障害者雇用で、データ入力の仕事に就職してみたい
そもそも、データ入力業務とは?
データ入力業務とは、企業や依頼主から受けた情報(紙や電子データ、音声など)を、パソコンに入力する作業を行う仕事です。一般的な入力業務であれば、特別な資格がなくてもパソコンの入力ができれば就職できるチャンスがあります。
働き方や雇用形態も様々で、正社員やパート社員、アルバイト、在宅勤務など幅広く存在するのです。障害者雇用でもデータ入力業務の求人が公開されていることもあります。
また現在では、就職前や採用試験の際にタイピングテストを行うことがあります。これは障害者雇用にあっても同様です。
データ入力業務には、どんな種類があるの?
では、具体的にデータ入力業務の種類を見ていきましょう。
データ入力のみ
文字通り、データ入力のみを行う仕事です。使用するソフトとして
・Excel(エクセル)やWord(ワード)など、就職しなくても手に入るソフト
・企業独自のソフトやフォーマットなど、就職しないと使用できないもの
このうちのいずれかであるケースが多いです。
【主な仕事内容例】
・企業の売り上げデータなどを入力
・顧客や社員情報(氏名や住所など)を入力
・画像データ(PDFファイル)などの文章をテキスト入力する
コールセンターでの電話業務とともに行うデータ入力
原則は、電話対応した顧客の情報や問い合わせ内容などを入力する仕事です。主な形式として、
・電話対応しながら入力するタイプ
・電話対応後、録音した音声データを入力する
このいずれかの業務であるケースが多くあります。基本的には、音声をテキストとして入力し、データとして残す仕事です。前者は「聞きながら入力する」比較的高い技術を求められます。
出た入力を含む事務職
求人票には「データ入力業務」ではなく、「事務職」「一般事務」という業種で表記されている仕事になります。就職後担当する仕事の中に「データ入力業務」があるケースです。
【主な仕事内容】
・会議の議事録作成(文字起こし)
・社内情報の入力
・名刺などの情報入力 など
またこの場合、データ入力以外の事務作業も行う可能性があります。事務職を希望している場合は、下記の関連記事も参考にしてください。
関連記事:【障害者雇用】事務職未経験でも応募したい。必須パソコンスキルは?
関連記事:【アスペルガー、ASD】経理業務で活きる特性、業務で注意すること
データ入力業務で必要なスキルは?
速さを保つ集中力、持続力
データ入力業務は、勤務時間内でより多くの情報を入力するスピードを求められるケースが多いです。そのため、ずっと入力し続ける作業でも集中力を保てるスキルが求められます。
正確さ
データ入力業務は、速さに加えて正確さも求められることが多いです。速さだけで入力したものが間違いだらけでは、仕事としては成立しないでしょう。作業の中には多くの情報をチェックして、誤りや変更点を見つけて入力し直すというものもあります。
データ入力業務に有利なスキル
データ入力や事務職の実務経験がある
データ入力の業務を経験したことがあることはもちろん就職に有利です。場合によっては事務職の実務経験も有利になることがあります。
メールやチャットでのやり取りができる
特に在宅勤務を希望している場合は、職場とのやり取りはメールやチャットであるケースが多いです。また、顧客からチャットでの問い合わせ対応をする形式も出てきています。そのため、メールやチャットなどの情報通信ツールのスキルを身につけておくと有利です。
ブラインドタッチやデータ入力スキル
キーボードを見ないで入力できる『ブラインドタッチ』ができることはスピードや効率を上げることにもつながります。また、タイピング検定などのデータ入力のスキルを持っていると企業に「スピード・正確さ」のスキルを伝える指標にもなるのです。
【データ入力資格の例】
・ワープロ検定
・キータッチ2000
・ビジネスキーボード
・パソコンスピード認定試験
・タイピング技能検定
ExcelやWordのスキル
ExcelやWordのスキルを持っていることも、もちろんデータ入力の業務に有利です。ただし、「得意なエクセルを活かせると思って就職したら、苦手な文書入力の仕事だった」ということがないように、応募前に求人票の募集内容を確認しておきましょう。
データ入力業務のメリット・デメリットは?
データ入力業務に就職することでのメリット・デメリットをまとめてみました。
【データ入力業務に就職するメリット】
・業務の中でパソコンスキルを上げられる
・比較的人との関わりが少ない
・立ち仕事・外回りの仕事が不要であることが多い
・未経験でも始めやすい
・在宅勤務も多く、時間の融通が利きやすい
【データ入力に就職するデメリット】
・正確かつスピードを求められる
・ノルマを設定されるケースがある
・作業のメリハリや変化が少ない
・眼精疲労や肩こりの原因になりやすい
データ入力業務に関するメリット・デメリットは、このようなものがあります。自分の特性や希望のスタイルと照らし合わせて考えてみてくださいね。
データ入力業務の求人検索・応募するときに注意することは?
仕事の範囲を確認する
求人を探す際、まずは仕事の内容や範囲を必ず確認しましょう。例えば『データ入力のみなのか、他の事務作業があるのか』などが該当します。募集条件の業務内容に「データ入力のみ」と記載されていれば、他の業務に携わる可能性は低いです。
ただし、『データ入力業務のみの正社員雇用』というケースは少ないことを覚えておきましょう。正社員雇用を目指す場合、または就職後正社員登用を目指す場合は、データ入力以外の業務も行うものと意識しておくと良いでしょう。
必要に応じて、企業の採用担当の方などに問い合わせて確認することも大切です。
仕事内容・使用ツールなどの確認
一般的にデータ入力業務は、ExcelやWordを使うことが多いです。しかし、先ほど紹介した企業独自のフォーマットやソフトを使用する場合など、例外もあります。求人票に記載がなく、分からない場合は応募前に企業に問い合わせをして確認しましょう。
その他
その他確認・準備しておくとよいものとして、下記の項目が挙げられます。
・作業場所やパソコン(使用端末)の機種・バージョンなど
・専門知識を要するかどうか
これらについて確認しておくと、より安心です。
就労移行支援事業所で、データ入力に必要なスキルを学べる
データ入力スキルを学びたいけれど、いまいち自信がない…このように不安を感じていたら、就労移行支援事業所に通ってトレーニングするという方法もあります。
就労移行支援事業所は、障害や様々な疾患などの困難に直面している方の働くニーズに合わせたアドバイスや訓練を受けられる施設です。事業所の中には、データ入力やExcel・Wordなどのパソコンスキルを学べるところもあります。
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まとめ
いかがでしたでしょうか。
データ入力は、対面でのコミュニケーションや複雑な対話が苦手な方でも力を発揮できる可能性がある仕事です。ぜひ自分のスキルを磨いて、データ入力の仕事にトライしてみてくださいね。