起業したい障害者には、確定申告の知識が必要
様々な形で起業する障害者への支援制度もある
障害を持つ方の中にも、自分の個性を活かして事業を開きたいという方もいるのではないでしょうか。カフェや教室など、その種類は様々です。また、個人事業税の減免など、障害者を支援する制度もあります。
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確定申告のために、簿記の知識も必要になる
どのような方でも事業を進めていくためには、確定申告をしなければなりません。
さらにより事業をスムーズに進めていくためには、簿記の知識も必要になることがあります。
そもそも「簿記」とは?
言葉自体は聞いたことがあるが、仕組みとなると分からない
「簿記」という言葉を聞いたことはあるのではないでしょうか。「簿記3級」などの資格取得の書籍や求人票の必要条件などにも表示されていることがあります。
しかし、言葉自体を目にする機会は多いですが、そもそも「簿記」とはどのようなものなのでしょうか。
簿記とは
「簿記」とは、
〇企業などが経済の取引をすることで得る資産・負債・純資産の増減を管理すること
〇併せて一定期間内、収支を記録すること
をいいます。分かりやすく言うと、「お金やものなどの財産の出入りを記録する方法」です。では、確定申告をする際に必要な簿記の方法にはどのようなものがあるのでしょうか。
【確定申告】単式簿記
単式簿記とは
資金の収支を重視した簿記の方法です。財産・債務については収支の結果とする形で表します。現金の増減から収支を知る方法です。
使用するものは「金銭出納帳」や「預金出納帳」です。専門知識がなくても期間中の収支とその時の残高を簡単に把握することができます。
記帳の方法
記帳の方法として、分かりやすく具体例を用いてご紹介します。
【単式簿記の具体例】
※例・・現在手元に10万円の資金を持っている想定です。
〇7月26日に自宅の電気代(1万3千円)を現金で支払った場合
7月26日 支出 電気代 13,000円
〇7月29日に金融機関から5万円の借り入れをした場合
7月29日 収入 借入金 50,000円
メリット・デメリット
【メリット】
〇現金の収支(プラス・マイナス)のみを記録していくため、シンプルで分かりやすい。
〇作業が比較的簡単
【デメリット】
〇お金の動きに伴う現在あの財政状態が分からない。(※上記の例で言えば電気代を支払って残高がいくらなのか、借り入れをしたことで現在の負債額はいくらなのか、など)
以上が、「残高式」ともいわれる単式簿記の方法です。確定申告の「白色申告」で主に扱われます。青色申告でも、一部認められるケースがあります。
【青色申告に必要】複式簿記
複式簿記とは
複式簿記は、資産や負債、純資産や費用又は収益のいずれかに該当する項目を用います。「賃貸対照表」「損益計算書」に貸す方と借りる方に同じ金額を記入する「仕訳」という方法で記帳していきます。
単式簿記と比べてやり方は複雑になります。しかし、資金の収支のみならず全体的な財産状態と損益の状態を把握できるメリットがあります。
確定申告のなかでメリットが大きい「青色申告」では、主にこの「複式簿記」が使用されます。
記帳の方法
記帳の方法として、先ほどの具体例を用いて比較していきます。
【複式簿記の具体例】
※例・・現在手元に10万円の資金を持っている想定です。
〇7月26日に自宅の電気代(1万3千円)を現金で支払った場合
7月26日 支出 電気代 13,000円 / 現金 13,000円
〇7月29日に金融機関から5万円の借り入れをした場合
7月29日 収入 普通預金 50,000円 / 借入金 50,000円
このように、複数の視点からお金の動きを記帳していくのが、複式簿記の方法です。左側を「借方」、右側が「貸方」と呼ばれています。
ポイントとして、
〇資産の「増・減」
〇負債の「増・減」
〇純資産の「増・減」
〇収益の「発生」
〇費用の「発生」
の記帳が必要になります。
メリット・デメリット
【メリット】
〇1つの取引で現在の財政がどう変化したのかより明確に記録されているため分かりやすい。
〇より現在の財政状況を細かく表せられる。
【デメリット】
〇作業が複雑になり、難しくなる。
青色申告のメリットを受けるには、複式簿記を行う必要がある
青色申告は、事前申請やこまめな記帳などのデメリットがあります。しかしそれ以上に65万円の控除や3年間の赤字繰り越しができるなどの、起業したばかりの方には心強いメリットがあります。
これらのメリットを確実に得るためには、複式簿記を行うことが必要です。下記の参照リンクに記帳や帳簿の保存について紹介されています。併せてチェックしてみてください。
また、青色申告には事前申請が必要です。こちらをチェックして、お早めに申請をしておきましょう。
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まとめ
いかがでしたでしょうか。
健康状態を見ながら事務手続きや事業そのものの運営も考えるのは、大変な作業かも知れません。しかし、自分の特性や強みを活かす方法に企業がある場合は、必ず必要になる知識です。
少しずつ学んでいって、夢実現に近づいていきましょう。