仕事に対しての不安が強く、気分転換できない
仕事に集中することは大切
仕事において、集中力の高さがパフォーマンスに影響することは分かりやすいのではないでしょうか。ADHD(注意欠如・多動性障害)など障害特性から、集中力を身に付けることに苦労されていることもあるかもしれません。
ただし、適度な気分転換も必要
仕事を行う能力として、集中力の高さはスキルの一つとして考えても良いでしょう。しかし、集中の『質』によっては心身の健康状態に支障が起きやすいこともあります。
仕事が間に合わない、どうしてもしないといけない業務があるなどの理由から無理をして集中していることはありませんか?このようなとき、適度な『気分転換』をしてみましょう。気分転換は「サボる」ことではなく、むしろ長く良い状態を保つために必要な習慣なのです。
では本題の前に、まず気分転換を行わず無理に集中状態を続けているとどのような事態を招きやすくなるのか。さまざまなケースを紹介していきましょう。
【発達障害】気分転換できないことで起こりうるリスク
ワーカホリック
「ワーカホリック」とは、表面上、仕事は問題なくクリアできていても、ネガティブな気持ちを動機に働いている状態です。「頑張らないと上司に怒られる」「生活のために仕方なく頑張る」など、本意とは異なる動機をエネルギーにしている特徴があります。
ワーカホリックは「仕事中毒」とも呼ばれ、健康面や生活面において支障をきたす可能性があります。
燃え付き症候群
『燃え付き症候群』とは、モチベーションを最高潮に保っていた人が、突然意欲をなくしてしまう症状です。原因として、ネガティブな動機から生じているケースが多いです。全力で臨んだのに期待通りの結果が出ない、反対に大きな目標を達成して打ち込めるものがなくなったときに起きやすい特徴があります。
燃え尽き症候群は「燃え尽きた後」の心身への負担やショックが大きいため、このタイミングでうつ病などの精神障害を招くおそれもあるのです。
関連記事:【精神障害】うつ病の原因に?仕事での燃え尽き症候群の乗り越え方は
過集中による疲労蓄積
発達障害を持つ方の場合、特定の物事へ集中し過ぎてしまうことがあります。先ほどADHDを持つ方は集中することに苦労しやすいとお伝えしましたが、関心のあることに対しては同様に過集中になりやすいです。
過集中は、自分の疲労状態に気付きにくいリスクが生じます。また、集中している対象以外の物事への注意が向けにくくなるなどのリスクも生じるのです。
関連記事:【発達障害】過集中には要注意!なりやすいケース、仕事中の対策は?
集中力を持続させるためには、休息や気分転換が必要
人の集中力には限界がある
人の集中力は、いつまでも続くわけではありません。概ね集中力の持続は、90分から2時間程度と考えられています。これは個人のタイプによっても、行う内容によっても変化しますが、想像よりも長く続かないことは確かです。
良いパフォーマンスを保つためにも、適度な休憩が必要になる
したがって、より健康的に集中力を保つには、適度な『休憩』が大切になります。したがって自分の「集中力の限界」を知り、そのタイミングに合わせた気分転換をすることで集中力の持続につながります。
自分の性格や現在行っていることを考えて、よりリフレッシュできる気分転換を考えてみましょう。
さて、今回はこのような事態を防ぐために効果的な気分転換の習慣を一部紹介していきます。
参考:在宅勤務なのに「サボれず疲弊する人」の超盲点 | ワークスタイル | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準
集中力を保つための気分転換・気持ちを切り替える習慣
①出勤前に好きな音楽を聴く
仕事に行く前、憂鬱になるときがあるかもしれません。そのようなときは自分の好きな音楽を聴いて気持ちをポジティブにする工夫をしてみましょう。
落ち着けたいとき、気持ちを高めたいときなど、状態に分けて音楽ジャンルを変えてみるなども良いかもしれません。または、毎朝同じ音楽を聴くことで一定のモチベーションを保つルーティーンとして取り入れてみることも効果がある場合があります。
②出勤前にカフェなどで休憩する
少しゆとりを持って出掛けるようにして、出勤途中にカフェなどで休憩するのも効果的です。コーヒーを飲んだり、新聞やニュースを見たりして一度仕事への意識から離れてみましょう。『出勤前にカフェに行けるくらいの時間的・精神的余裕がある』こと自体も負担軽減に効果的です。
仕事前は緊張感が高まります。いざ仕事を始める前にひと呼吸置くことで、始業前から疲れているというケースが少なくなります。
③昼食の環境を変えてみる
昼食を摂るだけでも気分転換になりますが、加えていつもと違う場所で昼食をとることでも気分転換につながるでしょう。
見る景色や食べる料理など、違う感覚に触れることで気分転換をしてみましょう。
④短時間の昼寝をする
昼寝をすることも効果があります。1日に10分から15分間寝ることで、脳をリフレッシュさせる効果があると考えられているのです。
環境や職場の都合で問題がなければ、休み時間などに昼寝を取り入れてみましょう。
⑤身の回りの整理整頓をする
物理的な整理をすることで、精神的にもリフレッシュできるケースがあります。休憩時間や仕事の合間に少し片付けを加えてみましょう。
知らず知らずのうちに溜まったストレスが改善できるかもしれません。
マインドフルネスをもとに、正しい集中法も考えてみよう
マインドフルネスとは、集中するうえで障害となる雑念などをなくし、負担なく集中力を発揮することに適している方法のひとつになります。
こちらの記事「【体験談】集中力を高める習慣。マインドフルネスを心掛ける行動3つ 」を参考にして、日頃の状態を見直してみるのも良いかもしれません。
ワークエンゲージメントを高めて、心の健康管理にも努めよう
ワークエンゲージメントは、心の健康状態が充実している状態をいいます。
「ワークエンゲージメントとは。プレゼンティーズム予防にもつながる!」の記事を参考に、心の健康状態のチェックをしてみましょう。
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まとめ
いかがでしたでしょうか。
不安や緊張が高まると、ゆとりがなくなってきます。それがさらに大きな不安に発展するおそれもあるのです。
ゆとりは、日々の行動から作るものになります。仕事中に気分転換を加えて、ゆとりを作っていけるように心掛けていきましょう。