大人のASD男性、ADHDグレーゾーンかも?と特性を学んだ体験談

診断されていないADHDかも?

診断のASDの特徴だけでは解消しない問題があった

筆者は30歳の時にうつ病を発症し、休職中に「ASD(自閉症スペクトラム)」の診断を受けました。「ASD」といってもしっくりこなかったため、意味を医師に尋ねたら「アスペルガーに近いもの」と聞いて納得した記憶があります。

ASDの診断を受けた際、検査をした病院専従のカウンセラーから「ASDの特徴」が整理されたプリント用紙をいただきました。のちのリハビリや再就職先でもこの資料をもとに上司に相談したり、自分で対処を考えたりしていました。

しかし、仕事や生活をしていく中で
○ASDの特徴だけでは分からない問題
○ASDの特徴には該当しない問題

が出てきたのです。

そのため、仕事の困難を解消するために、様々な障害の資料を探し調べることにしたのです。

ADHDの特徴にも該当しているものがあった

調べていく中で、HSPとADHD(注意欠如・多動性障害)に該当する部分が見つかりました(※HSPについては、こちらの記事をご覧ください)

今回は、筆者自身のこれまでの経験や性格・言動を振り返ったうえで、「ADHDの特徴に当てはまるかも…」「もしかしたら、ADHDの『グレーゾーン』なのかも…?」と感じた特徴についてご紹介していきます。

ASD、ADHDの特徴の違いについてはこちらを参考としてください。

ADHDの『グレーゾーンかも』と感じた、該当する特徴

子供時代、とにかく行動が雑だった

子供時代はとにかく行動が雑だった記憶からも「グレーゾーンかな?」と感じた一因です。例えば、

○小学校の絵画の授業の時、描いている間に次に描きたいことが浮かぶため、1つ1つの作品が雑になる。作業をしているときには頭では別の絵のイメージが浮かんでいる感覚。先生からは「絵が雑だ」とよく言われていた。
○落ち着きがなく、「待てない!」が口癖だった。当時から、待つことが無駄なことのように感じていた。
○せっかちで、よく忘れ物やなくしものが多かった。ひどいときは、授業に必要な表を2回紛失し、3回目の再発行をしてもらった。その3回目も紛失してしまい、先生から「もう再発行しません」と怒られたことがある。のちに同じ教室から3枚とも出てきている(持ち忘れていた)。

というような、落ち着きのなさ物忘れが目立っていた経験を思い出しました。

新しいものに興味が向くと、それ以外のことに目が向かなくなり、紛失や忘れ物につながっていたのです。

始めの職場でも、所有物の整理ができず、仕事に必要なものを路上に紛失してしまって、職場の先輩に迷惑をかけたことがありました。さらに仕事中、1週間で3回、財布を無くしたこともあります。見つかっているからこそ事なきを得ていますが、3回目の時には周囲もうんざりしていました。

片付けや整理整頓も下手で、改善に20年以上かかっている

小学校時代は特に、片付けや整理整頓も苦手でした。クラスの中で筆者だけ、ロッカーや机の中がもので溢れていました。不要な物を持ち帰るということをせず、全てランドセルの中か学校に置いたままにしていましたから、整理もできません。

身の回りが汚いことで学校の先生からはもちろん、親からも「きれいにしなさい」と怒られていました。

定期的な整頓、作業手順を決めるなど工夫を重ね、本当に改善されたのはそれから20年近く経った時です。

今でも『待つ』ということが苦痛な時がある

今は見た目でちょろちょろしてしまうような「落ち着きのなさ」はありません。しかし物事を行った際、「相手待ち」の状態でいることにストレスを感じやすいです。

例として、
○就労移行支援の利用申請の際、なかなか審査の結果が出ずに待っている時期があった。その時に「自分に今できることはないか」と何度も区役所に聞きに行ったことがある。
○絵画のコンクールの結果を待つのが辛く、「待つくらいならもうやめにしたい」と思うほど、何もしないのが辛いことがあった(実際には、中止していません)

ということがありました。

とにかく、常に何か取り組んでいないと気が済まないのです。人より沢山やらないと先に進めない…と常に考えているため、知人に「生き急いでいるように見える」と言われます。

ダメなところを指摘されたり、大きな挫折を感じたときは、対処するべきことがあります。ですからそれを行えばよいので、動けるためにストレスはありません。しかし、「相手待ち」の時は待つしかありません。その間、成長できない・努力できないことに苦しむ、という経験がありました。

関連記事:【大人のADHD】とにかく待てない、我慢できない…!原因と改善法

過去の経験も踏まえて、改めて自分の特性を見直してみた

他の障害の特徴を知ることで見えてくるものがある

このような経験をきっかけに、ADHDの特性もあるのかな?グレーゾーンなのかな?と考えたことがありました。実際にはADHDの診断はされていませんが、他の特性を調べたことによって、より今抱えている問題を解消しやすくなったことが増えました。

何より、筆者自身が柔軟に考えられるようになったのが収穫でした。

実際に、診断された障害特徴にぴったりと当てはまる人は少ない

後にさまざまな関連書籍を見てみると、「実際に障害の『典型的な』特徴にぴったり当てはまるケースは少ない」と考えられている旨を知りました。

研究では、どんな方も様々な障害特性が重なったのちに「個性」として成り立っていると考えられています。

以前の職場で以前の筆者と同様、「障害特徴の書かれたプリントをそのまま職場に伝えている」方がいました。しかし、記載されていない困難で問題が起きたとき、周囲は対処に苦しんでいた記憶があります。

筆者自身もその社員から相談を受けていましたが、該当しない特徴が普段の行動からも見えていました。

自分の強みを活かすためには、自己理解は不可欠

自分の強みを活かして働く「カスタマイズ就業」という働き方が出てきています。従来の「障害によって苦手部分をカバーする」ことに重きを置くのではなく、本来の障害特性や個性が持っている強みを活かして社会貢献する、というスタイルです。

個性を活かして働くには、主体的に行動していかなければなりません。そのためには、自分の活かし方を知るために、「自己理解」が不可欠となります。

ですから自分らしい働き方を希望している方は、自分の特徴を整理してみることをおすすめします。

カスタマイズ就業についてもっと知りたい!という場合はSalad編集部までお問い合わせください。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

医師の診断に基づいて対処を考えたり、日ごろの行動に注意したりすることは大切なことです。しかしながら、医師から言われたことをそのまま鵜呑みしてしまうことで、本来の自分の特徴を知ることができなくなるときもあります。

「今、診断を受けている障害特性の説明だけでは問題解決できない」そのような悩みを抱えていたらぜひ、こちらの記事を参考にして、他の障害特性についても調べてみましょう。

そのうえで、もう一度医師の診断された特徴について振り返ってみると、より理解が深まります。

【筆者紹介】
Salad編集部員。30代男性。広汎性発達障害とASD(自閉症スペクトラム)の診断を受けている。過去の体験、困難解消のためにあらゆる障害特性について調べていた。特に幼少期に落ち着きのなさなどが見られたため、困難解消のヒントとして診断を受けていないADHDについても調べた経緯がある。現在はテレワークで、自分の得意分野を活かした働き方が実現できている。

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