「発達障害かも?」と言われたら通院は必要?病院に行くべき時期とは

発達障害かも?と言われたら、通院は必要?

発達障害かも?と言われたら、通院は必要?

「発達障害」が広く知られるようになった

「発達障害」とは、先天的な脳機能の障害です。したがって育ち方や環境の問題ではありません。遺伝的要因も考えられていますが、必ずしもそうであるとは言い切れません。

最近では「発達障害者支援法」など関連の法律も制定され、世間でも知られるようになりました。その影響で、特性や問題などについてもメディアで取り上げられることが多くなりました。

そのため、当事者でない方でも発達障害の知識がある方も少なくありません。

職場や知人から、「発達障害かも」と言われた

発達障害が広く浸透し始めている影響で、ちょっとしたことでも「ひょっとして、発達障害なんじゃないの?」「発達障害の特徴に当てはまるから、病院に行った方がいいよ」ということを言う方が増えました。

その中で、職場や知人から「もしかして、『発達障害』なのでは?」と言われて通院するべきか迷っていませんか?

参考:医療・相談機関へ行くときには:発達障害情報・支援センター(国立障害者リハビリテーションセンター)

病院に行くべきなのかが分からない

病院に行くべきなのかが分からない

発達障害と判明するには、医師の診断が必要です。しかし、「発達障害かも?と言われただけで通院が必要なのか」、「どんな時に病院に行けばよいのか」、迷いますよね。

今回は「発達障害かも?」と言われたとき、
〇通院が必要なケース・不要なケースはどういうときか
〇病院に行くべきタイミングはどんなときか
についてご紹介します。

参考:相談窓口の情報 – 発達障害情報・支援センター

【発達障害かも?】通院が必要なケース

【発達障害かも?】通院が必要なケース

不眠など、健康状態に支障がある

今、一日の生活は元気に過ごせていますか?

〇眠れない
〇食欲がない
〇妙にモチベーションが上がらない
〇ふらふらめまいのような感じがある
〇急に呼吸が荒くなる時、苦しくなる時がある

など「健康状態がおかしいな」と少しでも感じることはありますか?

一つでも心当たりがあったら、発達障害からなる「二次障害」があるかもしれません。

二次障害にはうつ病やパニック障害など、さまざまな辛い症状があります。発達障害の特性上このような二次障害を招きやすく、さらには不調に気付くことが苦手な場合があります。

上記のようなケースを一つでも感じたら、病院に行きましょう。

関連記事:【大人の発達障害】疲れに気づかないと二次障害の危険も!対策を紹介

職場や家庭など、具体的に困っていることがある

「体調については問題がない。でも、生活の中で明らかにできないことがあって困っている」ということはありますか?どんなに努力してもできない、どんなに気を付けても注意されることはありますか?

例えば、
〇人の話を聞き取るのが苦手
〇会話が噛み合わないことが多い
〇意識があちらこちらに飛びやすい

など、

困っていることがある、もしくは困らせてしまっていることがある場合は、一度病院に行って確認してみることも大切です。

参考:発達障害の特性(代表例)|厚生労働省

【発達障害かも?】通院が不要なケース

【発達障害かも?】通院が不要なケース

周囲に「変わっている」「発達障害?」と言われただけで、生活に支障がない

分かりやすく言うと、ただ単純に周囲から「発達障害なのでは?」と言われただけの状態です。

「言われただけで、生活の中で支障を感じない」「発達障害かもと言われた人とも問題なく付き合えている」など、生活に全く支障がなければ通院する必要はありません。(もちろん、気になるため確認したい、という場合は病院に行っても問題はありません)

それでは、病院に行く必要があることを知りつつも、どのタイミングで通院に踏み切ればよいのか迷っている方へ、病院に行くべきタイミングをご紹介します。

参考:ADHD(注意欠如・多動症)の診断と治療| e-ヘルスネット(厚生労働省)

病院に行くべきタイミングはこんなとき

病院に行くべきタイミングはこんなとき

あなたや家族などの身近な方が困っているとき

「体調に問題はなく、具体的に問題になる要因も分からない。でも、なぜか職場でうまくいかない・・・」などの漠然とした悩みでも、あなたや家族が困っていれば病院に行くべきタイミングです。

病院ではなぜあなたや家族が困っているのか、医学的観点からアドバイスを受けられるケースもあるからです。

精神的にが辛いと感じているとき

「職場や友人づきあいでのストレスや不安などでつらい」、「不安な理由が分からないけどとにかく不安」など、精神的に辛いと感じているときは、通院のタイミングです。

診断の結果「発達障害ではない」と判明した場合でも、類似した特性に対する対処法などのアドバイスを受けられるケースがあります。

参考:精神障害(精神疾患)の特性(代表例)|厚生労働省

今、あなたが困っていなければ通院は不要

今、あなたが困っていなければ通院は不要

診断は、障害による問題解決のためにある

以上の2つが、「病院に行くべきタイミング」です。発達障害は「病気」ではありません。そのため仮にあなたが発達障害であったとしても、今特に生活に困っていなければ診断どころか通院も不要なのです。

発達障害によるはじめの通院は、「障害特性からなる困難を解消するヒントを得る」のが目的です。

ですから発達障害の関係で通院に必要かどうかの線引きは
「あなたや周囲が困っているか・困っていないか」
です。

今、あなたの周囲の生活の中で誰も困っていなければ通院は不要です。

反対に、今発達障害に関わりそうなことで困っているのであれば、すぐにでも病院に行きましょう。

参考:発達障害 | キーワード | e-ヘルスネット(厚生労働省)

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まとめ

いかがでしたでしょうか。

「障害」という言葉を突然言われると、動揺してしまいますよね。しかし、発達障害に関しては「障害=要通院」ではないということがお分かりいただけたのではないでしょうか。発達『障害』という名前に「治療が必要なのかな…」と感じたかも知れません。しかし、発達障害から来る仕事や生活面での問題を解消させるだけで、治療が必要なものではありません。

このような観点からも、発達障害は「特性」なのです。何も悪い面ばかりではありません。ですから発達障害であっても問題なく生活できていれば、心配する必要はありません。堂々と生活していきましょう。

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