テレワーク未経験者が応募前に知っておくこととは
テレワーク導入経験の浅い企業は、不安がある。
働く方の生活環境の変化に合わせて、テレワークや在宅勤務を導入する企業が増えています。
しかしながら、導入企業の増加傾向は緩やかであり、テレワークや在宅勤務を扱う経験が浅い企業も多いです。このような企業の場合、指導者不足などから利用者とのコミュニケーション方法や業務の手順に詳しい、経験者のみを採用する場合もあります。テレワークを進めていくためのノウハウが少ないため、逆に、採用者からテレワークの進め方について教えて欲しいという企業もあるくらいです。
しかし、未経験の方でもテレワーク・在宅勤務にトライすることは可能です。
今回は、
〇テレワーク・在宅勤務未経験者でも受け入れてくれる企業の調べ方
〇テレワーク・在宅勤務を始めたい方が準備すること
についてご紹介します。
この二点が、テレワーク未経験者が求人応募前に知るべきことです。
【テレワーク】求人応募前に確認すること
まずは求人応募をする前に、どんな点を調査すればよいかを見ていきましょう。
1)テレワーク・在宅勤務を認める理由
求人票や企業のホームページをチェックしてみましょう。応募したい企業がどんな目的でテレワークや在宅勤務を導入しているかの確認が大切です。求人票には備考に「相談次第で在宅勤務も可」と表示していることもあれば、担当業務欄に「在宅勤務」と表示している企業もあります。このように「在宅勤務」の表示方法は企業によってさまざまです。
また、求人票の表示内容だけでは導入実情が分からないことが多いです。希望する場合は、あなたの条件でも在宅勤務などが可能かどうか、企業に問い合わせるなどして確認しましょう。
【例】※筆者体験による
自身の障害により、周囲から影響が少ない在宅勤務を希望していた。求人票に「在宅勤務も可」とあったので企業に問い合わせしたところ、企業側の回答は「子育てなどの家庭の事情にのみ対応」であったため、障害を持つ方の在宅勤務は難しいことが分かった。
2)テレワークや、在宅勤務の導入実績を確認する
その企業がテレワークや在宅勤務を導入してどれくらい経っているのか。企業のホームページなどでテレワークや在宅勤務の導入実績を確認してみましょう。
導入実績が浅い企業の場合は、未経験でも応募が可能かどうか、確認が必要です。また、導入実績がある企業の方が、通信ツールや業務の手順などのアドバイスを受けやすいです。
【例】※筆者の経験による
求人票に「在宅勤務」と表記されていたが、その企業はテレワーク・在宅勤務の受け入れが初めての企業であった。そのため、「業務がスムーズに進む経験者のみの採用です」と断られてしまった。
3)業務で使用する通信環境の確認
業務で使用する通信環境の確認をしましょう。企業によって使用する通信環境が異なります。あなたが利用している通信機器(有線接続でのインターネット回線、無線Wifiなど)でも勤務可能かどうか、確認が必要です。
【例】
企業によっては、無線Wifiなどの使用を認めず、有線での通信回線を接続しての利用のみ認める企業がある。
応募前には、このような調査を行いましょう。未経験のあなたでも就職でき、仕事を続けられる環境を自ら選んでいくことが大切です。
続いては、あなたが応募を決めた後、どんな準備が必要なのでしょうか。
仕事を始める前に準備すること
1)通信環境の準備
テレワーク・在宅勤務にとって、情報通信環境は「生命線」です。これがないと、企業の方とのコミュニケーションが取れません。ですから「有線での通信回線」「無線Wifi」など、企業が指定した通信環境を準備することが必要です。
なお、家庭の事情などで企業が指定した通信環境を準備できない場合は、一度企業の方に相談しましょう。
2)情報通信ツールを習得しておく
メール、チャットやスカイプなど、主に業務で使用する情報通信ツールを企業の方に確認しましょう。
企業が指定されたツールがない場合は、インストールやアカウント作成などの準備が必要です。必要に応じて、使用スキルを習得することも必要です。
今まで全く使ってこなかったから、やり方が分からない・・と不安を感じる方は、就労移行支援事業所でも学ぶことができます。
詳しくは下記の案内を参考にしていただき、Salad編集部までご相談ください。
3)情報セキュリティ対策の知識を身につける
情報通信を利用して仕事を行うため、常にコンピュータウィルスやサイバー攻撃などの危険とともにある意識が必要です。注意を怠ると、たくさんの方の情報が漏れてしまう危険性があります。
情報セキュリティ対策の知識を身につけ、企業やあなたの大切な情報を守る意識を常に持つことが大切です。
詳しくはこちらの記事「【テレワークで働きたい】気をつけるべきセキリュティ対策とは?」で説明していますので、併せてご覧になってください。
4)企業が抱えている課題を確認する。
テレワークや在宅勤務を行う上で、主体性が重要になってきます。あなたが希望する企業でどんなことをしたいか。企業が抱える課題を確認しましょう。
あなたならどう解決していくか、どんな取り組みをしたいかなど、企業に提案する姿勢が大切です。実務経験のなさをカバーするために、この意識を強めて企業に伝えていきましょう。
関連記事:テレワーク・在宅勤務の必須条件~準備に必要なもの3つ〜
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まとめ
いかがでしたでしょうか。
テレワークや在宅勤務を導入する企業が増えています。しかし現状として、未経験者を指導する体制が整っていない企業が多いことがあります。そのためテレワーク・在宅勤務未経験の方にとっては狭き門ではあります。
しかし、企業で働く目的意識をはっきりと持つことで、チャンスは大いにあります。今回お伝えした準備を行って、即戦力としてアピールできるよう、努めていきましょう。
【筆者紹介】
Salad編集部員。1980年生まれの男性。広汎性発達障害、ASD(自閉症スペクトラム)の診断を受ける。在宅勤務の転職を希望して、就労移行支援に1年間通所した。しかし未経験者であったため、就職に至るまで今回のケースのようなさまざまな問題を経験した。