【障害者雇用体験談】テレワークに就職後3ヶ月。気づきと問題点4つ

テレワークで就職をして、3ヶ月が経った

就職直後を思い出してみる男性

障害者雇用は就職後、辞めやすい時期がある

近年、障害者雇用で働く方が増えています。しかしながら、就職後1年の間に何らかの問題に直面し辞めてしまう方も多いです。原因としては「対人関係」「業務上遂行に支障がある(障害特性とマッチできない)」「体調不良」などが多く挙げられます。

障害者雇用が辞めやすいポイントは、就職後「1ヵ月」「3ヵ月」「6ヵ月」「1年」です。特に発達障害を含む、世親障害者雇用の方は就職後1年でおよそ半数以上の方が離職してしまいます。

参考:障害者雇用の現状等 – 厚生労働省
参考:障害者雇用実態調査 – 厚生労働省

関連記事:精神障害を持つ方の、仕事が続かない辛い悩みとその解消法とは?

テレワーク開始後3ヶ月が経ち、生活や健康状態に変化があった

(※テレワーク開始後1ヵ月目の記事はこちら

さて、筆者も精神障害者雇用としてテレワークを始め、3ヵ月が経ちました。現時点では特に目立った体調不良や長期休暇もなく、仕事を続けることができています。

筆者は今回が3回目の就職です。しかしテレワークは初めてであり、改めて学ぶこともあります。

今回は、筆者がテレワーク開始後「3か月目」で
○どのようなことに気づき、習得したか
○新たに出てきた問題点はあったか

についてご紹介します。「うまく仕事が続かない…」と悩んでいる方の参考になりましたら幸いです。

【障害者雇用】テレワーク3ヶ月後で気付いた・習得したこと

テレワークについて考える男性

オン・オフスイッチの活用法

テレワークで必要なスキルの一つとして、「オン・オフの切り替え」があります。仕事中にサボってしまうこと「オフ」はもちろん、勤務時間を過ぎても長時間労働を続けてしまう「オン」のままでいることもいけません。長く続けるためにはこの「オン・オフ」のバランスが必須なのです。

筆者は3か月目で、この切り替えるコツが身についてきました。ポイントとしては

・筆者の「オン・オフ」のスイッチは、瞬間的に切り替わるものではないこと。前後1時間くらいのウォーミングアップ(準備)やクールダウンが必要なこと。
・不調のときは、パソコンを目の前にしても「オン」にならないこと。これを不調のサインとしている。

という点です。オフィスワークと違い、自分で仕事との距離感を保たなければなりません。しかし、オンオフの方法が身についてきたことで、ペースも安定するようになりました。

参考:在宅勤務ガイドライン

関連記事:テレワーク・在宅勤務の必須条件~準備に必要なもの3つ〜

不調を感じたときの対応は、オフィスワークよりも早めがよい

オフィスワークでは、こちらから示さなくても「見てわかる」ことがあります。しかし、テレワークは離れたところで仕事をしますから、「様子を見てもらう」ことができません。

自分が大丈夫だからといってギリギリの状態で仕事を行うことは、相手を心配させてしまう要因になります。そのため少し「大丈夫かな…」と思っていても、早めに申告するようにしました。

「体調が悪いから」休むのではなく、「体調を崩さないために」休むニュアンスを心がけています。その効果もあってか、大きく体調を崩すことなくこれまで仕事を続けられているのかもしれません。

自分なりに達成感を見つけられるようになってきた

1か月目の際の問題点として「自分で達成感を測ることができない」とお伝えしました。しかし3か月継続してきた中で、記事の反響や過去の自分との比較などを冷静に見られるようになってきました。

これに基づいて、さらによい成果を出すにどうすればよいかも見えやすく(提案しやすく)なりました。

段取りや組み立て方が整い、業務ペースが早くなってきた

まだもちろん改善の余地はありますが、仕事の段取りや組み立て方も決まってきました。動き方が一定することで、生活も安定しているのです。

テレワークは日常生活に密着しているのだな、ということを改めて体感しながら今も続けています。

働き続けて見える問題も出てきた

課題に悩む男性

さて、ここまではテレワークを続けてきたことでの収穫をお伝えしました。しかし、続けてきたからこそ見えてきた問題もあります。

テレワークでの問題点

課題に悩み、困り果てる男性

人と接する機会が減り、人に対して疲れやすくなっている

筆者は発達障害に加えて、HSP性質もあります。そのため、人混みが苦手で、体力を奪われてしまうのです。それもあってテレワークを選び、通勤がなくなり人混みに触れる機会が減りました。

しかし反対にオフに人混みに出る機会があると、すぐにくたびれたりイライラしたりしてしまうのです。人混みへの耐性がなくなってしまったことで、他者と触れ合うことに疲れやすくなっていることに気づきました。

対策として業務終了後には外に出るようにして、「一日中家にいる」ことにならないように心がけています。

関連記事:【HSP体験談】人混みや集団に疲れたら「一人の時間」でケアしよう

通勤がないぶんの運動不足が大きい

運動不足による体の不調(肩こり・頭痛など)や体力低下も目立ちます。家事を行っているので体型は何とか保っていますが、通勤がない分の運動不足がこんなにも大きいのだなと気づきました。

対処として、業務終了後に軽い運動を取り入れました。

家事とのバランスを見直す必要が出てきた

これは就職当初から考えていたことですが、就職前と同じペースで家事を行うことが難しくなってきました。

それまでは毎日行っていた洗濯を2日に1回にしたり、休日には妻に手伝ってもらったりして生活を保てています。掃除も毎朝行っていたものを場合によっては終業後に行うなどして、生活の中にうまく仕事を組み込めるように工夫しています。

オフィスワークと比べ、問題点が明確で対処しやすい

テレワークについてアドバイスする男性

オフィスワークだと、他人の心情に悩むことが多かった

しかし、テレワークの問題はオフィスワークと比べ、グツグツと悩むことが少ないと感じています。

なぜならオフィスワークで悩んでいたものは「他人の心情」がほとんどだからです。人の心は自分で解決させることはできないと言ってよいでしょう。それに比べてテレワークの問題は、出てきたと同時に対処が浮かぶような「明確なもの」が多いと感じています。

そのため、問題や課題の量はオフィスワークと同じくらいかもしれません。しかし、精神的負担は今のほうが明らかに少ないです。

関連記事:【HSP体験談】他人の感情の影響で優柔不断に…適度な距離の保ち方

仕事に必要な情報だけに絞れることは大きい

オフィスワークですと、オフィス内の様々な情報が入ってきます。仕事に集中したいのに「誰と誰が仲が悪い」ことや「誰々はこの仕事を嫌々やっている」などが見えてきます。ひどいときは、日ごろの光景を見ながら頭の中で「相関図」を作り、対人関係でミスをしないようにと警戒してしまうほどです。

…これを仕事に集中しながら行っていては、大量消費も激しいわけです。

テレワークの場合、自分に入ってくるのは仕事に関わる情報だけです。雑談もほとんど必要ありません。そのように「頭の中をシンプルにしやすい」という点で、テレワークのメリットを感じています。

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テレワークに意欲を見せる女性
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まとめ

障害を持つ方のステップアップ

いかがでしたでしょうか。

今回は障害者雇用の方が、就職1年間までに離職しやすい問題に焦点を当て、3か月目の筆者の状況を紹介させていただきました。「自分にはどんな仕事がマッチするのかな…」と迷っているのであれば、参考にしていただけたら幸いです。

あなたもこれまでは「障害」と呼ばれ、悩みの元だった特性を活かして働き続けるチャンスが来ているかもしれません。

【筆者紹介】
Salad編集部員。30代男性。広汎性発達障害、ASD(自閉症スペクトラム)の診断を受けている。HSPの特性にも多く該当する。

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