仕事をしないといけないのに、やる気が出ない…
物事に関して集中する・持続させることが苦手
ADHD(注意欠如・多動性障害)は発達障害の一種です。先天的な脳機能の障害であり、親の育て方や環境などから発生することはないと考えられています。
特性として、物事に対する集中・注意をコントロールすることが苦手です。そのためすぐに集中が切れてしまうことや、反対に集中しすぎてしまうことに困難を感じるケースがあります。
仕事など必要なことでも、モチベーションを維持できない
そのため仕事など必要なことであるのに、集中を続けられずに困っていることもあるのではないでしょうか。
始めはやる気を起こして頑張ることができても、同じことを継続することが辛くなってくるのです。そうして集中が持続しないことで、モチベーションをキープすることに苦しんでしまいます。
このような状況を見て、周囲から「やる気がない」と判断されてしまうこともあったのではないでしょうか。
では、なぜ仕事のやる気を出せないのでしょうか。原因を詳しくご紹介していきます。
仕事のやる気が出ない理由
日中でも眠気が強いなど、一定した生活リズムを保つのが苦手
日中も眠気が強いなど、安定したコンディションを保つ生活リズムを整えるのが苦手です。
「決まり通り行う」「同じことを続ける」ということ自体が苦手なため、夜更かしなど生活もその場の感情で動くことが多いです。これにより、調子の波が激しくなりやすい傾向があります。
単調な作業で、刺激がない
ADHDは、常に新しい物事や刺激を求めやすいケースがあります。これにより活動的な一面を見せることもありますが、一方で落ち着きがない面も持っているのです。
仕事の多くは、同じ作業を続けていくことになります。これに飽きてしまいやる気が出せなくなると、職場を辞め転職を繰り返す…というケースも出てくるのです。
関連記事:【大人のADHD】とにかく待てない、我慢できない…!原因と改善法
怒られてばかりで、やりがいがない
ADHDを持つ方が困難に感じやすいことは、「忘れ物が多い」「整理ができない」など、周囲の目につきやすいものが多いのが特徴の一つです。
そのため、他の方と同じように頑張っていても「そんなこともできないのか!」と怒られやすいケースがあります。
「自分だけ怒られている」、「自分だけ認めてもらえない」という気持ちになりやすく、やる気をなくしてしまうことが多いです。
何のために働いているか、目的が分からない
一つの意思を継続させることが苦手で、その場その場の判断で行動するケースが多くなります。
これにより「今何のためにこの仕事をしているのか」という本来の目的が見えにくいです。先への期待を持つことが難しく、やる気をどうやって高めればよいのかが分からなくなってしまいます。
ADHDにとって、モチベーション維持は重要課題のひとつ
パフォーマンスのムラを減らすことが大切
ADHDはそのアクティブさや社交性の高さから、持っている能力は高いこともあるでしょう。
しかし、その状態が長く続かないためにパフォーマンスにムラが生じてしまうのです。そのため、モチベーションを維持するためには気持ちの「ムラ」を減らしていくことが必要になるでしょう。
仕事のモチベーション維持のコツ
①生活環境を見直してみる
気持ちを整えるためには、体のコンディションを改善する必要があります。
・平日・休日ともに同じ時間帯に、同じ時間睡眠をとるようにする
・食事などの栄養分の偏りがないか確認し、足りない栄養分をカバーしていく
・医師と相談して、服薬の効果について定期的に話し合う
これらを行い、気持ちを安定させるための「体の準備」を行いましょう。
②定期的に上司と話し合い、成長や課題を確認する
どんな仕事でもマンネリ化し、成長や刺激を感じられなければやる気を出すことは難しいでしょう。やる気がなくなるたびに職場を辞めるのにも限度があります。
ですからまずは職場の上司と相談し、「自分自身がどれだけ成長しているか」「今後行うべき課題は何か」などを確認していきましょう。
上司との報連相(報告・連絡・相談)の際にはこちらを確認してみましょう。
また、相談する方法やタイミングが分からない場合はこちらの記事「【大人のADHD】仕事で辛い悩みを相談できない…原因と打開策4つ」も併せてチェックしてみましょう。
③ミスをする『くせ』や『パターン』を確認する
一度のミスであれば、「まだ業務に慣れていない」「偶然見落としてしまった」などが原因で、怒られることも少ないです。
怒られる原因によくあるのは、『同じミスを繰り返し、それに対する改善の意思が見られない』ことから生じるケースです。
あなた自身も「ミスをしないように」と意識しているかもしれません。それでも改善されない時は、業務をするときの『行動のくせ』や『パターン』を振り返ってみましょう。作業の流れのどこかにミスにつながりやすいことをしていたり、肝心なことが抜けていたりすることがあります。
これらをクリアし達成感を持つことができれば、やる気が戻りモチベーションを保てるかもしれません。
④自分の働き方や適性を見直してみる
最後に、今いる環境を見直してみる方法です。「どんな対処をしても改善されない」「相談したいのに取り入ってもらえない」ような環境であれば、今いる環境とマッチしていない可能性があります。
上の対策3つを行っても全く変わらない時は、自分の働く環境を見直してみることも一つの方法です。一つ注意することとして、自分の問題点や対処法が分からないまま「ただやる気が出ないから」と理由で考えることは控えましょう。
あくまでも、「自分を活かす手段が他にある」ことに気づいたときに検討してみることが大切です。
モチベーション維持できる環境を、カスタマイズ就業でためしてみよう
さて「自分を活かす手段が他にある」と気づいたら、その後はどのようにすればよいのでしょうか。
そのヒントの一つとして、「カスタマイズ就業」があります。
このカスタマイズ就業はモチベーションを下げるような「苦手なことをできるようにする」ことではなく、「本来持っている強みや得意分野を活かす」ことを大切にした働き方です。
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まとめ
いかがでしたでしょうか。
同じ作業をしていて「辛い」と感じるのであれば、作業の仕方や特性によって問題が生じているかもしれません。場合によっては環境を変える方法を検討した方が良いかもしれません。
しかし、同じ作業を続けていて「つまらない」と思うのであれば少なくともそれは「できている」ことなのではないでしょうか。ですからそれを伸ばしていくことで活躍していけるチャンスかもしれないのです。
これまでに覚えてきたこと・苦労したことを今どのように行っているか。もう一度自分の働き方について考えてみましょう。