精神障害でも工夫次第でパラレルキャリアができる
パラレルキャリアとは
「パラレルキャリア」とは、複数の仕事を同時進行で行っていく働き方です。別名「パラレルワーク」とも呼ばれており、働き方改革の一環として話題になっています。
本業の収入をサポートする意味で行う「副業」とは異なり、パラレルキャリアには優先順位がありません。すべてが本業で、優先順位はありません。
そのために、複数の仕事のバランスを保ちながら行うスキルが求められます。
関連記事:『副業』と『複業・パラレルワーク』の違いとは。障害者雇用で選べる?
精神障害があっても、パラレルキャリアはできる
「精神障害だから無理かな・・」「『パラレルキャリア』って、自分には難しそう・・」と感じましたか?確かに仕事が増えるわけですから、その分は大変になります。しかし、精神障害を持つ方でもパラレルキャリアができます。
今回は、精神障害を持ちながらパラレルキャリア(パラレルワーク)で働く際に
○起きやすいリスク
○行う際に注意しておくこと
についてご紹介します。
パラレルキャリアをするメリットは?
まず精神障害を持つ方がパラレルキャリアで働くことでどんなメリットがあるのかを簡単におさらいしておきましょう。
パラレルキャリア(パラレルワーク)を行うことで、
○収入が増える
○生活しながら一方で自分の夢を目指すことができる
○様々な経験やスキルが身に着けられる
などのメリットがあります。
詳しくはこちらの記事「パラレルワークとは?精神障害・発達障害へのメリット、デメリット」で紹介しています。こちらと合わせてチェックしてみてください。
さて、このようなメリットを得るチャンスがあるパラレルキャリアですが、精神障害を持つ方が行う場合、どんなリスクがあるのでしょうか。
パラレルキャリアで働くときのリスク
体調を崩しやすくなる
精神障害を持つ方には、ストレスや不安などから疲れやすい場合があります。パラレルワークをすれば、当然仕事をする時間が増えます。
そのぶん、ストレスや不安、疲労を感じる機会が多くなります。そのため、体調を崩す可能性も高くなります。
情報を処理しきれず、パニックになりやすい
仕事が多ければ多いほど、混乱しないようにしっかりと整理しておかなければなりません。しかし、そんな仕事でも完全に自分の都合で行える仕事はありません。また、業務量に波がある仕事を持っていた場合は、さらに情報の管理が難しくなります。
頭の中で情報を処理しきれなくなり、うつ病やパニック障害を引き起こす可能性があります。
不安解消が難しい
パラレルワークは仕事の数だけ覚えなくてはならないこと、気をつけなければならないことが増えます。物事がうまくいかないときなど、不安を感じる可能性が高くなります。
また、休養する時間も少なくなりますから、これを解消する方法も難しくなります。
一方のストレスを別の仕事に持ち込んでしまいやすい
これまでは、仕事と私生活を混同させないように注意する、ということを言われてきました。それにより公用のパソコンや携帯電話などの端末が生まれました。
さらにパラレルワークでは、私生活だけではなく他の仕事同士での混同も注意が必要になります。一方の仕事がうまくいかず、その不安をもう一つの仕事に持ち越してしまうリスクがあります。
そうなると、どちらもうまくいかなくなることや、ストレスから体調を崩してしまう危険性があります。
これらのリスクを未然に防ぎ、精神障害を持ちながらパラレルワーク行うためにはどのようなことに注意をすればよいのでしょうか。
パラレルキャリアでの働きたいときの注意点
通院機会を確保し、服薬に注意する
忙しいからと言って通院をしない、服薬をしないということは不調を招く原因になります。ですから忙しい合間を縫って通院を行えるよう注意しなければなりません。服薬に関しても、症状を緩和するために服用していますから、健康を保つためにも重要です。
予定や業務情報が混同しないよう、時間を管理して日々整理する
複数の仕事を同時に進めていくことは、簡単なことではありません。さらには副業と違い、常に同じだけの労力を注げるようにしていくことが必要になります。
ですから一方の仕事に偏らないよう、予定や業務の管理を行いましょう。効率的に仕事を行えるよう、時間の管理も必須になってきます。
それぞれの業務プランを明確にする
収入が増えるからというだけでやみくもに行うだけでは、パラレルキャリアは続けられません。どの仕事にも同じだけの熱量をもって仕事をしなければなりません。
バランスよくパラレルキャリアを行っていくためには、それぞれの仕事に自分の中での役割を決めることです。それぞれの仕事を「~のためにやっています」と明言できるくらい、業務プランをしっかり持っておくことが大切になってきます。
ストレス解消や疲労対策を心掛け、健康管理に注意する
仕事を多く持ち、業務時間が増える分プライベートの時間が減ります。そのため疲れやすく、充分に休めないときにはストレスもたまります。これらをしっかりとリフレッシュして、ベストな状態をキープできるよう、健康管理にはより一層の注意が必要になります。
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まとめ
いかがでしたでしょうか。
厳しい状況ばかりをご紹介してしまいましたが、一人暮らしや結婚などで経済的に自立したい場合など、パラレルキャリアは大きな効果を発揮します。
障害を持つ方でも充分な収入を得るチャンスがあります。さらには自分の好きなことを仕事にした場合は、精神的にも豊かな生活ができます。
そのような意味でも、パラレルキャリアは自分を成長させる絶好の機会でもあります。ぜひ体調を考えながら、さらなるステップにトライしてみませんか?