【大人の発達障害】仕事を先延ばしする原因と改善のヒントを紹介

SOSがうまく出せない人は、仕事を先延ばししてしまう

仕事に追い詰められて、体調を崩す方が多い

発達障害を持つ方の社会進出が進んでいます。職場での配慮方法なども見直され、障害を持つ方が働きやすい社会になりつつあります。

しかしながら、職場での適応に悩み、離職してしまう方もいます。最も多い原因は、業務環境に適応できなかったことです。

発達障害を持つ方は、日常的に行われることの中でも、困難を感じることがあります。自分にできないことを、他の周囲の方ができていてギャップを感じたことはありませんか?

周囲の方が優しく接してくれていても、そのような物事から孤立してしまうケースもあります。

参照:障害者雇用促進法の改正の概要(平成25年)
参照:障害者職業総合センター研究部門 発達障害者の職業生活への満足度と職場の実態に関する調査研究(平成27年)

コミュニケーションが苦手な特性の方は、「SOS」を出しにくい

発達障害を持つ方は、コミュニケーションが苦手なことが多いです。そのため、仕事で辛いことがあっても、なかなか「SOS」を出すことができません。

また、責任感が強い方の場合、「これぐらい、自分でやらなければ」、「他人に迷惑をかけられない」と一人で抱え込むケースも多いです。

しかし、ひとりで行える業務量には限りがあります。許容量を超えてしまうと、結果として仕事を先延ばしにしてしまう方が多いのではないでしょうか。このように、SOSを出せない人は、知らず知らずに仕事を先延ばししてしまう場合があります。

結果、精神的に追い詰められてしまい、体調を崩してしまいます。

さて、今回はこのように仕事に追い詰められることがなく、安心して仕事をするための工夫をご紹介します。まず、筆者の体験をもとに、仕事を先延ばしてしまう原因を見ていきましょう。

発達障害を持つ方が、仕事を先延ばししやすい原因

優先順位を決めるのが苦手

複数の案件を抱えている場合、柔軟な対応が必要になります。

仕事を行う順序を決めるとき、必ずしも大きな案件から行うことがベストかといいますと、そうではありません。先延ばしてしまうときに多いのは、優先順位を決めるのが苦手で、1つの業務にこだわりすぎてしまうときです。

「今大きな案件で相手待ちだから、何もできない」など、他の業務をストップすることで業務効率を下げてしまいます。

このように仕事を進められない状態のとき、空き時間などを利用して他の業務を行うなどの対応が苦手です。

物事をまとめて一度に行おうとする

先延ばしてしまうときに多いのは、仕事の細分化をしなかった時です。

業務を計画的に少しずつ進めることをせず、まとめて一度に行おうとしていました。これにより、「全部できないから、今はできない」という極端な思考になりがちです。結果的に仕事を溜め込んでしまい、うつやパニック障害を招いてしまいました。

また、このような行為を周囲が見て、不満を持たれやすくなります。よって周囲との関わりからストレスを生むリスクを作ってしまいます。

作業の進捗状況を整理するのが苦手

仕事を先延ばしてしまうのは、「今仕事がどれくらい進んでいるか」スケジュールや進捗状況を整理するのが苦手な方に多いです。筆者の場合も今の業務がどれくらいあるのか、把握できていませんでした。

収拾がつかなくなり、どんどん混乱が進んでしまいました。

作業の状況を整理できないため、「お願いするにも具体的な指示ができない。」という感覚でした。

その結果、当日にできなかった業務を先延ばしにして、仕事を溜め込んでしまいました。

責任感が強く、ひとりで進めたがる

責任感が強い方の場合、自分の許容量を超えていても仕事を受けてしまうことがあります。筆者もこのケースでした。さらに当時は自分の許容量を自覚できていませんでした。

当時は、人事異動で新しい環境に赴任したばかりでした。そのため「これくらい、自分一人でやらないと申し訳ない」という気持ちが強かったです。さらに他者へ頼むときの言い方やタイミングが分からず、苦しみました。こうして業務整理ができなくなり、うつ病を発症してしまいました。

このような事態を防ぐには、どのような対処が必要なのでしょうか。次は、筆者がうつを改善し、復職した際に心がけた「仕事を先延ばしする人のための改善のヒント」をご紹介します。

【大人の発達障害】仕事を先延ばししないための、改善のヒント

簡単な仕事を優先して、隙間時間も活用する

大きな案件や沢山の方が関わる業務だと、その日のうちに業務が進まないことも多いです。このようなときに空き時間ができます。大きな案件を待っている間に、雑用などすぐに終わる他の案件を行うと、結果として気持ちが楽になります。

すぐに終われる業務であれば、元の業務に戻りたいときでも、スムーズに切り替わりやすいです。

業務を段階分けして、計画的に行う

時間のかかる案件は、必ずしもまとめて行う必要はありません。段階ごとに小分けして、計画的に行いましょう。

道筋を明確にして行えば、一度に行わなくても混乱せずに行うことができます。

都度、業務の進捗状況を把握できるようにする

どれくらい業務が進んでいるか、メモなどに記録しておきましょう。

まとめて行う方は、この進捗状況を把握することが苦手なことが多いです。そのため、混乱しないために一度に行おうとしてしまいます。この不安を解消するために、現在の状況を明確にしておくと安心です。

職場の方と業務状況を共有する

ひとりで管理をするのが難しい、という方は職場の方に定期的に情報共有を行いましょう。

共有をすることで、手伝ってくれる方が現れるかもしれません。他の方にお願いすることで、先延ばしする必要がなくなるかもしれません。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

先延ばしてしまうと、業務を達成するまで不安がついてきます。発達障害を持つ方にとって、不安・ストレスは体調を崩すもとです。今回のように仕事を先延ばしすることを防止することで、あなたの不安は解消されます。

もし今、あなたの頭の中が仕事で散らかっていたら、整理する工夫が必要です。あなたが安心して、長く働くことができる参考になりましたら幸いです。

(筆者紹介)
30代男性。大人になってから発達障害、ASD(自閉症スペクトラム)と診断されている。公務員として10年間勤務。人事異動で新しい環境になじめず、うつ病を発症した。退職後4年間のリハビリの末、民間企業の障害者枠の事務職として復職。4年間勤務した。のち就労移行支援事業所で1年間のトレーニングの末、強みを活かす就職が実現した。

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