雑になりやすく、字が汚いと言われる
今でも仕事などで字を書く機会はある
現代社会において、情報通信技術や電子化が進んでいます。その影響で、これまでは手紙など「手書き」で作っていたものも、メールやチャットなどで済ませることが多くなりました。就職活動での履歴書や職務経歴書も、今ではパソコンなどで作成したものが主流になっています。
しかしながら、相手への礼儀や気持ちを伝えるときや、突発的なやり取りの時に書くメモ、社内便や郵送物の住所記載など…今でも字を書く機会はあります。
ADHDの特性で、字を書くことに困難を感じる場合がある
ADHD(注意欠如・多動性障害)は、主に「注意力の欠如」や「我慢することやその場に留まることが苦手」なことに困難を感じやすいです。
この「注意力の欠如」により、字を書くと「雑」に見える字になってしまう場合があります。「字が汚くて読みづらい」など言われて、悩んでいる方もいるのではないでしょうか。
字のきれいさよりも、分かりにくさに問題がある
ただし、字のきれいさは仕事では「相手への印象」を除いて、すぐに必要になるものではありません。上の「字が汚くて読みづらい」ことも、実は「読みづらい」ことに問題があるのです。
特に仕事上のコミュニケーションのやり取りでは、美しさより「分かりやすさ」が重要になってきます。
相手は「汚いから読めなかった」のではなく、「読めない字だから汚い」と言うことが多いのです。ですから読みやすい字に改善すれば、「汚い」と言われにくくなります。
では、まず「なぜ『汚い』と言われやすい、雑な字になってしまうのか」についてご紹介します。
字が汚い・雑になりやすい原因
書くことに集中できない
物を書くときに、しっかりと「書くこと」に集中できていますか?書く行為そのものにエネルギーを向けないと、字も雑になりやすいです。
何か別のことを考えながら書いているなどしていると、字に「やっつけた感」として相手に伝わってしまう可能性があります。
字に独特の癖がある
人それぞれ、字の書き方には「くせ」があります。
○止め、はねに独特の動きがある
○字が斜めになりやすい
○字が太い・または細い
など、様々な特徴があります。
相手にも伝わる「個性と受け取れる範囲」であれば問題はありませんが、「くせ」が強すぎて字の判別されにくいのは問題です。書いた字が「『あ』なのか『め』なのかわからない」「『す』なのか『お』なのかがわかりにくい」などで、相手に内容を誤解されてしまうかもしれません。
急いで書こうとする
時間に余裕がなく、急いで書こうとすれば当然字も「雑」になりやすいです。雑な字というだけで、相手に誠意が伝わりにくくなるケースもあります。
このような事態を防ぎ、相手に正確に伝わる「丁寧な字を書く方法」はどのようなものなのでしょうか。
雑な字を改善し、丁寧に書く方法
医師と相談して、服薬を続ける
まずは字を書くことにも集中できるよう、医師とよく相談しましょう。万全な状態であることがADHDの弱みをカバーする必須条件です。
通院や服薬を続けて、集中できない時などは医師に相談していきましょう。
日記をつけ、文字を書く習慣をつける
文字をたくさん書くことで、「字を書くトレーニング」になります。とはいえ、これを普段の業務のメモなどで行うことは危険です。
ですから方法の一つとして「日記」をお勧めします。あくまでも、ブログのような見せることが目的ではなく「書くためのもの」です。漢字の練習のように同じ文字を何度も書くより、普段の言葉に近い言葉を書いていくことが効果的だからです。
癖字を治したい、字をきれいにしたいという場合はぜひトライしてみましょう。
他の方に書いた文字をチェックしてもらう
何が分かりづらいのか分からない場合は、いちど普段の書き方を他の方に見てもらいましょう。「この字、『あ』には見えないよ」「これはどう見ても『お』には見えないよ」という意見を聞くことで、「治すポイントをつかむ」きっかけを知ることができるかも知れません。
時間を確保し、ゆとりを持って書くようにする
丁寧な字を書くためには、落ち着いた気持ちで書くことが大切です。ですから字を書くときはできる限り時間にゆとりを持つようにしましょう。ゆっくりと書くことで、「雑さ」をカバーしやすくなります。
字が雑で、次の職場ではメールやチャットをうまく使いたいという方は…
今就職活動中で「どう頑張っても、相手に分かりやすい字を書くことができない」ために、もっとメールやチャットなどの通信手段を学びたい…と考えている方はいませんか?
そのようなときは、いちど就労移行支援事業所に相談してみましょう。
就労移行支援では、メールやチャットなどの仕事で使う通信技術についても学ぶことができます。現在、全国にさまざまなスタイルの事業所があります。
こちらも参考にしながら、相談先に迷った場合は、Salad編集部までご連絡ください。
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まとめ
いかがでしたでしょうか。
特に急いでいるときや突発的に書くときの字は、その人の意識が反映しやすいです。仮にそうでなかったとしても、書かれた字から意識や意図をくみ取ろうとする方もいます。
ですから雑に書くことで誤解されてしまっては、損だとは思いませんか?相手に正確に伝わる「字の書き方」について、いまいちど考えてみましょう。