方が気になってしまいます。「自分を悪く見ているのかも知れない」などの不安や緊張から、人の目を避けがちです。

思い込みが強く悲観的な傾向があるため、実際に周囲は何も意識していないにも関わらず、悪く考えてしまいます。また、一度考えてしまうと芋づる式のように過去の体験を紐づけしてしまい、相手を悪く考えてしまう事態にもなりかねません。

関連記事:【アスペルガー】疑い深い自分が嫌になる…人や自分を信じるヒントとは

相手の反応や話が通じないことが怖い

相手の反応や会話が通じないことを怖れます。一生懸命に話しているのに相手に首を傾げられたり、「?」な表情をされたり…このような経験はありませんか?

コミュニケーションに対する苦手意識が強いため、コンプレックスになっていることが多いです。ですからその苦手なことを指摘されたようで、深く傷つきやすいことがあります。

そのため、自分にとって良い反応をしてくれる人のみと接するなど、関わる人を選ぶことがあります。

これにより周囲から「えこひいきだ」「差別だ」と思われてしまう可能性があり、さらに関わりづらい状況を呼んでしまうのです。

何を話したらよいか分からない

ASDを持つ方は、几帳面なことが多く、雑談などの目的のない会話が苦手です。

会議など、話しかける時点で「ゴール(議題)」が決まっているような話をするのは抵抗がなくても、目的が見えない会話の話し方が分からない場合があります。このような状況になることを避けるために、関わりそのものを避けるのです。

参考:大人の自閉症スペクトラムを疑ったら…人づき合いの対処法 | ESSEonline(エッセ オンライン)

人を避けると、周囲の誤解を生みやすい

人を避けると、周囲の誤解を生みやすい

人を避けている場合、周囲はあなたのイメージ(人物像)を何で埋めるかというと、「想像」です。そもそも見た目や想像で作られた人物像ほど、曖昧なものはありません。もともと感情表現が苦手なこともあり、見た目や雰囲気も誤解されやすいです。

ですから人を避けるほど、怖い存在になってしまいます。周囲もまた、あなたに近づきにくくなります。

職場では良好な人間関係が大切です。職場でストレスなく人と接する工夫には、どのようなものがあるのでしょうか。

参考:発達障害の女性「コミュニケーション不全」で雇い止め 職場に「相談員」不在 – 毎日新聞

職場でストレスなく人と関わる方法

職場でストレスなく人と関わる方法

できる限り、人が少ない状況から会話を始めてみる

沢山の人がいると、それだけ恐怖感や気になるポイントが増えます。リラックスして話すために、まずは少ない人数から話すようにしていきましょう。

一番スムーズなのは、直属の上司か普段仕事において身近にいる方です。仕事を教えてもらいながら少しずつ話していくなどして、会話に慣れるという方法があります。

対話のやり取りの基本を心掛ける

対話のやり取りや基本を見直してみましょう。もし話し方が気になるのであれば、身近にいる人と話すときに指摘してもらうようにお願いしてみましょう。「今の表現はちょっと分かりづらい…」「今の言い方は悪く捉えられやすいかも」などを聞くことで、どんな話し方が良いのかの確認ができます。

話し方の参考として、こちらの記事「【アスペルガー】とんちんかん発言・会話が噛み合わない時の対策3つ」も併せてチェックしてみましょう。

挨拶など、負担にならないやりとりから始める

何を話したらよいか分からない場合は、挨拶をするだけでも効果的です。少なくとも「拒否しているつもりはない」意思を示すことで、悪く思われるリスクが低くなります。

話題が思い付かない人とは、連絡事項のみに留める

人間関係が必要といえど、苦手な人とまで積極的に関わる必要はありません。無理にみんなと関わることに頑張り過ぎると、心身のバランスを崩してしまいます。反対に関わり過ぎて誤解されてしまうこともあるでしょう。

ですから対処として、苦手な人とは挨拶や必要な連絡事項のみにとどめる方法があります。これも良好な人間関係を保つ方法の一つです。

参考:職場での困りごと全般:困りごとのトリセツ(取扱説明書)|発達障害プロジェクト|NHK

職場でのコミュニケーションで迷ったら、上司に相談してみよう

職場でのコミュニケーションで迷ったら、上司に相談してみよう

仕事をしていると、様々な課題に当たります。その悩みを「言い方が分からない」「相談すると馬鹿にされるかもしれない」など、一人で全て抱え込もうとしていませんか?

相談し、人に頼ることもスキルの一つです。人はお互いに頼りながら生きていますから、恥ずかしいことではありません。ですから悩みは早めに上司などに相談し、対処していきましょう。

もし、「相談をお願いするタイミングが分からない…」という場合は、こちらの記事「【ASD・アスペルガー】悩み事を相談できない…きっかけの作り方4つ」を参考にしてみましょう。

参考:悩みを言葉にできないときは | 東京発達・家族相談センター

人見知りが強すぎて辛い場合、テレワークがおすすめ

人見知りが強すぎて辛い場合、テレワークがおすすめ

これまでは、「人とうまく関わる方法」をお伝えしてきました。しかし中には対人恐怖や対人緊張が激しく、どうしても人とうまく関われないという方もいるのではないでしょうか。

このような方には、「テレワーク」がおすすめです。テレワークは情報通信技術を用いて、離れたところでやり取りをして進めていく働き方です。主体性とコツコツ取り組める真面目さを活かせるチャンスでもあります。

「テレワークについてもっと知りたい!」「自分らしく働きたい!」というときはSalad編集部にご相談ください。

参考:テレワークとは|日本テレワーク協会

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まとめ

いかがでしたでしょうか。

人を避ける方の多くは、過去に何らかの辛い体験が伴っていることがあるのではないでしょうか。そのような過去の辛い体験を思い出したくないために人を避けてしまう傾向があります。

しかし職場で人を避けすぎてしまうと、業務に支障をきたす可能性があります。「人脈」のように沢山のつながりを作る必要はないかもしれません。しかし業務でかかわる身の回りの方たちとは関わっていく必要があります。

少しずつ踏み出して、「人」に慣れていきましょう。

【筆者紹介】
Salad編集部員。30代男性。30歳の時にうつ病を発症。のちの診察で広汎性発達障害、ASD(自閉症スペクトラム)の診断を受けている。繊細さ・敏感さを特徴とするHSPの特徴もある。学生時代のあらゆるいじめの影響で、現在に至るまで人とのかかわりにトラウマを抱えていた。アートの趣味を持ち、関わる人と接することで少しずつ人見知りを解消させていった。現在はテレワークでもって、人の目を気にするストレスのない環境で働くことができている。

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