障害者雇用の面接で、差が付くポイントとは
応募者の経歴で差がつくことは少ない
障害者雇用で企業に応募してくる方で、ハイレベルな経歴や職歴を持っている方というケースは少ないです。採用する側も、経歴で選ぶケースは少ないです。さらに面接となれば書類選考で経歴などはクリアしていることが多いです。
面接の結果で差がつく場合がある
それなのに、面接で数社も内定をもらう人、何度面接まで行っても落ちてしまう人がいます。これには、ポイントがあります。
今回は「障害者雇用の面接で落ちてしまう理由」をご紹介したうえで、面接官に「良い印象を与えるためのコツ」をご紹介します。
【障害者雇用】採用面接で落ちる主な理由
受け身な態度で、やる気が感じられない
「就職活動をしていて面接まで来ているのだから、『やる気がない』と思われるのはひどくないか?」と感じた方もいるかも知れません。しかし、この理由が最も多い「落ちる」理由なのです。
やる気が感じられない回答のひとつに、やりたい仕事を聞いた時に「何でもやります!」と答えることです。一見、「どんなことでもやる」と聞こえがいいように感じますが、面接では「自分で何がしたいか考えていない、受け身な態度なのかも」と感じてしまいます。
質問への回答がなく、コミュニケーションを取れない
面接官の質問に対していつまでも答えを言わず、だらだらと長く説明してしまうことはありませんか?誤解されることを怖れてつい説明をつけたくなる気持ちはわかります。しかし、面接官からすれば「いつになったら答えが聞けるのか」疲れさせることになります。
最終的に質問への回答がないまま終わるというケースも多く、「コミュニケーションが取れない」と判断して不採用になるケースがあります。
障害に対しての回答が曖昧で分かりにくい
障害者雇用であれば、障害については必ずと言ってよいほど質問されます。しかしながら、回答の内容が曖昧で、具体的な対処にまで至っていない場合があります。このようなときは「自己理解が足りない」として、面接で落とされてしまいます。
身だしなみや「しぐさ」が不快に感じる
〇スーツや髪型、靴の汚れなど、身だしなみにだらしなさを感じた場合
〇面接中に机に肘を付けたり、足を組んだりするような「偉そうに見える」態度を感じた場合
など、身だしなみやしぐさで不快に感じさせた場合は、不採用になることがあります。
このような理由から、面接で落ちるケースが多いです。さて、このような点に注意し、採用面接で良い印象を持ってもらうにはどのようにすればよいのでしょうか?
採用面接で良い印象を与えるポイント
主体性を持ち、回答は具体的に話すこと
「やる気がある」ことを伝えるには採用面接でいう「やる気」がどんなことなのかを知る必要があります。それは、「主体性」です。
主体性とは、与えられたものをこなすだけでなく、自らも考えて発信していくことです。ですから、やりたい仕事を聞かれて「なんでも頑張ります」では、イコール「何も考えていない」主体性に欠けた回答になってしまいます。具体的に話すとは、
〇障害についてなど、具体的にどのような対処が必要か、どのような努力ができるかまで説明できるようにする
〇就職後どんな仕事をしたいのか、自分なりにテーマを持ち、提案できるようにする
など、面接官の方に「将来像」が見えやすい回答をすることが「やる気」です。
関連記事:面接で企業に伝える「自分の障害について」作成ポイント4つ
企業のホームページなどをチェックして、研究する
企業の課題やどのような方針を持っているかなど、企業について事前に研究していることが大切です。研究が不足していると、面接官にも「勉強不足」が伝わってしまいます。
ホームページなどをチェックすることはもちろんですが、ただ覚えるだけでは「受け身」であり、主体性はありません。ですから「企業の課題や問題を通じて自分はどんな考えを持ったか。」「自分にできることはないか」など、相手に伝えるために研究することが大切です。
関連記事:【障害者枠での面接・選考】企業の事業課題について質問してみよう
質問への回答は、結論から話す
質問への回答は、結論から話すようにしましょう。理由は簡単です。それが一番相手の聞きたいことだからです。補足説明は、そのあとに話せばよいのです。
話しながら結論を見出していくようでは、実際に仕事を始めてからもコミュニケーションに苦労してしまいます。したがって、話す前に内容を組み立てることが求められてきます。
関連記事:発達障害を持つ方の会話のコツ4つ~話が通じないときは要確認!
身だしなみに不安を感じたら他者に見てもらう
スーツのしわや髪型の乱れ、華美な装飾などは、自分だけでは良し悪しが分からないことがあります。そのため、事前に家族や友人に当日の服装をチェックしてもらいましょう。他者に見てもらうことで、面接に適した格好かどうかの確認ができ、安心です。
就労移行支援で、面接のノウハウを学べる
就労移行支援事業所で、面接の練習はもちろん、面接に適した服装や障害についての伝え方などを学ぶことができます。支援内容のスタイルや方針は、事業所によってさまざまです。
もし、「就労移行支援で面接の訓練をしたい!」と感じた方はぜひいちどSalad編集部までご相談ください。あなたの希望に合う就労移行支援事業所を見つけるお手伝いをさせていただきます。
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まとめ
いかがでしたでしょうか。
面接で落ちて、「人格」を否定されたような感じになっていませんか?落ちた理由が分からないと、なおさら落ち込んでしまいますよね。しかし、面接で落ちるのは「人格」ではなく、「取り組み方の違い」なのです。あなたの今の一生懸命の方向を少し変えてあげるだけで、事態は大きく変わることもあるのです。
今回お伝えしたポイントを学んで、面接で採用を勝ち取りましょう!